ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究

業界研究

12分野・78業界・600社。分野を選び、業界を開くと、稼ぎ方の基本・会社を見分ける軸・その業界の会社が出てきます。

商社・卸4業界・32社

総合商社7社総合商社は、モノの売買(⁠トレーディング)だけでなく、資源の権益や事業会社への出資(⁠事業投資)でも稼ぎます。

総合商社は、モノの売買(⁠トレーディング)だけでなく、資源の権益や事業会社への出資(⁠事業投資)でも稼ぎます。三菱商事は連結子会社833社・持分法適用会社349社を持ち、ローソンなどの事業会社も経営しています。

資源・エネルギーの権益を持つ会社は、資源価格の変動で業績が大きく動きます。三菱商事は、特にエネルギー資源と金属資源の取引では売買価格の変動が業績に大きな影響を及ぼすとしています。

総合商社は事業ごとの売上ではなく、事業ごとの当期利益を開示しています。各社ページの「⁠事業別の利益構成」を見ると、どの事業で稼いでいるかを同じ物差しで比べられます。

経営目標にはROEやキャッシュ・フローを掲げる会社が多く、株主還元では三菱商事、伊藤忠商事、丸紅が累進配当(⁠配当を減らさず維持・増やす方針)を掲げています。

会社を見分ける軸

  • 資源の比重:当期利益に占める資源・エネルギーの割合は、三井物産(⁠金属資源とエネルギーで約50%)と三菱商事(⁠金属資源と地球環境エネルギーで半分近く)が高く、伊藤忠商事、住友商事、双日は低めです。
  • 最大の稼ぎ頭:丸紅は金融・リース・不動産、豊田通商はアフリカ、双日はエネルギー・ヘルスケア、伊藤忠商事は機械と、最も稼ぐセグメントが会社ごとに違います。
  • 成り立ち:伊藤忠商事と丸紅は同じ1858年の創業に源流を持ち、住友商事は大阪北港の埋め立て・不動産会社、豊田通商はトヨタ自動車工業の自動車販売金融の会社、双日はニチメンと日商岩井の統合から生まれました。
  • 人と利益の分布:従業員の多い部門と利益の大きい部門は一致しません。丸紅では当期利益最大の金融・リース・不動産の従業員は404人で、従業員が最も多いライフスタイルの当期利益の比重は約5%です。

この業界の会社(⁠7社)

総合商社の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

専門商社16社専門商社は、特定の分野に軸足を置く商社です。

専門商社は、特定の分野に軸足を置く商社です。鉄鋼(⁠阪和興業、神鋼商事、岡谷鋼機)、化学品・繊維(⁠長瀬産業、稲畑産業、蝶理)、エレクトロニクス(⁠加賀電子、トーメンデバイス、レスター)、医薬品(⁠スズケン)、エネルギー(⁠岩谷産業、カメイ)、貴金属リサイクル(⁠松田産業)などがあります。

売上に対する利益の割合が薄い会社が多くあります。経常利益で比べると、スズケン約1.6%、神鋼商事約1.8%、阪和興業約2.0%で、大きな量を扱って稼ぐ構造です。

特定のメーカーとの結びつきが強い会社もあります。神鋼商事は神戸製鋼所グループが議決権の35.9%を持ち仕入れの38.6%が同社から、蝶理は東レの連結子会社、トーメンデバイスは仕入れの82.7%がサムスングループからです。

長瀬産業(⁠1832年、京都西陣)、蝶理(⁠1861年、京都西陣)、稲畑産業(⁠1890年、京都)は、いずれも京都の染料や生糸の商いから始まりました。

会社を見分ける軸

  • 売買だけか、つくる機能もあるか:長瀬産業は製造機能を注力領域にし、因幡電機産業は自社ブランドの空調部材をつくり、松田産業は貴金属を自社で製錬し、加賀電子はEMS(⁠受託生産)を行っています。自社製品を持つ因幡電機産業の経常利益率は約7.6%で、経常利益を開示するこのグループの会社の中で最も高くなっています。
  • 仕入先・親会社との関係:特定のメーカーからの仕入れが多いほど、そのメーカーの戦略や製品の動きに業績が左右されます。
  • 何の価格で業績が動くか:松田産業は貴金属価格、トーメンデバイスはメモリ価格、岩谷産業はLPガスの輸入価格、スズケンは国が毎年改定する薬価の影響を受けます。
  • 利益はどの事業で出ているか:兼松は売上最大の食料より、ICTソリューションと電子・デバイスで利益の6割強を稼ぎます。売上の大きさと利益の大きさは一致しないことがあります。このほか、サンゲツ約9.8%(⁠経常利益)です。

この業界の会社(⁠16社)

専門商社の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

食品・日用品の卸4社卸売会社は、メーカーから商品を仕入れて小売店に販売し、その間の物流、在庫、情報伝達、代金回収などの機能を担います。

卸売会社は、メーカーから商品を仕入れて小売店に販売し、その間の物流、在庫、情報伝達、代金回収などの機能を担います。PALTACとあらたは化粧品・日用品など、加藤産業は加工食品・酒類・低温食品、日本酒類販売は酒類・食品を扱います。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):PALTAC約2.4%、加藤産業約1.7%、あらた約1.3%、日本酒類販売約1.1%です。4社とも経常利益が基準です。
  • 物流の効率:PALTACは各地に大型物流拠点(⁠RDC)を設け、高品質・ローコストの物流を強みにしています。

この業界の会社(⁠4社)

食品・日用品の卸の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

機械工具・間接資材の流通5社工場や建設現場で使う工具・部品・消耗品(⁠間接資材)を届ける会社です。

工場や建設現場で使う工具・部品・消耗品(⁠間接資材)を届ける会社です。自社ブランドの部品をカタログやウェブで売るミスミ、問屋のトラスコ中山、ネット通販のMonotaRO、工作機械なども扱う専門商社の山善とYUASAに分かれます。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):MonotaRO約13.8%、ミスミ約11.1%、トラスコ中山約7.0%、YUASA約3.2%、山善約2.4%です。5社とも経常利益が基準です。
  • 売り方の違い:ウェブ・カタログで売るMonotaROとミスミが11〜14%、問屋のトラスコ中山が約7%、工作機械などの設備も扱う商社の山善とYUASAが2〜3%です。

この業界の会社(⁠5社)

機械工具・間接資材の流通の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

銀行・証券・保険・リース8業界・49社

メガバンク・大手銀行6社銀行の「⁠売上」にあたるのは経常収益で、この図鑑では経常収益に対する経常利益の割合を利益率として比べています。

銀行の「⁠売上」にあたるのは経常収益で、この図鑑では経常収益に対する経常利益の割合を利益率として比べています。

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行は、それぞれ多くの銀行が合併を重ねてできたメガバンクで、各金融グループの中核です。三井住友信託銀行は信託、ゆうちょ銀行は郵便局を窓口に集めた貯金の有価証券運用、りそなは「⁠リテールNo.1」と、稼ぎ方の軸が違います。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):りそなホールディングス約28.8%、ゆうちょ銀行約26.6%、三井住友銀行約22.8%、三菱UFJ銀行約20.9%、みずほ銀行約16.2%、三井住友信託銀行約13.3%です。
  • 何から始まったか:三菱UFJ銀行は三菱・東京・三和・東海、三井住友銀行は三井・住友、みずほ銀行は第一勧業・富士・日本興業の各銀行が母体です。ゆうちょ銀行は国の郵便貯金、りそなは大和銀行とあさひ銀行が母体です。

この業界の会社(⁠6社)

メガバンク・大手銀行の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

銀行グループ(⁠地銀・信託ほか)14社このグループには、県を地盤とする地方銀行(⁠千葉、群馬、八十二長野、七十七、北洋、大垣共立)とその持株会社(⁠ふくおか、横浜、山口)、ノンバンク事業を多く持つSBI新生銀行、ATMが中核のセブン銀行、信託の三井住友トラスト、インターネット銀行の楽天銀行と、形の違う銀行が並んでいます。

このグループには、県を地盤とする地方銀行(⁠千葉、群馬、八十二長野、七十七、北洋、大垣共立)とその持株会社(⁠ふくおか、横浜、山口)、ノンバンク事業を多く持つSBI新生銀行、ATMが中核のセブン銀行、信託の三井住友トラスト、インターネット銀行の楽天銀行と、形の違う銀行が並んでいます。

地方銀行では、県を越えた経営統合や提携が進んでいます。群馬銀行は第四北越フィナンシャルグループと経営統合し、八十二長野銀行は静岡銀行・山梨中央銀行と提携しています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):楽天銀行約40.3%、七十七銀行約37.2%、群馬銀行約32.0%、横浜フィナンシャルグループ約31.6%、千葉銀行約31.2%、八十二長野銀行約26.7%、ふくおかフィナンシャルグループ約19.4%、山口フィナンシャルグループ約17.2%、北洋銀行約15.9%、SBI新生銀行約15.9%、セブン銀行約13.7%、三井住友トラストグループ約13.5%、大垣共立銀行約12.5%です。銀行の「⁠売上」は経常収益です。このほか、あおぞら銀行約11.2%(⁠経常利益)です。
  • 店舗の形:楽天銀行は店舗を持たないインターネット銀行、セブン銀行はセブン-イレブンなどのATMネットワークが中心です。

この業界の会社(⁠14社)

銀行グループ(⁠地銀・信託ほか)の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

政府系・協同組織の金融機関3社政府系・協同組織の金融機関は、利益の最大化よりも、中小企業や信用金庫などを支える役割を持つ金融機関です。

政府系・協同組織の金融機関は、利益の最大化よりも、中小企業や信用金庫などを支える役割を持つ金融機関です。

日本政策金融公庫は国の政策の下で民間金融機関を補完し、商工中金は中小企業と中小企業組合への融資と危機対応業務を担い、信金中央金庫は全国の信用金庫の中央金融機関です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常収益に対する経常利益):商工中金約16.3%、信金中央金庫約8.5%です。日本政策金融公庫はこの期、経常損益が赤字でした。
  • 誰を支えるか:公庫は中小企業・小規模事業者、農林漁業者、個人、商工中金は中小企業と中小企業組合、信金中央金庫は信用金庫そのものを支えています。

この業界の会社(⁠3社)

政府系・協同組織の金融機関の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

証券・取引所4社証券会社は、個人の資産運用、企業の資金調達(⁠有価証券の引受け)、市場での売買、資産運用会社の運営などで稼ぎます。

証券会社は、個人の資産運用、企業の資金調達(⁠有価証券の引受け)、市場での売買、資産運用会社の運営などで稼ぎます。日本取引所グループは証券会社ではなく、上場や取引の「⁠場」を提供する金融商品取引所の持株会社です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益では日本取引所グループ約58.8%、SBIホールディングス約27.2%、野村ホールディングス約24.9%です。大和証券グループ本社は経常利益が基準で約32.6%でした。
  • 稼ぎ方の違い:大和証券ではアセットマネジメント部門(⁠セグメント利益率約49%)とウェルスマネジメント部門(⁠約40%)の利益率が高く、SBIホールディングスは証券・銀行・保険に加えPE投資や暗号資産まで手がけています。

この業界の会社(⁠4社)

証券・取引所の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

損害保険4社損害保険会社は、自動車保険・火災保険・企業向けの保険などの保険料で稼ぎます。

損害保険会社は、自動車保険・火災保険・企業向けの保険などの保険料で稼ぎます。このグループは、東京海上グループ(⁠東京海上日動)、MS&ADグループ(⁠三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保)、SOMPOグループ(⁠損保ジャパン)の損害保険会社です。

保険料調整行為などの不適切事案を受けて、改正保険業法が2026年6月に施行されました。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):三井住友海上火災保険約21.5%、東京海上日動火災保険約16.4%、あいおいニッセイ同和損害保険約13.3%です。損害保険ジャパンは会社全体の数字がこの図鑑に載っていません。
  • 海外の比重:東京海上日動はセグメント利益の約7割、三井住友海上は半分以上を海外で稼いでいます。あいおいニッセイ同和損保はほぼすべてを本体が稼いでいます。

この業界の会社(⁠4社)

損害保険の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

保険グループ5社保険グループの持株会社は、損害保険を中心とするグループ(⁠東京海上、MS&AD、SOMPO)と、生命保険を中心とするグループ(⁠ソニーフィナンシャル、第一ライフ)に分かれます。

保険グループの持株会社は、損害保険を中心とするグループ(⁠東京海上、MS&AD、SOMPO)と、生命保険を中心とするグループ(⁠ソニーフィナンシャル、第一ライフ)に分かれます。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):東京海上ホールディングス約15.2%、MS&ADインシュアランスグループホールディングス約14.6%、ソニーフィナンシャルグループ約2.9%です。SOMPOホールディングスと第一ライフグループは、連結の数字がこの図鑑に載っていないため比べられません。
  • 海外と新しい事業:東京海上とMS&ADは海外事業が利益の最大の柱です。SOMPOは介護事業、第一ライフはオーストラリアや米国の生命保険会社を持っています。

この業界の会社(⁠5社)

保険グループの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

消費者金融・信販5社消費者金融・信販会社は、個人向けのローンやクレジットカード、分割払い(⁠割賦)、ローンの保証などで稼ぎます。

消費者金融・信販会社は、個人向けのローンやクレジットカード、分割払い(⁠割賦)、ローンの保証などで稼ぎます。アコムはMUFG、オリコはみずほ、イオンフィナンシャルサービスはイオン、ジャックスはMUFGと連携するグループです。アイフルは消費者金融とクレジットカード(⁠ライフカード)を持つグループです。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):アコム約29.8%、アイフル約16.6%、イオンフィナンシャルサービス約10.7%、ジャックス約10.5%、オリエントコーポレーション約5.8%です。消費者金融(⁠アコム、アイフル)のほうが、信販(⁠ジャックス、オリコ)より利益率が高くなっています。
  • 海外の比重:アコムはタイ・フィリピン・マレーシア、イオンフィナンシャルサービスは香港・タイ・マレーシアなどアジアで事業を展開し、海外の利益率が高くなっています。

この業界の会社(⁠5社)

消費者金融・信販の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

リース8社リース会社は、企業が使う機械・設備などを買って貸す「⁠リース」で稼いできましたが、今は航空機・海上コンテナ・船舶・不動産・再生可能エネルギーなど、世界のアセットを扱う事業が利益の柱になっています。

リース会社は、企業が使う機械・設備などを買って貸す「⁠リース」で稼いできましたが、今は航空機・海上コンテナ・船舶・不動産・再生可能エネルギーなど、世界のアセットを扱う事業が利益の柱になっています。

多くのリース会社は銀行や商社の流れをくみます。三井住友ファイナンス&リースはSMBCと住友商事、三菱HCキャピタルはMUFGと三菱商事、東京センチュリーは伊藤忠商事、みずほリースはみずほと丸紅、芙蓉総合リースは芙蓉グループ、JA三井リースは農林中央金庫と三井物産、リコーリースはリコーとの関係が深い会社です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では東京センチュリー約11.2%、三菱HCキャピタル約10.7%、三井住友ファイナンス&リース約7.3%、みずほリース約7.0%、リコーリース約6.2%、芙蓉総合リース約4.8%です。JA三井リースは海外子会社の貸倒損失で経常赤字でした。オリックスは税引前利益が基準で約20.8%でした。
  • 何が稼ぎ頭か:三菱HCキャピタルと三井住友ファイナンス&リースは航空機リース、東京センチュリーは船舶・航空機・不動産のスペシャルティ事業が利益の最大の柱です。

この業界の会社(⁠8社)

リースの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

IT・通信・メディア・エンタメ9業界・79社

通信・ネット7社通信会社は、携帯電話や光回線の月額料金が収益の土台です。

通信会社は、携帯電話や光回線の月額料金が収益の土台です。そのうえで、金融・決済、EC、エネルギーなどのサービスを組み合わせ、会員を囲い込む「⁠経済圏」づくりを競っています。

NTTは電電公社、ソフトバンクは国鉄の分割民営化で生まれた鉄道通信、KDDIは電気通信事業法の施行を前に生まれた第二電電が出発点です。楽天グループはECから始まり、2019年に携帯キャリアサービスを始めました。LINEヤフーはソフトバンクの、ソフトバンクはソフトバンクグループの子会社です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではKDDI約18.4%、ソフトバンク約13.2%、NTT約11.0%、楽天グループ約1.2%の赤字です。ソフトバンクグループの約79%は投資の成果によるもので、事業会社とは比べられません。LINEヤフーは営業利益が基準で約16.8%でした。このほか、光通信約27.1%(⁠税引前利益)です。
  • 通信以外の柱:ソフトバンクはLINEヤフーのメディア・ECとPayPayの金融、NTTはNTTデータグループのITサービス・データセンター、楽天グループはカード・銀行・証券のフィンテックが大きな柱です。

この業界の会社(⁠7社)

通信・ネットの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ネットサービス11社ネットサービスの会社は、稼ぎ方で大きく分かれます。

ネットサービスの会社は、稼ぎ方で大きく分かれます。求人やECで出会いを仲介して手数料・広告料を得る会社(⁠リクルート、ZOZO、メルカリ)、ゲームや動画で稼ぐ会社(⁠サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー)、医師会員を土台に製薬会社を支援する会社(⁠エムスリー)、商品を仕入れて届ける通販・宅配の会社(⁠アスクル、オイシックス)です。

ZOZOは受託販売の手数料だけを売上に計上するため、商品取扱高は売上高の約3倍になります。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではエムスリー約21.7%、リクルートホールディングスとディー・エヌ・エーが約17.4%です。経常利益ではZOZO約30.3%、サイバーエージェント約8.2%、オイシックス約2.7%、アスクル約4.8%の赤字でした。メルカリは会社全体の数字がこの図鑑に載っていません。このほか、ビジョナル約28.3%(⁠経常利益)、カカクコム約29.1%(⁠税引前利益)、GMOペイメントゲートウェイ約38.7%(⁠税引前利益)です。
  • 稼ぎ頭の事業:リクルートはIndeedなどのHRテクノロジー(⁠セグメント利益率約38%)、ディー・エヌ・エーとサイバーエージェントはゲーム、エムスリーは製薬会社向けのメディカルプラットフォーム(⁠約35%)、メルカリは日本事業(⁠約28%)が利益の柱です。

この業界の会社(⁠11社)

ネットサービスの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ITサービス・販売12社ITサービスの会社は、稼ぎ方でいくつかに分かれます。

ITサービスの会社は、稼ぎ方でいくつかに分かれます。企業のシステムを受託して開発・運用する会社(⁠野村総合研究所、SCSK、BIPROGY、TIS)、機器やソフトを販売して保守まで担う会社(⁠大塚商会、キヤノンマーケティングジャパン)、自社・親会社の製品を提供する会社(⁠サイボウズ、日本オラクル、トレンドマイクロ)、ネットワークを運用する電気通信事業者(⁠インターネットイニシアティブ)です。

親会社や出身の違いも特徴です。SCSKは住友商事、キヤノンマーケティングジャパンはキヤノン、日本オラクルは米国オラクル・コーポレーションのグループです。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では日本オラクル約32.1%、サイボウズ約27.6%、トレンドマイクロ約19.6%、SCSK約19.2%、TIS約12.8%、キヤノンマーケティングジャパン約8.8%、大塚商会約6.9%です。税引前利益ではインターネットイニシアティブ約10.2%、BIPROGY約10.1%、野村総合研究所約7.2%でした。このほか、電通総研約14.3%(⁠経常利益)です。
  • 自社製品かどうか:自社や親会社の製品を提供する日本オラクル、サイボウズ、トレンドマイクロは利益率が高く、機器販売の比重が大きい大塚商会やキヤノンマーケティングジャパンは低めです。

この業界の会社(⁠12社)

ITサービス・販売の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

SIer・ソフトウェア13社SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。

SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。

受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。

IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

この業界の会社(⁠13社)

SIer・ソフトウェアの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

コンサル・シンクタンク4社コンサルティング会社は、企業や官公庁の課題を調べ、戦略を立て、実行を支援して報酬を得ます。

コンサルティング会社は、企業や官公庁の課題を調べ、戦略を立て、実行を支援して報酬を得ます。人が価値を生む知識集約型のビジネスで、コンサルタントの採用・育成が成長を左右します。

ベイカレントは戦略からデジタルまでの総合コンサル、三菱総研は官公庁の政策づくりにも関わるシンクタンク、フューチャーはITコンサルとシステム構築、日本M&Aセンターは中堅・中小企業のM&A仲介を手がけています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では日本M&Aセンター約38.1%、フューチャー約21.9%、三菱総合研究所約8.0%です。ベイカレントは税引前利益で約34.4%です。
  • ITとの距離:三菱総研は売上の約6割がITサービス、フューチャーは売上の約9割がITコンサルティング&サービスです。ベイカレントは戦略・デジタル・オペレーションを支援する総合コンサルです。
  • 共通のリスク:どの会社も、優秀な人材の採用・定着と、顧客企業の投資意欲の変化を大きなリスクに挙げています。

この業界の会社(⁠4社)

コンサル・シンクタンクの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ゲーム10社ゲーム会社は、家庭用・PC・モバイルのゲームソフトの販売や配信・運営で稼ぎます。

ゲーム会社は、家庭用・PC・モバイルのゲームソフトの販売や配信・運営で稼ぎます。任天堂はゲーム専用機のハードも自ら開発・製造し、ネクソンはオンラインゲームを長期間運用するモデルです。

ゲーム以外の柱を持つ会社も多く、バンダイナムコは玩具・ホビー、セガサミーはパチスロ・パチンコ機、コナミはスポーツクラブ、スクウェア・エニックスはコミックの出版、カプコンは遊技機も手がけています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではカプコン約37.9%、任天堂約23.4%、スクウェア・エニックス約21.7%、バンダイナムコホールディングス約15.0%、セガサミーホールディングス約11.1%です。税引前利益ではネクソン約29.6%、コナミグループ約28.5%でした。このほか、コーエーテクモ約64.5%(⁠経常利益)、MIXI約14.4%(⁠経常利益)、ガンホー・オンライン・エンターテイメント約7.3%(⁠経常利益)です。
  • ゲーム事業の利益率:カプコンのデジタルコンテンツ事業はセグメント利益率約49%、コナミのデジタルエンタテインメント事業は約37%、スクウェア・エニックスのデジタルエンタテインメント事業は約25%です。

この業界の会社(⁠10社)

ゲームの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

テレビ・メディア7社テレビ局の持株会社(⁠認定放送持株会社)は、テレビ広告枠の販売に加え、番組などのコンテンツの配信・ライセンス、イベント、映画などで稼ぎます。

テレビ局の持株会社(⁠認定放送持株会社)は、テレビ広告枠の販売に加え、番組などのコンテンツの配信・ライセンス、イベント、映画などで稼ぎます。インターネット広告へのシフトや動画配信市場の拡大で、テレビのメディアとしての力の維持が課題になっています。

放送以外の柱を持つ会社も多く、フジ・メディアは都市開発・観光(⁠サンケイビル、ホテル)、TBSは雑貨・教育のライフスタイル事業と赤坂の不動産、日本テレビはスタジオジブリなどのアニメを持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):日本テレビホールディングス約16.9%、TBSホールディングス約8.8%、U-NEXT HOLDINGS約7.9%、日本経済新聞社約5.0%です。フジ・メディア・ホールディングスは約0.5%の赤字でした。このほか、スカパーJSAT約27.8%(⁠経常利益)、WOWOW約3.0%(⁠経常利益)です。
  • 不動産の比重:フジ・メディアは都市開発・観光事業がグループの利益を支え、TBSは不動産・その他事業のセグメント利益率が約43%です。

この業界の会社(⁠7社)

テレビ・メディアの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

エンタメ・レジャー13社このグループには、テーマパーク(⁠オリエンタルランド)、映画・演劇(⁠東宝、東映、松竹)、キャラクター(⁠サンリオ)、出版・アニメ・ゲーム(⁠KADOKAWA)、旅行(⁠HIS)、エンタメ商品の卸売(⁠ハピネット)、会員制リゾート(⁠リゾートトラスト)、寮とホテル(⁠共立メンテナンス)と、形の違うレジャー・エンタメの会社が並んでいます。

このグループには、テーマパーク(⁠オリエンタルランド)、映画・演劇(⁠東宝、東映、松竹)、キャラクター(⁠サンリオ)、出版・アニメ・ゲーム(⁠KADOKAWA)、旅行(⁠HIS)、エンタメ商品の卸売(⁠ハピネット)、会員制リゾート(⁠リゾートトラスト)、寮とホテル(⁠共立メンテナンス)と、形の違うレジャー・エンタメの会社が並んでいます。

映画・演劇の会社は、不動産を持ち、不動産事業が利益の大きな柱になっていることがあります(⁠東宝、松竹)。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):サンリオ約40.9%、オリエンタルランド約24.1%、東映約23.5%、東宝約19.4%、リゾートトラスト約11.1%、共立メンテナンス約9.5%、松竹約6.5%、KADOKAWA約4.1%、ハピネット約3.6%、エイチ・アイ・エス約3.1%です。このほか、ANYCOLOR約36.3%(⁠経常利益)、東映アニメーション約35.7%(⁠経常利益)、エイベックス約3.0%(⁠経常利益)です。
  • IP(⁠キャラクター・作品)を持つかどうか:サンリオは商品化権のライセンス、東宝はIP・アニメ事業、東映はアニメと作品のマルチユースで稼いでいます。卸売のハピネットや旅行のHISは利益率が低めです。

この業界の会社(⁠13社)

エンタメ・レジャーの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

自動車・機械6業界・73社

自動車メーカー10社自動車メーカーは、車をつくって売る自動車事業のほかに、車の購入を支える販売金融(⁠ローン・リース)を持つのが一般的です。

自動車メーカーは、車をつくって売る自動車事業のほかに、車の購入を支える販売金融(⁠ローン・リース)を持つのが一般的です。販売金融は利益率が高く、トヨタの金融事業は約18%、日産の販売金融は約24%のセグメント利益率でした。

どこで稼ぐかは会社ごとに大きく違います。マツダは売上の約52%が北米、スズキはインドを「⁠最重要市場」とし、三菱自動車はアセアンを強みにしています。

提携関係も重要です。トヨタはマツダ・SUBARU・いすゞと資本・業務提携を結び、日産は三菱自動車と戦略的アライアンスを結んでいます。日産車体は日産から生産を受託する子会社です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではトヨタ約23.0%、日産車体約3.7%、マツダ約2.7%、三菱自動車約2.7%、日産自動車約0.0%です。税引前利益ではSUBARU約2.2%、ホンダ約−1.9%です。
  • 乗用車・二輪・商用車:ホンダ・スズキ・ヤマハ発動機は二輪車を持ち、ホンダの二輪事業はセグメント利益率約18%と四輪の赤字を支えています。いすゞはトラック・バスとピックアップトラックの商用車に特化し、SUBARUは航空宇宙事業も持っています。
  • 何から始まったか:トヨタとスズキは織機、マツダはコルク、SUBARUと日産車体は航空機、三菱自動車は三菱重工業の自動車部門、ヤマハ発動機は楽器の日本楽器製造から始まりました。

この業界の会社(⁠10社)

自動車メーカーの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

自動車部品・タイヤ25社自動車部品メーカーは完成車をつくらず、部品やシステムを自動車メーカーに納めて稼ぎます。

自動車部品メーカーは完成車をつくらず、部品やシステムを自動車メーカーに納めて稼ぎます。売り先には、新車に組み付ける自動車メーカー向けと、交換用の補修・市販市場向けの2つがあります(⁠日本特殊陶業のスパークプラグ、カヤバの油圧緩衝器、エクセディのクラッチなど)。

特定の自動車メーカーとの結びつきが強い会社が多くあります。売上に占める割合は、テイ・エス テックのホンダ向けが86.4%、東海理化のトヨタ自動車とトヨタグループ向けが74%、トヨタ紡織のトヨタ自動車向けが23.5%です。

多くの会社が売上や利益を地域別に開示していて、同じ会社でも地域によって利益率が大きく違います。デンソー、アイシン、トヨタ紡織、東海理化などは、日本よりアジアの利益率が高くなっています。

電動化の影響は部品によって違い、各社の見方も違います。エクセディは自社のAT事業が縮小する可能性が高いとし、アイシンは変速機とeAxleの両方を持つことを強みに挙げ、ミツバは電動化をモーター技術が活かせる機会ととらえています。日本特殊陶業はデンソーからスパークプラグ事業を譲り受ける側に回りました。

会社を見分ける軸

  • 何を担当しているか:電子・制御(⁠デンソー)、変速機・ブレーキ(⁠アイシン、エクセディ)、シート・内装(⁠トヨタ紡織、テイ・エス テック、ニッパツ)、安全部品・ゴム樹脂部品(⁠豊田合成、住友理工、ニフコ)、照明(⁠小糸製作所、スタンレー電気)、タイヤ(⁠ブリヂストンなど)と、担当する部分で会社の性格が大きく変わります。
  • 誰に売っているか:1社への依存度が高いほど、その自動車メーカーの生産や車種の動きに業績が左右されます。ニフコのように「⁠独立系」として幅広い顧客に売ることを掲げる会社もあります。
  • 自動車以外の柱があるか:日本精工は売上の4割強が産業機械向け、ニッパツは利益の半分以上がHDD用サスペンション、東プレは冷凍・冷蔵車、NOKは電子部品(⁠FPC)、豊田自動織機はフォークリフトなど産業車両が中心です。自動車以外の事業の方が利益率の高い会社もあります。
  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:会社によって開示している利益の種類(⁠営業利益、経常利益、税引前利益)が違います。このサイトの各社ページでは、同じ種類の利益を開示している会社どうしでだけ利益率を比べています。

この業界の会社(⁠25社)

自動車部品・タイヤの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

機械・重工10社三菱重工業、川崎重工業、IHIはいずれも造船所から始まった重工業メーカーですが、今の柱は発電・航空・防衛です。

三菱重工業、川崎重工業、IHIはいずれも造船所から始まった重工業メーカーですが、今の柱は発電・航空・防衛です。三菱重工業は発電システムなどのエナジーが売上の約41%、IHIは民間航空エンジン・防衛・原子力を成長事業にしています。川崎重工業ではバイクなどのパワースポーツ&エンジンが最大の事業です。

建設機械のコマツと日立建機は、機械を売るだけでなく、鉱山の無人ダンプ運行システムや部品・サービス、稼働データなどで稼ぐ方向に進んでいます。日立建機は2015年に川崎重工業から建設機械会社KCMを買い取りました。

特定の製品に強い専業メーカーもあります。クボタは農業機械などの機械が売上の約87%、ダイキン工業は空調・冷凍機が約94%、ダイフクは工場・倉庫・半導体工場の搬送システム、新明和工業は特装車や駐車設備が中心です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではコマツ約13.0%、IHI約11.3%、三菱重工業約9.5%、クボタ約9.3%、日立建機約8.8%です。経常利益ではダイフク約15.8%、ダイキン工業約8.1%、新明和工業約5.7%、住友重機械工業約4.4%です。
  • 何から始まったか:三菱重工業は長崎造船所、川崎重工業は築地の造船所、IHIは石川島の造船所、住友重機械工業は別子銅山の工作方、新明和工業は飛行艇の川西機械製作所、ダイキン工業は航空機部品、クボタは鋳物と水道管、コマツは竹内鉱業の鉄工所から始まりました。
  • 機械からソリューションへ:コマツは「⁠現場のソリューションパートナー」、ダイキン工業は「⁠ソリューションプロバイダへの変革」、日立建機は部品・サービスなどのバリューチェーン事業の強化を掲げ、機械の販売だけに頼らない収益を目指しています。

この業界の会社(⁠10社)

機械・重工の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

産業機械17社工作機械は景気で需要が大きく動く産業です。

工作機械は景気で需要が大きく動く産業です。牧野フライス製作所は「⁠年度により収益の変動が極めて大きな産業の一つ」としています。DMG森精機(⁠欧州が売上の約56%)やオークマ(⁠海外売上高比率約73%)のように、海外比率が高いのも特徴です。

機械を売った後のサービスで稼ぐ会社が増えています。DMG森精機はメンテナンスやスペアパーツなどのインダストリアル・サービスの利益率が約14%で、工作機械本体(⁠約3%)を大きく上回ります。三浦工業は有償保守契約で顧客とつながり続ける「⁠スーパーメンテナンス会社」を、栗田工業は継続契約型サービスの拡大を掲げています。

半導体向けが大きな柱の会社もあります。荏原製作所は真空ポンプやCMP装置などの精密・電子が売上・利益とも最大の事業です。

マキタ、ホシザキ、タダノ、三浦工業、オークマは単一事業のため、セグメントは地域別に開示されています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益では栗田工業約14.4%、三浦工業約14.1%、マキタ約13.9%、荏原製作所約11.6%、アマダ約10.5%、ナブテスコ約7.0%、DMG森精機約5.5%、ジェイテクト約1.4%です。経常利益では三井E&S約12.7%、ホシザキ約11.6%、牧野フライス製作所約10.5%、日本製鋼所約9.5%、オークマ約6.9%、グローリー約5.6%、タダノ約4.3%、カナデビア約2.1%です。このほか、竹内製作所約17.4%(⁠経常利益)です。
  • 造船から離れた会社:三井E&S(⁠旧三井造船)は2025年に造船の関連会社の株式を売却し、舶用エンジンと港湾クレーンが中核になりました。カナデビア(⁠旧日立造船)は2002年に造船事業を譲渡し、ごみ焼却発電などの環境装置が中心です。
  • 会社どうしのつながり:DMG森精機は2015年にアマダマシンツールの旋盤事業を譲り受ける契約を結びました。ナブテスコは帝人製機と、神戸製鋼所などが出資した日本エヤーブレーキを前身とするナブコが統合した会社です。ジェイテクトの前身・豊田工機はトヨタ自動車工業から独立しました。

この業界の会社(⁠17社)

産業機械の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

FA・制御機器7社FA(⁠ファクトリー・オートメーション)の会社は、工場の自動化に使う部品や機器をつくります。

FA(⁠ファクトリー・オートメーション)の会社は、工場の自動化に使う部品や機器をつくります。キーエンスはセンサーや測定器、SMCは空気圧機器、ファナックはCNCとロボット、安川電機はサーボとロボット、オムロンは制御機器を主力にしています。

このグループには利益率が非常に高い会社が多くあります。キーエンスは直販体制と「⁠最小の資本と人で最大の付加価値」、SMCは88万品目の品揃えと短納期、ファナックはCNCとサーボの技術をロボットなどに応用する事業モデルを強みにしています。

同じ「⁠制御」でも対象が違う会社もあります。横河電機は石油・化学などのプラントの生産制御が売上の9割以上、アズビルはビルの空調制御が最大の事業です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではキーエンス約54.4%、SMC約28.0%、ファナック約26.5%、アズビル約16.3%、横河電機約13.9%です。税引前利益では安川電機約9.1%、オムロン約6.9%です。
  • 景気との付き合い方:ファナックは商品が景気変動の影響を受けやすい生産財であるとして長期的な視点の経営を掲げ、SMCは顧客が70万社に上り特定の業種への依存度が低いことを強みにしています。キーエンスは合理的な業績予想が難しいとして数値目標を公表していません。
  • 何から始まったか:ファナックは富士通のNC部門、アズビルは輸入商社の山武商会、横河電機は電気計器の研究所、オムロンはレントゲン用タイマ、SMCはフィルタ用焼結金属、キーエンスはリード電機から始まりました。安川電機は1969年に「⁠メカトロニクス」という言葉を提唱しました。

この業界の会社(⁠7社)

FA・制御機器の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ベアリング・チェーン4社ベアリングやチェーン、直動部品は、機械の「⁠動く部分」を支える要素部品です。

ベアリングやチェーン、直動部品は、機械の「⁠動く部分」を支える要素部品です。NTNはベアリングと等速ジョイント、椿本チエインはチェーン、不二越はベアリングと工具・ロボット、THKは直線運動を案内するLMガイドを主力にしています。

自動車向けの比重が大きい会社が多く、NTNは売上の半分以上、不二越は約5割が自動車関連です。EV化や自動車メーカーからの値下げ要請が共通の課題になっています。

椿本チエインはチェーン事業の利益率が約15%と高い一方、マテハン事業は約1%にとどまるなど、同じ会社の中でも事業ごとの差が大きくなっています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では椿本チエイン約8.4%、不二越約3.5%、NTN約2.8%です。THKは税引前利益で約6.5%です。
  • 何から始まったか:NTNは桑名の西園鉄工所のボールベアリング、椿本チエインは大阪の個人経営の工場、不二越は機械工具の国産化を目指した富山の不二越鋼材工業、THKはLMガイドを売り出した東邦精工から始まりました。
  • 次の柱:不二越はロボットを会社の中核に育てるとし、THKは機械を使う側の課題を解決する「⁠FAソリューションビジネス」、NTNはメーカー向けと補修用の両輪で稼ぐ事業構造への変革を掲げています。

この業界の会社(⁠4社)

ベアリング・チェーンの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

電機・電子部品・精密7業界・60社

総合電機・IT12社「⁠総合電機」と呼ばれる会社でも、稼ぎの中心は会社ごとに大きく違います。

「⁠総合電機」と呼ばれる会社でも、稼ぎの中心は会社ごとに大きく違います。日立はエネルギー・産業・IT・鉄道の社会インフラ、三菱電機はライフ(⁠最大のセグメント)とインフラ・FA機器、パナソニックHDは6つの事業がほぼ均等、ソニーはゲーム・音楽・映画が売上の6割以上、NECと富士通はITサービスが中心です。

税引前利益を開示する会社で売上に対する割合を比べると、日立約12.0%、富士通約11.7%、NEC約11.1%、キヤノン約10.4%、三菱電機約8.9%、リコー約3.5%、パナソニックHD約3.3%です。

多くの会社が、製品を売って終わりではなく、保守・サービスやデータで継続的に稼ぐ形へ移ろうとしています。日立のLumada・HMAX、三菱電機の「⁠循環型 デジタル・エンジニアリング」、リコーのストック利益、OKIの長期契約型などです。明電舎では、電気設備の保守・点検の事業が利益率約23%と最も高くなっています。

事業の入れ替えも進んでいます。富士通はプラズマディスプレイを日立に、液晶デバイスをシャープに、ハードディスクドライブを東芝に譲渡し、ソニーは金融事業をパーシャル・スピンオフし、OKIはプリンターの開発・生産をエトリアに承継させました。

会社を見分ける軸

  • 何で稼いでいるか:社会インフラ・産業機器(⁠日立、三菱電機、富士電機、明電舎)、ITサービス(⁠NEC、富士通)、オフィス機器(⁠キヤノン、リコー)、家電・暮らし(⁠パナソニックHD、シャープ)、エンタテインメント(⁠ソニー)で、会社の性格が大きく変わります。
  • 売り切りか、継続課金か:明電舎は、保守・メンテナンスなどのストック型ビジネスの拡大で、外部環境に左右されにくい収益構造ができつつあるとしています。売り切り型からの転換は、日立、三菱電機、リコー、OKIも掲げています。
  • 会社同士のつながり:富士通は富士電機の通信機部門から生まれ、明電舎は日立・富士電機と変電事業の合弁会社をつくったことがあります。同じ業界の会社が、分社・合弁・事業譲渡でつながっています。
  • 利益の種類をそろえて比べる:ソニーなど一部の会社は、このサイトで取れる数字が親会社単体のもので、グループ全体の利益率とは違います。各社ページの数字の表に「⁠(⁠単体)」とある場合は、他社と比べないでください。

この業界の会社(⁠12社)

総合電機・ITの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

電機・電池・事務機器メーカー5社このグループは、電池、変圧器・溶接機、POSシステム・複合機、車載機器・業務用無線、無線・通信など、それぞれ違う分野の電機メーカーです。

このグループは、電池、変圧器・溶接機、POSシステム・複合機、車載機器・業務用無線、無線・通信など、それぞれ違う分野の電機メーカーです。

社名と今の事業が違う会社もあります。日清紡ホールディングスは紡績の会社として始まりましたが、今は売上の半分以上が無線・通信で、繊維は約7%です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):GSユアサ約9.6%、ダイヘン約8.5%、日清紡ホールディングス約5.8%、東芝テック約1.9%です。
  • 何が柱か:GSユアサは電池(⁠2016年にパナソニックの鉛蓄電池事業を譲受)、ダイヘンは変圧器と溶接・ロボット、JVCケンウッドは車載機器と業務用無線・映像監視、東芝テックはPOSシステムと複合機が柱です。

この業界の会社(⁠5社)

電機・電池・事務機器メーカーの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

電子部品・半導体装置13社電子部品メーカーは、電子機器や自動車のメーカー(⁠セットメーカー)に部品や素材を売って稼ぎます。

電子部品メーカーは、電子機器や自動車のメーカー(⁠セットメーカー)に部品や素材を売って稼ぎます。太陽誘電やホシデンは、セットメーカーの生産計画の変動や値下げ要請の影響を受けることをリスクに挙げています。

同じ「⁠電子部品」でも、利益の源泉は会社ごとに違います。村田製作所はコンデンサなどのコンポーネント(⁠利益率約27%)、TDKはリチウムイオン電池などのエナジー応用製品(⁠約18%)、日東電工は光学フィルムなどのオプトロニクス(⁠約29%)、ミネベアミツミは祖業のベアリングを含むプレシジョンテクノロジーズ(⁠約22%)で稼いでいます。

税引前利益を開示する会社で売上に対する割合を比べると、日東電工約18.0%、村田製作所約16.9%、TDK約11.1%、ニデック約8.9%、京セラ約8.2%、ミネベアミツミ約8.0%です。

多くの会社がAI関連の需要を成長の軸にしています。TDKは「⁠AIエコシステム市場」、太陽誘電はAIサーバー向けの電子部品、ニデックはAIサーバー向けの水冷モジュールを挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率:、ヒロセ電機約22.1%(⁠税引前利益)、浜松ホトニクス約8.9%(⁠経常利益)、日本航空電子工業約3.6%(⁠経常利益)です。
  • 何を売っているか:部品(⁠村田製作所、TDK、太陽誘電、ホシデン)、素材(⁠日東電工)、モーター(⁠ニデック、ミネベアミツミ)、製品や装置まで持つ会社(⁠京セラ、アルプスアルパイン、東京エレクトロン)で、会社の性格が変わります。
  • 最も稼ぐ事業はどこか:売上の大きい事業と利益の大きい事業が一致しない会社が多くあります。アルプスアルパインは売上最大の車載機器より、スイッチなどのコンポーネントが利益の柱です。
  • 京都の会社:京セラ、村田製作所、ニデックは、いずれも京都で創業した会社です。

この業界の会社(⁠13社)

電子部品・半導体装置の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

半導体・製造装置12社半導体に関わる会社は、どこを担うかで大きく分かれます。

半導体に関わる会社は、どこを担うかで大きく分かれます。半導体をつくる会社(⁠ルネサス、ローム)、半導体をつくる装置の会社(⁠検査のアドバンテストとレーザーテック、切る・削るのディスコ、成膜のKOKUSAI ELECTRIC、SCREEN、アルバック)、材料の会社(⁠ウェーハのSUMCO、レジストの東京応化工業)、装置の部品・消耗品の会社(⁠フェローテック)です。

装置メーカーには利益率が非常に高い会社があります。経常利益で比べると、レーザーテック約46.8%、ディスコ約42.3%、SCREEN約20.5%です。一方、半導体をつくるロームは約4.0%、ウェーハのSUMCOは赤字で、税引前利益で比べるとアドバンテスト約45.8%に対しルネサスは赤字でした。

半導体の需給で業績が大きく動く「⁠シリコンサイクル」の影響を受けます。ディスコやフェローテックは、この景気循環をリスクに挙げています。

業界の再編も進んでいます。ロームは東芝・三菱電機の半導体事業との統合協議を始め、ルネサスはタイミング事業を米国SiTimeに譲渡する契約を結び、KOKUSAI ELECTRICは日立国際電気の事業から独立して生まれました。

会社を見分ける軸

  • 利益率:、ソシオネクスト約5.9%(⁠経常利益)です。
  • 工程のどこを担うか:材料・装置・部品・デバイスのどこを担うかで、稼ぎ方も利益率も大きく違います。
  • 自社でつくるか、委託するか:レーザーテックは製造の多くを協力会社に委託する「⁠ファブライト」型、ディスコは自社工場で装置と消耗品をつくり、無償の「⁠テストカット」を入り口にしています。
  • 何が成長の源か:多くの会社がAI・データセンター向けの半導体需要を成長の機会にしています。SUMCOは300mmウェーハ、東京応化工業は先端レジスト、KOKUSAI ELECTRICは立体化する半導体の成膜を挙げています。

この業界の会社(⁠12社)

半導体・製造装置の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

精密・事務機器6社精密・事務機器の会社は、時計・カメラ・ミシン・写真材料など、昔の主力製品で培った精密技術を今の事業に活かしています。

精密・事務機器の会社は、時計・カメラ・ミシン・写真材料など、昔の主力製品で培った精密技術を今の事業に活かしています。エプソンは時計の「⁠省・小・精」の技術、ブラザーはミシンの技術、コニカミノルタは写真材料、ニコンは光学技術が土台です。

プリンター・複合機の会社(⁠エプソン、ブラザー、コニカミノルタ)は、本体だけでなくインクなどの消耗品やサービスでも稼ぎます。コニカミノルタはオフィス向け複合機とITサービスが売上の半分以上です。

時計の会社でも中身は違います。カシオは時計と教育機器・電子楽器、シチズンは時計と工作機械・デバイスを持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではブラザー工業約9.2%、コニカミノルタ約4.0%、セイコーエプソン約3.5%です。経常利益ではシチズン時計約11.1%、カシオ計算機約9.3%です。ニコンは当期純利益が基準で、約−12.7%でした。
  • 売上の大きさと利益率:カシオの時計事業は約15%、シチズンの時計事業は約13%のセグメント利益率です。コニカミノルタは売上1割ほどのインダストリー事業が約18%と高く、ニコンはデジタルマニュファクチャリング事業の大きな損失で最終赤字になりました。
  • 何から始まったか:エプソンは時計部品の加工、ブラザーはミシンの修理、カシオは世界初の小型純電気式計算機、ニコンは光学機器の国産化、コニカミノルタは写真材料の販売、シチズンは尚工舎時計研究所から始まりました。

この業界の会社(⁠6社)

精密・事務機器の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

医療機器・精密9社医療機器の会社は、得意な領域がはっきり分かれています。

医療機器の会社は、得意な領域がはっきり分かれています。テルモはカテーテルなどの心臓血管、オリンパスは消化器内視鏡、シスメックスは検体検査の機器と試薬、日本光電工業は医用電子機器が主力です。

機器を売ったあとも、試薬・消耗品・メンテナンスで継続的に稼ぐ「⁠リカーリング」が重要です。シスメックスの試薬、島津製作所の消耗品とアフターサービスがその例です。

医療以外の事業を持つ会社もあります。HOYAはメガネレンズと半導体用マスク、島津製作所と堀場製作所は分析・計測機器が中心で、堀場製作所は半導体製造用機器が利益の中心です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではHOYA約34.6%、テルモ約15.7%、シスメックス約9.8%、オリンパス約9.3%です。経常利益では堀場製作所約16.3%、島津製作所約14.8%、日本光電工業約9.6%、ニプロ約3.0%、H.U.グループホールディングス約1.1%です。
  • 何から始まったか:テルモは体温計、オリンパスは顕微鏡、HOYAは光学ガラス、島津製作所は教育用理化学器械、ニプロはアンプル用ガラス管、シスメックスは血球計数装置の販売会社から始まりました。
  • 事業の入れ替え:オリンパスはカメラなどの映像事業と科学事業を手放して医療に集中し、HOYAは市場が衰退期にある事業から撤退する「⁠ポートフォリオ経営」を続けています。

この業界の会社(⁠9社)

医療機器・精密の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

オフィス家具・文具3社オフィス家具の会社は、働き方の変化に合わせたオフィスのリニューアル需要を取り込んでいます。

オフィス家具の会社は、働き方の変化に合わせたオフィスのリニューアル需要を取り込んでいます。オカムラは、人的資本経営の観点からオフィス整備を投資と捉える認識が広がっているとしています。

同じオフィス家具でも、コクヨは文具とオフィス用品の通販(⁠カウネット)、オカムラは店舗設備と物流システム、内田洋行は学校・官公庁向けのICTシステムを持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):オカムラ約7.9%、コクヨ約7.6%、内田洋行約3.9%です。
  • 稼ぎ頭の事業:コクヨはファニチャー事業(⁠セグメント利益率約15%)、オカムラはオフィス環境事業(⁠約12%)が稼ぎ頭です。内田洋行は公共関連事業(⁠約6%)の利益率が最も高くなっています。
  • 何から始まったか:コクヨは和式帳簿の表紙づくり、オカムラは技術者が資金・技術・労働力を出し合った「⁠協同の工業」、内田洋行は大連の満鉄御用商から始まりました。

この業界の会社(⁠3社)

オフィス家具・文具の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

素材・化学9業界・59社

化学・素材9社総合化学メーカーの事業は、市況の影響を大きく受ける基礎素材(⁠エチレンなどの石油化学品)と、差別化しやすい機能性材料などに分かれます。

総合化学メーカーの事業は、市況の影響を大きく受ける基礎素材(⁠エチレンなどの石油化学品)と、差別化しやすい機能性材料などに分かれます。基礎素材は収益が低く、三菱ケミカルグループのベーシックマテリアルズ&ポリマーズは赤字、住友化学のエッセンシャル&グリーンマテリアルズは利益率約2%でした。

利益の柱は会社ごとに違います。三菱ケミカルグループは産業ガス(⁠利益率約15%)、住友化学は住友ファーマ(⁠約24%)、信越化学工業は半導体シリコンなどの電子材料(⁠約34%)で多く稼いでいます。

石油化学では構造改革が進んでいます。三菱ケミカルグループはエチレン製造設備の集約、住友化学は国内のエチレンプラントやポリオレフィン事業の再編に取り組んでいます。医薬品では、三菱ケミカルグループが田辺三菱製薬を譲渡した一方、住友化学は住友ファーマを子会社として持ち続けています。

化学を土台に大きく多角化した会社もあります。旭化成は住宅と医療、富士フイルムHDはヘルスケアと複合機、AGCはガラスから化学品と医薬品の受託製造へ広げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益では日本ペイントHD約14.1%、富士フイルムHD約10.9%、AGC約6.1%、住友化学約5.0%、東レ約4.2%、三菱ケミカルグループはほぼ0%です。経常利益では信越化学工業約27.5%、関西ペイント約9.3%、旭化成約7.5%です。
  • 何から始まったか:肥料(⁠住友化学、信越化学工業)、繊維(⁠旭化成、東レ)、ガラス(⁠AGC)、写真フィルム(⁠富士フイルム)、塗料(⁠日本ペイント、関西ペイント)と、出発点の違いが今の事業の形につながっています。
  • 塗料は地産地消:日本ペイントHDは、塗料は地域ごとに作って売る「⁠地産地消」の市場だとして、各地域の会社に経営を任せています。関西ペイントも日本・インド・欧州・アジア・アフリカの地域別に事業を管理しています。

この業界の会社(⁠9社)

化学・素材の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

化学・繊維4社帝人(⁠1918年)とクラレ(⁠1926年)は、東レ(⁠1926年)と同じくレーヨンの製造から始まった会社です。

帝人(⁠1918年)とクラレ(⁠1926年)は、東レ(⁠1926年)と同じくレーヨンの製造から始まった会社です。今は繊維の比重が会社ごとに大きく違い、帝人は売上の約42%が繊維・製品ですが、クラレの繊維は約7%です。

多くの会社が、自社の素材を売るビジネスから、顧客の課題を起点にするビジネスへの転換を掲げています。帝人は「⁠顧客起点型ビジネス」、三井化学は「⁠素材提供型ビジネスからの転換」を方針にしています。

基礎素材や汎用素材は収益が厳しく、三井化学のベーシック&グリーン・マテリアルズは赤字、帝人のマテリアル(⁠アラミド・炭素繊維など)は利益がほぼゼロでした。

会社を見分ける軸

  • 何が利益の柱か:クラレはポバールや〈エバール〉などのビニルアセテート事業(⁠利益率約16%)、積水化学工業は合わせガラス用中間膜などの高機能プラスチックス(⁠約13%)、三井化学はICTとライフ&ヘルスケア(⁠約13%)、帝人はヘルスケア(⁠約10%)が、利益率の高い事業です。
  • 住宅を持つか:積水化学工業はユニット住宅「⁠セキスイハイム」を売上最大の事業にしています。同じく住宅を持つ化学メーカーには旭化成(⁠ヘーベルハウス)があります。

この業界の会社(⁠4社)

化学・繊維の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

化学メーカー22社中堅の化学メーカーの多くは、売上の大きい汎用品と、売上は小さくても利益率の高い機能性材料を持っています。

中堅の化学メーカーの多くは、売上の大きい汎用品と、売上は小さくても利益率の高い機能性材料を持っています。東ソーはクロル・アルカリ(⁠売上の約36%)の利益率が1%未満な一方、機能商品は約15%、日本ゼオンは合成ゴムなどのエラストマー素材(⁠約64%)が約5%な一方、光学フィルムなどの高機能材料は約18%です。

高い利益率を支えているのは、半導体・電子部品向けの材料であることが多いです。リンテックは電子・光学関連(⁠利益率約22%)、住友ベークライトは半導体関連材料(⁠約19%)、トクヤマは多結晶シリコンなどの電子先端材料(⁠約17%)が最も稼ぐ事業です。ADEKAも半導体材料を「⁠収益の柱」としています。

医薬・診断などのライフサイエンスも利益率の高い事業です。日油の医薬・医療・健康(⁠DDS医薬用製剤原料など)は約32%、デンカのライフイノベーション(⁠ワクチン・診断薬)は約15%、トクヤマのライフサイエンスは約16%です。

汎用品では事業の整理が進んでいます。デンカは米国のクロロプレンゴム製造設備を暫定停止し、セメント生産も停止しました。トクヤマはセメントの国内販売事業を太平洋セメントへ譲渡する予定です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では日産化学約23.6%、日油約19.5%、ニチアス約15.6%、アイカ工業約12.0%、トクヤマ約10.9%、東ソー約10.5%、日本化薬約10.5%、ADEKA約10.3%、日本ゼオン約9.7%、ダイセル約7.8%、artience約6.0%、デンカ約5.0%です。税引前利益では住友ベークライト約12.1%、日本触媒約5.4%で、エア・ウォーターは赤字でした。
  • 何から始まったか:ソーダ(⁠東ソー、トクヤマ、ADEKA)、カーバイド(⁠デンカ)、セルロイド(⁠ダイセル)、紡績(⁠東洋紡)、油脂(⁠日油)、火薬(⁠日本化薬)、インキ(⁠artience)、ガムテープ(⁠リンテック)、酸素(⁠エア・ウォーター)、アスベスト製品(⁠ニチアス)と、出発点が今の事業の形につながっています。
  • 会社どうしのつながり:ダイセルの写真フィルム部から富士写真フイルムが生まれ、日油は日産化学から分離独立しました。塩ビでは東ソー・デンカ・三井東圧化学が大洋塩ビに事業を統合するなど、事業の統合や交換も多い業界です。
  • 化学の外で稼ぐ会社:アイカ工業はメラミン化粧板などの建装建材(⁠利益率約21%)、ADEKAは食用油脂などの食品(⁠売上の約2割)、エア・ウォーターは医療・食品・物流など、化学以外の事業を大きく持つ会社もあります。

この業界の会社(⁠22社)

化学メーカーの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

鉄鋼4社鉄のつくり方は大きく2つです。

鉄のつくり方は大きく2つです。日本製鉄は鉄源一貫体制を持ち、神戸製鋼所は高炉を持つ銑鋼一貫メーカーです。一方、東京製鐵や愛知製鋼は、鉄スクラップを電気炉で溶かして鋼をつくります。

鉄鋼は市況に左右される産業です。日本製鉄は、国内では人口減少などで需要が減り、世界では中国の高水準の生産と輸出で供給過剰が続くとしています。東京製鐵も、普通鋼電炉業界は製品価格と鉄スクラップ価格が大きく動く「⁠市況産業」だとしています。

鉄以外で稼ぐ会社もあります。神戸製鋼所は鉄鋼アルミが売上の約4割ですが利益率は1%未満で、機械(⁠利益率約17%)と電力(⁠約17%)が利益を稼いでいます。

自動車向けは重要な需要先です。愛知製鋼は鋼材・鍛造品の主要需要先が自動車業界で、東京製鐵は2025年に電炉鋼材が自動車分野で正式に採用されました。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:この4社は利益の種類がそろっていません。神戸製鋼所は経常利益で約5.0%、愛知製鋼は税引前利益で約6.1%、日本製鉄は純利益で約0.2%です。
  • 何から始まったか:日本製鉄は八幡製鐵と富士製鐵、神戸製鋼所は鈴木商店が買収した小林製鋼所、愛知製鋼は豊田自動織機製作所から分離独立した豊田製鋼、東京製鐵は東京都足立区の鋼材メーカーから始まりました。
  • 資源循環:東京製鐵は鉄スクラップを電炉鋼材へ「⁠アップサイクル」させるとし、愛知製鋼は「⁠環境に一番やさしい鉄屋」を掲げています。

この業界の会社(⁠4社)

鉄鋼の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

非鉄金属・電線8社非鉄金属の会社は、鉱山から金属を掘る「⁠資源」、鉱石やスクラップから金属を取り出す「⁠製錬」、金属を加工した「⁠材料」のどこで稼ぐかが違います。

非鉄金属の会社は、鉱山から金属を掘る「⁠資源」、鉱石やスクラップから金属を取り出す「⁠製錬」、金属を加工した「⁠材料」のどこで稼ぐかが違います。住友金属鉱山は資源セグメントの利益(⁠約1,678億円)が最も大きく、三菱マテリアルはE-Scrap(⁠電子機器くず)などのリサイクル原料の製錬へシフトしています。

製錬は大手どうしで共同で行うことが多い分野です。銅製錬のパンパシフィック・カッパーはJX金属の前身と三井金属の合弁、亜鉛製錬のエム・エスジンクは住友金属鉱山と三井金属の合弁です。

電線メーカーは、何を主力にするかで利益率が大きく違います。住友電工は自動車関連(⁠ワイヤーハーネスなど)が売上の約57%、フジクラは光ファイバなどの情報通信が約56%で、その利益率は約23%です。

生成AIとデータセンタが追い風です。フジクラは光配線、JX金属は半導体用スパッタリングターゲット、SWCCは電力インフラ向けの需要を挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではJX金属約23.4%、三井金属約18.0%、フジクラ約16.9%、SWCC約9.4%、住友電工約8.4%、古河電工約5.8%、三菱マテリアル約5.3%です。住友金属鉱山は税引前利益で約14.7%です。
  • どこから生まれたか:住友金属鉱山と住友電工は住友、三菱マテリアルは九十九商会・三菱商会、三井金属は三井組の神岡鉱山、古河電工は古河鉱業、JX金属は日立鉱山から始まりました。住友金属鉱山と住友電工は、どちらも銅の「⁠南蛮吹き」に遡る住友事業精神を掲げています。
  • 電線業界の再編:古河電工とフジクラは電力事業を統合したビスキャスを2026年に解散しました。フジクラは三菱電線工業(⁠三菱マテリアルの子会社)と産業用電線事業を統合し、SWCCは古河電工との汎用電線の合弁会社を完全子会社にしました。

この業界の会社(⁠8社)

非鉄金属・電線の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

セラミック・セメント3社NGKとイビデンは、どちらも自動車の排ガス浄化用セラミックスと半導体向けの製品を持つ会社です。

NGKとイビデンは、どちらも自動車の排ガス浄化用セラミックスと半導体向けの製品を持つ会社です。NGKは排ガス浄化用部品などのエンバイロメント事業が売上の約6割、イビデンは生成AI用サーバー向けなどのICパッケージ基板の電子事業が中心です。

セメントは国内需要が減り続ける市場です。太平洋セメントは価格改定と海外展開を進め、2023年にデンカのセメント販売事業を譲り受けました。化学のトクヤマもセメントの国内販売事業を太平洋セメントに譲渡する予定です。

太平洋セメントでは、売上の約8割を占めるセメント事業より、資源(⁠利益率約15%)や環境事業(⁠約12%)の方が利益率が高くなっています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではイビデン約14.6%、NGK約14.2%、太平洋セメント約8.4%です。
  • 何から始まったか:NGKは日本陶器(⁠今のノリタケ)のがいし部門、イビデンは岐阜の水力発電会社・揖斐川電力、太平洋セメントは小野田セメント・日本セメント・秩父セメントから始まりました。

この業界の会社(⁠3社)

セラミック・セメントの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ガラス2社同じガラスでも、日本板硝子は建築用と自動車用の板ガラスが売上の9割以上、日本電気硝子はディスプレイや半導体用などの特殊ガラスに特化しています。

同じガラスでも、日本板硝子は建築用と自動車用の板ガラスが売上の9割以上、日本電気硝子はディスプレイや半導体用などの特殊ガラスに特化しています。

日本板硝子では、売上の約52%を占める自動車用ガラスの利益率が約1%にとどまり、利益率が最も高いのは売上約5%の高機能ガラス(⁠約19%)です。

ガラスは溶融に多くのエネルギーを使うため、温室効果ガスの削減が両社に共通する課題です。

会社を見分ける軸

  • 利益の水準:日本電気硝子は経常利益で売上の約12.1%、日本板硝子は税引前利益がほぼゼロでした(⁠利益の種類が違うため単純比較はできません)。
  • 何から始まったか:日本板硝子は大阪の日米板硝子、日本電気硝子は日本電気などが設立した真空管用ガラス部品の会社から始まりました。日本板硝子は2006年に英国のピルキントン社を買収して世界に広がりました。

この業界の会社(⁠2社)

ガラスの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

製紙5社製紙会社の稼ぎ方は、新聞・印刷用の紙から、段ボール・家庭紙・紙おむつなどの「⁠生活に使う紙」へ移っています。

製紙会社の稼ぎ方は、新聞・印刷用の紙から、段ボール・家庭紙・紙おむつなどの「⁠生活に使う紙」へ移っています。日本製紙は生活関連事業の比率が2020年度の32%から2025年度に40%になりました。

王子ホールディングスと日本製紙は、1949年に旧王子製紙が3社に分割されてできた会社(⁠苫小牧製紙と十條製紙)が前身で、ルーツが同じです。

木材チップ・古紙・重油・石炭などの原燃料の価格や為替が、利益に大きく影響します。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):北越コーポレーション約3.9%、レンゴー約3.7%、大王製紙約3.2%、王子ホールディングス約2.2%、日本製紙約1.9%です。
  • 何に特化しているか:レンゴーは段ボールを中心とする包装、大王製紙は「⁠エリエール」などの家庭紙・紙おむつ(⁠売上の約46%)、北越は洋紙・白板紙などの紙パルプ(⁠売上の9割以上)、王子と日本製紙は紙から生活産業資材まで幅広く持っています。
  • 海外事業:王子は東南アジア・インド・中国・オセアニアで段ボールなどを、日本製紙は豪州Opal社を、北越はカナダとフランスで紙パルプ事業を展開しています。レンゴーの海外事業と日本製紙の豪州事業は直近赤字でした。

この業界の会社(⁠5社)

製紙の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

容器・包装2社容器・包装の会社は、食品・飲料・日用品のメーカーやスーパー・コンビニに容器を供給します。

容器・包装の会社は、食品・飲料・日用品のメーカーやスーパー・コンビニに容器を供給します。中食市場の拡大や付加価値の高い容器の需要が追い風で、原料の樹脂などの価格が利益に影響します。

エフピコはスーパー・コンビニ向けのプラスチック製食品容器に特化し、東洋製罐は金属・プラスチック・紙・ガラスの総合容器メーカーです。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠どちらも経常利益):エフピコ約9.1%、東洋製罐グループホールディングス約6.0%です。
  • リサイクルと素材:エフピコは使用済みトレーやペットボトルを回収して再生する「⁠エフピコ方式のリサイクル」を行い、東洋製罐は容器の素材になる鋼板(⁠東洋鋼鈑)や製缶機械(⁠Stolle)までグループで持っています。

この業界の会社(⁠2社)

容器・包装の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

食品・日用品・医薬品7業界・65社

飲料・たばこ8社このグループは、ビールなどの酒類、清涼飲料、たばこの会社です。

このグループは、ビールなどの酒類、清涼飲料、たばこの会社です。アサヒとサッポロは、1949年に大日本麦酒が分割されて生まれた会社です。

JTはもとは国のたばこ専売公社で、今ではたばこを130以上の国と地域で販売しています。サントリーホールディングスは2014年に米国のBeam Inc.を買収し、世界のスピリッツ市場に進出しました。

酒類の会社も、酒以外の柱を持っています。キリンは医薬(⁠協和キリン)や健康食品、アサヒは飲料・食品、サッポロは食品飲料を持ち、サッポロは不動産事業を切り離して酒類に集中しようとしています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではJT約21.3%、キリンホールディングス約9.8%、サントリー食品インターナショナル約8.6%、アサヒ約6.2%、サントリーホールディングス約5.9%、サッポロ約4.5%です。経常利益ではヤクルト本社約12.6%、伊藤園約4.7%です。
  • つくり方と届け方:伊藤園は飲料の生産をグループ外のメーカーに委託し、ルートセールスで小売店に直接売っています。サントリー食品はグループのサントリープロダクツの工場で製造しています。ヤクルトは全国のヤクルト販売会社を通じて届けています。
  • 国内と海外:JTはたばこを130以上の国と地域で販売しています。サッポロはカナダ・米国・ベトナムでビール事業を持ち、伊藤園は「⁠お〜いお茶」の海外展開を重点戦略にしています。

この業界の会社(⁠8社)

飲料・たばこの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

食品11社調味料・加工食品の大手は、海外で稼ぐ比重が高まっています。

調味料・加工食品の大手は、海外で稼ぐ比重が高まっています。キッコーマンは海外でのしょうゆ製造の利益率が約27%、日清食品は米州と中国で売上の3割以上、江崎グリコは海外事業が最大のセグメント、カゴメは国際事業が事業利益の41%を占めます。

食品以外の柱を持つ会社もあります。味の素はアミノ酸の技術で医薬品の製造受託や電子材料まで手がけ、明治は医薬品が売上の約20%、日本ハムはプロ野球球団とボールパークを持っています。

日清製粉グループは小麦粉が売上の約3分の2、日本ハムは食肉が約3分の2を占めるなど、素材に近い事業が中心の会社もあります。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益では味の素約12.4%、キッコーマン約11.3%、日清食品ホールディングス約8.3%、カゴメ約7.2%、日本ハム約3.7%です。経常利益では森永製菓約9.6%、明治ホールディングス約8.2%、キユーピー約7.3%、ハウス食品グループ本社約6.2%、日清製粉グループ本社約5.9%、江崎グリコ約3.2%です。
  • 国内と海外:国内で稼ぐ会社と海外で稼ぐ会社に分かれます。ハウス食品は売上の約7割以上が国内販売です。一方、キッコーマンは海外の卸売と製造で売上の約8割、日清製粉は米国・カナダ・タイ・ニュージーランド・オーストラリアに製粉会社を持っています。
  • 何から始まったか:味の素はうま味調味料の特許、キッコーマンは野田醤油、カゴメはトマトの栽培、キユーピーはマヨネーズ、日清食品はチキンラーメン、森永製菓は洋菓子工場、江崎グリコは栄養菓子グリコ、明治は明治製糖、日清製粉は館林製粉、日本ハムは徳島の食肉加工場、ハウス食品は浦上糧食工業所から始まりました。

この業界の会社(⁠11社)

食品の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

乳業・製パン・加工食品10社このグループには、消費者向けの商品をつくる会社と、食品メーカー向けの素材をつくる会社がいます。

このグループには、消費者向けの商品をつくる会社と、食品メーカー向けの素材をつくる会社がいます。ニップン(⁠製粉)、日清オイリオグループとJ-オイルミルズ(⁠油脂)、不二製油(⁠チョコレート用油脂・業務用チョコレート)、昭和産業(⁠製粉・製油・糖質・飼料)は素材に近い会社です。

乳業では、森永乳業は1949年に森永製菓の乳業部門が分離して、雪印メグミルクは1925年の北海道製酪販売組合を起源に2009年の経営統合で、今の形になりました。

東洋水産は米国・メキシコの即席麺で利益の多くを稼ぎ、カルビーは北米を中心に「⁠世界のSNACKING COMPANY」を目指しています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):東洋水産約17.5%、カルビー約8.0%、森永乳業約6.5%、ニップン約5.9%、山崎製パン約4.9%、昭和産業約4.3%、不二製油約3.5%、雪印メグミルク約3.3%、日清オイリオグループ約2.9%、J-オイルミルズ約2.6%です。
  • 売上の大きさと利益の大きさは違う:不二製油は業務用チョコレートが売上の約48%ですが、利益の大半は植物性油脂で稼いでいます。ニップンは製粉が売上の約3分の1ですが、利益は食品事業とほぼ同じです。山崎製パンのコンビニなどの流通事業は赤字です。
  • 同じ業種どうしの違い:製粉では、日清製粉グループは製粉が売上の約3分の2、ニップンは食品が約3分の2と逆です。乳業では、経常利益率が森永乳業約6.5%、雪印メグミルク約3.3%です。

この業界の会社(⁠10社)

乳業・製パン・加工食品の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

水産・食肉・冷凍食品9社ニッスイ、ニチレイ、Umios(⁠旧マルハニチロ)は、いずれも戦時中の水産統制令で設立された統制会社を前身に持ちます。

ニッスイ、ニチレイ、Umios(⁠旧マルハニチロ)は、いずれも戦時中の水産統制令で設立された統制会社を前身に持ちます。日本水産の漁撈部門を中心にできた会社の冷蔵・販売部門が、今のニチレイになりました。

水産の会社も、今の稼ぎ方はさまざまです。ニッスイは食品事業が売上の約55%、Umiosは卸売市場を含む食材流通が約71%、極洋は水産物の買付・加工・販売が約58%、ニチレイは冷蔵倉庫などの低温物流が利益の半分近くを稼いでいます。

ハム・食肉の会社は、食肉が中心の会社(⁠伊藤ハム米久、スターゼン、エスフーズ)と、ハム・ソーセージなどの加工食品が中心の会社(⁠プリマハム、丸大食品)に分かれます。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):ニチレイ約5.6%、ニッスイ約4.6%、丸大食品約3.3%、極洋約3.0%、Umios約2.8%、伊藤ハム米久ホールディングス約2.8%、スターゼン約2.5%、エスフーズ約2.5%、プリマハム約2.4%です。
  • 何から始まったか:ニッスイはトロール漁業、極洋は捕鯨、Umiosは林兼商店の水産部門と捕鯨会社、ニチレイは製氷・冷蔵の統制機関、スターゼンは役牛の売買、プリマハムは金沢の竹岸ハム商会、丸大食品は魚肉ハム・ソーセージから始まりました。
  • 海外とのつながり:ニッスイは米国・チリ・ニュージーランドなどに展開し、海外所在地売上高比率が41.2%です。伊藤ハム米久はニュージーランドのANZCO FOODSを持ち、スターゼンは日本産和牛と豪州Wagyuで海外市場に挑戦しています。

この業界の会社(⁠9社)

水産・食肉・冷凍食品の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

日用品・化粧品9社日用品の会社は、洗剤・紙おむつ・歯みがきなどの毎日使う商品で安定して稼ぐのが基本です。

日用品の会社は、洗剤・紙おむつ・歯みがきなどの毎日使う商品で安定して稼ぐのが基本です。花王はハイジーンリビングケア事業を「⁠安定収益領域」と位置づけています。

化粧品の会社は海外、特に中国・アジアの比重が高くなっています。資生堂は中国・トラベルリテール事業が売上の約36%で最大です。

ユニ・チャームは国内でベビーケアやフェミニンケアの対象人口が減る一方、ウェルネスケアやペットケアへの引き合いは強いとしています。小林製薬は2024年の紅麹関連製品の健康被害を受け、信頼回復に取り組んでいます。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益ではユニ・チャーム約11.1%、花王約10.1%、ライオン約9.3%です。経常利益ではロート製薬約14.0%、小林製薬約10.3%、ポーラ・オルビスホールディングス約10.0%、コーセー約6.5%です。このほか、アース製薬約5.0%(⁠経常利益)です。
  • 売り方の違い:ポーラは委託販売のビューティーディレクターによるカウンセリング販売、オルビスは通信販売から始まりました。資生堂は1923年にチェインストア制度を採用しています。
  • 何から始まったか:花王は洋小間物商、資生堂は銀座の薬局、ライオンは石鹸・歯みがきの商店、ユニ・チャームは建材の会社、小林製薬は雑貨・化粧品店、ロート製薬は大阪の薬房から始まりました。

この業界の会社(⁠9社)

日用品・化粧品の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

製薬13社新薬メーカーは、1つの大型製品が売上の多くを占めることがあり、特許切れ(⁠独占販売期間の終了)が大きなリスクになります。

新薬メーカーは、1つの大型製品が売上の多くを占めることがあり、特許切れ(⁠独占販売期間の終了)が大きなリスクになります。塩野義製薬は「⁠主力製品の特許切れという課題が常に存在する」とし、住友ファーマは北米の2製品が連結売上の55%を占めています。

利益率は会社によって大きく違います。中外製薬と塩野義製薬は税引前利益率が約5割と非常に高い一方、武田薬品工業は赤字でした。中外製薬はロシュとの提携、塩野義製薬はHIV治療薬の導出からの収入が支えになっています。

多くの会社が海外、特に米国の会社の買収で成長してきました。アステラス製薬、第一三共、小野薬品工業、住友ファーマなどが米国のバイオ企業を買収しています。

新薬メーカーとは別に、東和薬品のようなジェネリック医薬品(⁠後発医薬品)のメーカーもあります。毎年の薬価改定と2020年以降の業界の品質問題で、厳しい環境にあるとしています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益では塩野義製薬約47.8%、中外製薬約47.5%、住友ファーマ約22.1%、大塚ホールディングス約19.0%、小野薬品工業約18.0%、アステラス製薬約17.6%、協和キリン約17.6%、参天製薬約16.3%、第一三共約12.4%で、武田薬品工業は赤字でした。東和薬品は経常利益で約10.3%、エーザイは営業利益で約5.3%です。このほか、ツムラ約20.8%(⁠経常利益)です。
  • 強い領域:第一三共はADCなどのがん、エーザイは認知症、参天製薬は眼科、小野薬品工業はオプジーボなどのがん、塩野義製薬は感染症、大塚ホールディングスは統合失調症などの治療薬と機能性食品を柱にしています。
  • 親会社や提携先:中外製薬はロシュ、協和キリンはキリンホールディングス、住友ファーマは住友化学が親会社です。武田薬品工業と小野薬品工業は、どちらも大阪・道修町の薬種商から始まりました。

この業界の会社(⁠13社)

製薬の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

スポーツ・楽器・レジャー用品5社スポーツ・レジャー用品の会社は、何の用品をつくるかで稼ぎ方が違います。

スポーツ・レジャー用品の会社は、何の用品をつくるかで稼ぎ方が違います。アシックスはランニングシューズ、ミズノは幅広い競技の用品、シマノは自転車部品と釣具、ヤマハは楽器と音響機器、タカラトミーは玩具です。

海外比率も大きく違います。アシックスは売上の約8割が海外で欧州が最大です。一方、ミズノは売上の約6割、タカラトミーは約8割が日本です。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではアシックス約17.2%、シマノ約10.1%、ミズノ約9.3%、タカラトミー約9.1%です。ヤマハは税引前利益が基準で約7.6%でした。
  • 地域別の稼ぎ方:アシックスは日本のセグメント利益率が約29%と高く、タカラトミーは日本が約13.5%、欧州は赤字でした。ミズノは日本とアジア・オセアニアが約10%、欧州が約5%でした。
  • 何から始まったか:シマノは自転車部品のフリーホイール、ヤマハはオルガンの修理、アシックスはスポーツシューズ専門の鬼塚株式会社、ミズノは運動用服装品の水野兄弟商会、タカラトミーは大型金属玩具の三陽工業から始まりました。

この業界の会社(⁠5社)

スポーツ・楽器・レジャー用品の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

小売・外食7業界・54社

小売6社小売の大手は、何を売るかと、どう売るかで分かれます。

小売の大手は、何を売るかと、どう売るかで分かれます。総合スーパーやドラッグストア、金融まで持つイオン、コンビニのセブン&アイ・ホールディングス、ディスカウントストアのパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、滋賀県が本拠の総合スーパーの平和堂、「⁠業務スーパー」をフランチャイズで広げる神戸物産、衣料品のファーストリテイリングです。

神戸物産のように、フランチャイズの加盟店へ商品を供給して稼ぐ形もあります。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では神戸物産約8.7%、パン・パシフィック・インターナショナル約7.3%、セブン&アイ約3.6%、平和堂約3.2%、イオン約2.3%です。ファーストリテイリングは税引前利益が基準(⁠約19.1%)なので、他社とは直接比べられません。

この業界の会社(⁠6社)

小売の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

専門店・百貨店・ドラッグストア18社専門店・百貨店・ドラッグストアは、扱う商品で分かれます。

専門店・百貨店・ドラッグストアは、扱う商品で分かれます。百貨店(⁠三越伊勢丹、J.フロント リテイリング、髙島屋、エイチ・ツー・オー リテイリング)、ドラッグストア(⁠マツキヨココカラ&カンパニー、ツルハ、サンドラッグ、コスモス薬品)、衣料品・靴(⁠しまむら、ワールド、エービーシー・マート)、生活雑貨・家具(⁠良品計画、ニトリ、セリア)、スポーツ用品(⁠アルペン)、リユース・レンタル(⁠ゲオ)です。

自ら商品を企画して売る会社(⁠良品計画、ニトリ、ワールドなど)と、メーカーの商品を仕入れて売る会社があります。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではエービーシー・マート約17.7%、三越伊勢丹約15.9%、髙島屋約14.2%、良品計画約9.2%、しまむら約9.1%、セリア約8.3%、マツキヨココカラ約8.0%、サンドラッグ約5.5%、エイチ・ツー・オー約5.1%、ツルハ約4.3%、コスモス薬品約4.1%、アルペン約3.5%、ゲオ約3.2%です。J.フロント(⁠税引前)とワールド(⁠営業)は基準が違い、ニトリは会社全体の数字がないため比べられません。このほか、青山商事約5.8%(⁠経常利益)、西松屋チェーン約5.5%(⁠経常利益)です。
  • 同じ業態の中で比べる:百貨店では三越伊勢丹と髙島屋が14〜16%で、エイチ・ツー・オーは約5%です。ドラッグストアではマツキヨココカラが約8.0%で、サンドラッグ、ツルハ、コスモス薬品は4〜6%です。

この業界の会社(⁠18社)

専門店・百貨店・ドラッグストアの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

食品スーパー11社食品スーパーは、生鮮食品を中心に日々の食料品を売ります。

食品スーパーは、生鮮食品を中心に日々の食料品を売ります。地域ごとに基盤を持つ会社が多く、ライフ(⁠首都圏・近畿圏)、USMH(⁠首都圏)、ベルク(⁠埼玉県中心)、イズミ(⁠広島県が本拠で西日本)、フジ(⁠愛媛県が本拠)、アークス(⁠北海道発)、イオン九州(⁠九州)、イオン北海道(⁠北海道)、マックスバリュ東海(⁠東海)、ハローズ(⁠瀬戸内)、オークワ(⁠和歌山)です。

持株会社の下に複数のスーパーが集まる形(⁠USMH、アークス)もあります。USMHはイオンと丸紅が設立に加わり、イオン九州・イオン北海道・マックスバリュ東海はイオンの子会社です。ベルクもイオンと業務・資本提携しています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):ハローズ約5.6%、イズミ約4.8%、ベルク約4.4%、マックスバリュ東海約3.6%、ライフ約3.1%、アークス約3.1%、イオン九州約2.2%、イオン北海道約2.1%、フジ約1.6%、オークワ約0.8%、USMH約0.5%です。11社とも経常利益が基準です。
  • 食品以外も売るか:イズミはショッピングセンター「⁠ゆめタウン」で衣料品や住居関連品も売り、クレジットなどの小売周辺事業の利益率は約36%でした。ベルクは惣菜を自社グループで製造しています。

この業界の会社(⁠11社)

食品スーパーの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

家電量販7社家電量販店は、メーカーから家電やパソコン、携帯電話などを仕入れて売ります。

家電量販店は、メーカーから家電やパソコン、携帯電話などを仕入れて売ります。多くは直営店に加えてフランチャイズ加盟店にも商品を供給しています(⁠ケーズ、エディオン、Joshinなど)。

家電以外への広がり方が会社ごとに違います。ヤマダは住宅・住宅設備、ノジマは携帯電話のキャリアショップとインターネット接続、ビックカメラは酒類・医薬品や中古品の買取販売、エディオンはプロサッカークラブまで持っています。コジマはビックカメラの子会社です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):ノジマ約6.3%、ケーズ約4.0%、エディオン約3.4%、ビックカメラ約3.3%、コジマ約2.7%、ヤマダ約1.2%、Joshin約1.2%です。7社とも経常利益が基準なので直接比べられます。
  • 家電以外の事業:ノジマは家電よりキャリアショップ運営の売上が大きく、ヤマダは売上の約2割が住建事業です。ヤマダの家電販売(⁠デンキ事業)の利益率は約0.2%にとどまりました。

この業界の会社(⁠7社)

家電量販の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ホームセンター2社ホームセンターは、金物・工具、資材・建材、園芸用品、日用品などを売ります。

ホームセンターは、金物・工具、資材・建材、園芸用品、日用品などを売ります。コメリは園芸・農業資材を核とし、コーナン商事は建築資材の販売やM&Aで事業を広げてきました。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):コメリ約6.1%、コーナン商事約4.0%です。2社とも経常利益が基準です。

この業界の会社(⁠2社)

ホームセンターの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

中古車販売・カー用品3社クルマの小売には、中古車の買取・販売(⁠IDOMの「⁠ガリバー」、ネクステージ)と、カー用品の販売・取付(⁠オートバックスセブン)があります。

クルマの小売には、中古車の買取・販売(⁠IDOMの「⁠ガリバー」、ネクステージ)と、カー用品の販売・取付(⁠オートバックスセブン)があります。どの会社も、整備や車検、買取を通じて顧客と長く取引することを重視しています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):オートバックスセブン約5.2%、IDOM約3.3%、ネクステージ約2.8%です。3社とも経常利益が基準です。
  • 車を売るか、用品を売るか:カー用品と取付・整備が中心で、加盟店への卸売も持つオートバックスセブンは、中古車の2社より利益率が高くなっています。

この業界の会社(⁠3社)

中古車販売・カー用品の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

外食チェーン7社外食チェーンは、牛丼(⁠ゼンショーのすき家)、回転すし(⁠FOOD & LIFE COMPANIESのスシロー、くら寿司、ゼンショーのはま寿司)、うどん(⁠トリドールの丸亀製麺)、ファミリーレストラン(⁠すかいらーく)、イタリアン(⁠サイゼリヤ)など、料理の種類ごとにブランドを持ちます。

外食チェーンは、牛丼(⁠ゼンショーのすき家)、回転すし(⁠FOOD & LIFE COMPANIESのスシロー、くら寿司、ゼンショーのはま寿司)、うどん(⁠トリドールの丸亀製麺)、ファミリーレストラン(⁠すかいらーく)、イタリアン(⁠サイゼリヤ)など、料理の種類ごとにブランドを持ちます。

多くの会社が、食材を自社の工場やセントラルキッチンで作り、物流まで自前で持っています。海外に店を広げる会社も多く、海外の利益率が国内より高い会社もあります(⁠スシロー、サイゼリヤ)。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではゼンショー約6.2%、サイゼリヤ約6.2%、くら寿司約2.5%です。税引前利益ではFOOD & LIFE COMPANIES約7.9%、すかいらーく約5.7%、トリドール約2.9%でした。このほか、吉野家約3.9%(⁠経常利益)です。
  • 国内と海外:FOOD & LIFE COMPANIESは海外スシローの利益率(⁠約12%)が国内(⁠約7%)を上回り、サイゼリヤもアジア(⁠約12%)が日本(⁠約3%)を上回ります。トリドールは売上の3分の1以上が海外事業です。

この業界の会社(⁠7社)

外食チェーンの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

建設・住宅・不動産8業界・55社

ゼネコン9社ゼネコン(⁠総合建設会社)は、発注者から建物や土木構造物の工事を請け負い、工事の一部を専門工事会社や協力会社に発注して完成させます。

ゼネコン(⁠総合建設会社)は、発注者から建物や土木構造物の工事を請け負い、工事の一部を専門工事会社や協力会社に発注して完成させます。売上の大部分は建築事業と土木事業で、不動産開発事業は売上は小さくても利益率が高い傾向があります。

建築と土木では利益率が違います。大成建設は土木事業のセグメント利益率が約14%、建築事業が約6%で、鹿島建設も土木事業が約18%と建築事業(⁠約7%)を上回りました。

各社とも、資材価格・労務費の上昇と技能労働者の不足を大きな課題に挙げ、価格転嫁や生産性向上に取り組んでいます。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):大成建設約9.4%、大林組約7.9%、鹿島建設約7.8%、長谷工コーポレーション約7.4%、戸田建設約6.8%、竹中工務店約6.7%、五洋建設約6.7%、清水建設約5.9%です。インフロニア・ホールディングスは会社全体の利益率のデータがありません。
  • 海外の比重:鹿島建設は海外関係会社が売上の3分の1超、大林組は海外建築・土木で約3分の1、五洋建設は海外建設が約23%です。大成建設は国内建設事業の割合が高い会社です。
  • 何に特化しているか:長谷工は分譲マンション、五洋建設は国内土木、竹中工務店は建築(⁠土木は子会社の竹中土木)が中心です。インフロニアは建設に加えて道路・空港などのインフラ運営や風力発電を手がけています。

この業界の会社(⁠9社)

ゼネコンの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

準大手・中堅ゼネコン6社準大手・中堅ゼネコンも、建築と土木の両方を手がけます。

準大手・中堅ゼネコンも、建築と土木の両方を手がけます。土木事業の利益率が建築より高い会社が多く、奥村組は土木約9%・建築約3%、東急建設は土木約13%・建築約6%のセグメント利益率でした。

建設以外の事業で安定収益を得ようとする動きも目立ちます。安藤ハザマはバイオマス発電、奥村組はバイオマス発電・PFI、西松建設は不動産のアセットバリューアッド事業(⁠セグメント利益率約31%)を持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):奥村組約8.2%、安藤ハザマ約7.6%、西松建設約6.9%、東亜建設工業約6.9%、熊谷組約5.5%、東急建設約5.1%です。
  • 得意分野:東亜建設工業は港湾・空港の土木と冷蔵倉庫の建築、東急建設は東急グループからの受注、熊谷組は道路舗装のガイアートを持つのが特徴です。
  • 何から始まったか:安藤ハザマは煉瓦建築の安藤と大型土木の間組の合併、熊谷組は鉄道・水力発電所の土木、西松建設は土木建築請負、東亜建設工業は鶴見・川崎の埋立事業、奥村組は奈良の土木建築請負から始まりました。

この業界の会社(⁠6社)

準大手・中堅ゼネコンの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

設備工事9社設備工事会社は、建物の電気・空調・給排水・通信などの設備をつくります。

設備工事会社は、建物の電気・空調・給排水・通信などの設備をつくります。データセンターや工場建設などの堅調な建設需要を背景に、きんでんや関電工は過去最高の業績を更新しました。

電気工事の会社は、地域の電力会社との関係が深いのが特徴です。きんでんは関西電力、関電工は東京電力グループ(⁠売上の約2割)、クラフティア(⁠旧九電工)は九州電力から配電線工事などを受注しています。

通信工事の会社(⁠エクシオグループ、ミライト・ワン)は、NTTなどの通信キャリアが主な取引先で、M&Aで都市インフラやシステム事業に広げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):ダイダン約14.0%、きんでん約12.6%、クラフティア約12.2%、高砂熱学工業約11.9%、関電工約11.5%、三機工業約11.5%、大気社約8.7%、エクシオグループ約6.7%、ミライト・ワン約6.1%です。
  • 電気・空調・通信:電気工事が中心なのはきんでん・関電工・クラフティア、空調が中心なのは高砂熱学・三機工業・大気社・ダイダン、通信インフラが中心なのはエクシオ・ミライト・ワンです。
  • 空調会社の違い:大気社は自動車工場向けの塗装設備、三機工業は搬送システムと上下水道・廃棄物処理施設、高砂熱学は空調機器の製造、ダイダンは再生医療事業も持っています。

この業界の会社(⁠9社)

設備工事の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

プラントエンジニアリング3社プラントエンジニアリング会社は、LNG・石油・化学・医薬品などの工場(⁠プラント)を設計・調達・建設(⁠EPC)します。

プラントエンジニアリング会社は、LNG・石油・化学・医薬品などの工場(⁠プラント)を設計・調達・建設(⁠EPC)します。海外の大型プロジェクトが多く、受注や遂行の状況で業績が大きく変わります。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠どちらも経常利益):千代田化工建設約18.7%、日揮ホールディングス約7.8%です。このほか、東洋エンジニアリングは赤字(⁠経常利益)です。
  • EPC以外の柱:日揮は触媒・ファインセラミックスの機能材製造事業を持ち、千代田化工建設は大型プロジェクトに頼らないNon-EPC事業の比率を高めようとしています。

この業界の会社(⁠3社)

プラントエンジニアリングの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

ハウスメーカー9社ハウスメーカーと一口に言っても、稼ぎ方は大きく違います。

ハウスメーカーと一口に言っても、稼ぎ方は大きく違います。注文住宅から出発して海外の住宅事業を伸ばす会社(⁠積水ハウス、住友林業)、物流施設・商業施設まで手がける会社(⁠大和ハウス工業)、分譲戸建住宅に特化した会社(⁠飯田グループ、オープンハウスグループ、ケイアイスター不動産)、賃貸アパートを建てて一括借上げする会社(⁠大東建託、東建コーポレーション)があります。

米国の住宅事業が大きな柱になっている会社もあります。積水ハウスは国際事業が最大のセグメント、住友林業は米国・オーストラリア中心の建築・不動産事業が売上の6割以上を占めます。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオープンハウスグループ約10.4%、大和ハウス工業約10.3%、積水ハウス約7.8%、住友林業約7.7%、大東建託約7.0%、ケイアイスター不動産約6.3%、東建コーポレーション約6.1%です。飯田グループは税引前利益が基準で約6.0%でした。このほか、タマホーム約1.9%(⁠経常利益)です。
  • 国内と海外:積水ハウスの国際事業のセグメント利益率は約3%と国内より低く、国内の賃貸・事業用建物(⁠約16%)やリフォーム(⁠約15%)が高い利益率です。
  • 何から始まったか:大和ハウスは鋼管の「⁠パイプハウス」、積水ハウスはプレハブ住宅、住友林業は住友の山林経営、大東建託と東建は土地活用の賃貸建物、オープンハウスは新築一戸建の仲介から始まりました。

この業界の会社(⁠9社)

ハウスメーカーの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

住宅設備7社住宅設備・建材の会社は、新築住宅の着工が減る中、リフォーム需要と海外に力を入れています。

住宅設備・建材の会社は、新築住宅の着工が減る中、リフォーム需要と海外に力を入れています。2025年度の新設住宅着工は前年比12.9%減でした。

水回りのTOTOとLIXIL、熱機器のリンナイ、ホーローのタカラスタンダード、アルミ建材のYKK(⁠YKK AP)と三協立山、シャッターの文化シヤッターと、得意分野がはっきり分かれています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではリンナイ約12.3%、TOTO約8.2%、タカラスタンダード約7.8%、文化シヤッター約7.5%、YKK約5.5%、三協立山約0.2%です。LIXILは税引前利益が基準で約1.0%でした。
  • 本業以外の稼ぎ頭:TOTOは半導体製造装置向けのセラミック事業(⁠セグメント利益率約43%)が利益で最大、YKKはファスナー事業(⁠約9%)が利益の大半を稼いでいます。
  • 海外の比重:リンナイは海外が売上の50%超、LIXILはGROHEなどを持ち世界150カ国以上で事業を展開しています。

この業界の会社(⁠7社)

住宅設備の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

総合不動産8社総合不動産会社(⁠デベロッパー)は、オフィスビルや商業施設を開発して貸す「⁠賃貸」、マンションやビルを売る「⁠分譲」、管理・仲介などの「⁠サービス」で稼ぎます。

総合不動産会社(⁠デベロッパー)は、オフィスビルや商業施設を開発して貸す「⁠賃貸」、マンションやビルを売る「⁠分譲」、管理・仲介などの「⁠サービス」で稼ぎます。住友不動産は、資産売却による利益を「⁠一時的」、保有・賃貸による利益を「⁠長期安定的」と位置づけています。

会社によって得意な分野が違います。三菱地所は丸の内、住友不動産は東京都心のオフィス、森ビルは港区の「⁠ヒルズ」、三井不動産は商業施設(⁠ららぽーと)や物流施設まで幅広く、野村不動産は住宅の比重が大きく、ヒューリックは東京23区の駅近ビルに集中しています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):住友不動産約27.3%、ヒューリック約23.8%、森ビル約22.2%、東京建物約16.5%、三菱地所約15.6%、野村不動産ホールディングス約13.2%、東急不動産ホールディングス約11.9%、三井不動産約11.6%です。
  • 賃貸の利益率:住友不動産の不動産賃貸事業はセグメント利益率約46%、ヒューリックの不動産事業は約32%、東京建物のビル事業は約30%と高くなっています。
  • 何から始まったか:三井不動産は旧三井合名、三菱地所は三菱合資の地所部、住友不動産は住友本社を継承した会社で、東京建物は1896年に安田善次郎らが設立しました。東急不動産は東京急行電鉄から不動産販売業等を譲り受けて設立されました。

この業界の会社(⁠8社)

総合不動産の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

不動産サービス(⁠賃貸・商業施設・駐車場・空港ビル)4社このグループは、駐車場(⁠パーク24)、ショッピングモール(⁠イオンモール)、空港ターミナル(⁠日本空港ビルデング)、単身者向けアパート(⁠レオパレス21)と、特定の不動産サービスに特化した会社です。

このグループは、駐車場(⁠パーク24)、ショッピングモール(⁠イオンモール)、空港ターミナル(⁠日本空港ビルデング)、単身者向けアパート(⁠レオパレス21)と、特定の不動産サービスに特化した会社です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):日本空港ビルデング約15.1%、イオンモール約11.9%、パーク24約8.4%、レオパレス21約7.8%です。
  • 海外展開:パーク24は英国・豪州など6つの国・地域で駐車場を運営(⁠海外事業は小幅な赤字)、イオンモールは中国・ベトナム・カンボジア・インドネシアでモールを運営しています。

この業界の会社(⁠4社)

不動産サービス(⁠賃貸・商業施設・駐車場・空港ビル)の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

電力・ガス・エネルギー3業界・24社

電力12社地域の電力会社は1951年、各地の配電会社と日本発送電から設備を引き継いで生まれました(⁠沖縄電力は1972年)。

地域の電力会社は1951年、各地の配電会社と日本発送電から設備を引き継いで生まれました(⁠沖縄電力は1972年)。2016〜2020年に送配電部門が子会社に分かれ、今は「⁠発電・販売」と「⁠送配電」を別の会社で行うのが基本の形です。

形は会社ごとに違います。中部電力は火力発電と燃料調達をJERAに移して販売と送配電が中心、東京電力ホールディングスは持株会社で福島第一原子力発電所の廃炉・賠償を担い、東京電力パワーグリッドは送配電だけ、電源開発(⁠J-POWER)は発電事業と海外事業が中心です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):電源開発約13.4%、関西電力約12.8%、北陸電力約10.8%、九州電力約9.2%、四国電力約8.9%、中部電力約8.2%、北海道電力約7.2%、東京電力ホールディングス約6.6%、中国電力約5.6%、東北電力約5.3%、沖縄電力約3.7%、東京電力パワーグリッド約3.6%です。
  • 原子力発電所の状況:東北電力は女川2号機、中国電力は島根2号機が稼働し、東京電力は柏崎刈羽6号機が営業運転を始めました。北海道電力は泊3号機の2027年の再稼働を、北陸電力は志賀2号機の早期再稼働を目指しています。
  • 電力以外の柱:関西電力の情報通信(⁠オプテージ)、四国電力の情報通信(⁠STNet)、九州電力のICT(⁠QTnet)など、通信事業の利益率が本業の電力より高い会社が多くあります。

この業界の会社(⁠12社)

電力の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

都市ガス5社都市ガス会社は、海外から輸入したLNG(⁠液化天然ガス)を自社の基地で気化・調整して都市ガスをつくり、導管で家庭や企業に届けます。

都市ガス会社は、海外から輸入したLNG(⁠液化天然ガス)を自社の基地で気化・調整して都市ガスをつくり、導管で家庭や企業に届けます。2022年に導管部門が子会社(⁠東京ガスネットワーク、大阪ガスネットワーク、東邦ガスネットワーク)に分かれました。

LPガスを主軸に都市ガス・電気を売る日本瓦斯や、静岡県の静岡ガスのような地域の会社もあります。大手は今、ガスだけでなく、電気の販売、海外での資源開発・エネルギー事業、不動産なども手がけています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):日本瓦斯約10.2%、大阪ガス約10.1%、静岡ガス約7.3%、東京ガス約6.8%、東邦ガス約5.8%です。
  • 海外事業の比重:大阪ガスの海外エネルギーはセグメント利益率約53%で、利益では国内エネルギーとほぼ同じ規模です。東京ガスの海外も約29%と高い一方、東邦ガスは国内のガス・電気・LPGが中心です。

この業界の会社(⁠5社)

都市ガスの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

石油・資源開発7社石油の会社は、流れのどこを担うかで分かれます。

石油の会社は、流れのどこを担うかで分かれます。地下から原油や天然ガスを探して掘り出す開発・生産(⁠INPEX、石油資源開発)、原油を輸入・精製して石油製品を売る精製・販売(⁠ENEOS、出光興産、コスモエネルギー)、仕入れた燃料やガスを売る販売会社(⁠伊藤忠エネクス、三愛オブリ)です。

精製・販売の会社も、自ら原油の開発・生産を持っていることがあります。コスモエネルギーは石油開発事業の利益が石油事業に近い規模で、ENEOSや出光興産も開発・資源のセグメントを持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では石油資源開発約18.1%、コスモエネルギー約5.6%、出光興産約2.8%、三愛オブリ約2.2%です。税引前利益ではENEOS約3.8%、伊藤忠エネクス約3.1%でした。INPEXは会社全体の数字がないため比べられません。
  • 上流と下流:セグメントで見ると、開発・生産(⁠上流)の利益率はENEOSで約23%、出光興産の資源で約14%と高く、石油製品の精製・販売(⁠下流)は各社とも約3%前後です。

この業界の会社(⁠7社)

石油・資源開発の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

鉄道・航空・海運・物流6業界・37社

鉄道6社JR各社は1987年の国鉄の分割民営化で生まれました。

JR各社は1987年の国鉄の分割民営化で生まれました。鉄道の運賃収入を土台に、駅ビル・ホテル・不動産・駅の小売など、駅と沿線を使った事業を広げています。

東急と阪急阪神ホールディングスは、鉄道と一緒に沿線の住宅地や街をつくってきた私鉄で、不動産や生活サービスの比重が大きくなっています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):JR東海約38.9%、JR九州約14.8%、JR東日本約11.4%、東急約10.7%、阪急阪神ホールディングス約10.3%、JR西日本約10.0%です。
  • 鉄道以外の比重:JR東海は売上の約88%が運輸業ですが、JR九州は運輸が約37%で、不動産・ホテルが利益の最大の柱です。東急は売上の最大が生活サービス、阪急阪神は不動産です。
  • 大型プロジェクト:JR東海はリニア中央新幹線を自己負担で建設し、JR東日本は「⁠勇翔2034」で鉄道と生活ソリューションの二軸の成長を掲げています。

この業界の会社(⁠6社)

鉄道の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

大手私鉄12社大手私鉄は、鉄道・バスの運輸業と、沿線の不動産、百貨店・ストアなどの流通、ホテル・レジャーを組み合わせて稼ぎます。

大手私鉄は、鉄道・バスの運輸業と、沿線の不動産、百貨店・ストアなどの流通、ホテル・レジャーを組み合わせて稼ぎます。小田急・京王・京急は1942~1944年に東京急行電鉄に統合され、1948年に分離して今の会社になりました。

多くの会社で、売上は運輸や流通が大きい一方、利益率は不動産が最も高くなっています。近鉄は国際物流、西武はホテル・レジャー、西鉄は物流が売上の最大です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):東京地下鉄約18.8%、京成電鉄約17.6%、NANKAI約14.3%、京阪ホールディングス約14.1%、小田急電鉄約12.9%、東武鉄道約10.5%、京王電鉄約10.3%、京浜急行電鉄約9.5%、西武ホールディングス約8.9%、西日本鉄道約7.8%、名古屋鉄道約5.5%、近鉄グループホールディングス約4.8%です。
  • 空港アクセス:京成電鉄は成田空港、京浜急行電鉄は羽田空港、NANKAIは関西国際空港への鉄道アクセスを担っています。
  • 鉄道への集中度:東京地下鉄は売上の9割以上が運輸業ですが、近鉄グループホールディングスや西日本鉄道は物流の売上が最大で、利益率の低い事業の比重が全体の利益率を左右しています。

この業界の会社(⁠12社)

大手私鉄の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

航空2社日本航空とANAホールディングスは、国内線・国際線の旅客と貨物を運ぶフルサービスの航空会社を中心に、LCC、マイレージ・金融などの事業を持っています。

日本航空とANAホールディングスは、国内線・国際線の旅客と貨物を運ぶフルサービスの航空会社を中心に、LCC、マイレージ・金融などの事業を持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益の基準が違う:日本航空は純利益が基準で約6.8%、ANAホールディングスは経常利益が基準で約8.7%のため、利益率は直接比べられません。

この業界の会社(⁠2社)

航空の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

海運3社海運3社は、自動車専用船、ばら積み船(⁠ドライバルク)、LNG船・油送船などのエネルギー輸送船を世界で運航しています。

海運3社は、自動車専用船、ばら積み船(⁠ドライバルク)、LNG船・油送船などのエネルギー輸送船を世界で運航しています。コンテナ船事業は2017年に3社で統合し、合弁会社ONE(⁠OCEAN NETWORK EXPRESS)で運営しています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):川崎汽船約10.7%、商船三井約9.6%、日本郵船約8.7%です。
  • 何が稼ぎ頭か:日本郵船は自動車事業とエネルギー事業、川崎汽船は自動車船を含む製品物流、商船三井はエネルギー事業が大きな柱です。日本郵船は物流事業(⁠郵船ロジスティクス)の売上が最大ですが、利益率は約1%です。

この業界の会社(⁠3社)

海運の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

物流12社物流会社は、宅配便(⁠ヤマト、佐川急便のSGホールディングス)、定期便の路線トラック(⁠福山通運)、企業の物流をまとめて請け負う3PL(⁠ロジスティード、SBS)、国際フォワーディング(⁠NIPPON EXPRESS)、港湾・倉庫(⁠上組、三菱倉庫)、工場構内の作業請負(⁠山九、鴻池運輸)と、得意分野で大きく分かれます。

物流会社は、宅配便(⁠ヤマト、佐川急便のSGホールディングス)、定期便の路線トラック(⁠福山通運)、企業の物流をまとめて請け負う3PL(⁠ロジスティード、SBS)、国際フォワーディング(⁠NIPPON EXPRESS)、港湾・倉庫(⁠上組、三菱倉庫)、工場構内の作業請負(⁠山九、鴻池運輸)と、得意分野で大きく分かれます。

倉庫を持つ会社や物流施設を開発する会社では、不動産事業の利益率が物流よりずっと高く、利益の柱になっていることがあります(⁠三菱倉庫、SBS)。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では上組約13.8%、三菱倉庫約7.9%、山九約6.9%、鴻池運輸約6.4%、SGホールディングス約5.6%、SBSホールディングス約4.3%、福山通運約3.6%、ヤマトホールディングス約1.4%です。税引前利益ではロジスティード約4.1%、NIPPON EXPRESSホールディングス約1.6%でした。このほか、日本郵政約9.4%(⁠経常利益)、住友倉庫約8.1%(⁠経常利益)です。
  • 宅配便の2社:ヤマトは個人・法人向けの宅急便が売上の8割以上ですがセグメント利益はほとんど出ておらず、SGホールディングスは企業からの荷物に集中し、配送の多くをパートナー企業に委託しています。

この業界の会社(⁠12社)

物流の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

高速道路2社高速道路会社は、2005年に道路公団が民営化されて生まれました。

高速道路会社は、2005年に道路公団が民営化されて生まれました。道路資産は独立行政法人の機構が持ち、会社は機構から借りて建設・管理・料金収受を行います。

高速道路の料金には会社の利潤を含めないことが前提で、料金収入は機構への貸付料と管理費用に充てられます。そのため利益は主にサービスエリア・パーキングエリアなどの関連事業から出ます。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):阪神高速道路約0.8%、西日本高速道路約0.6%です。
  • 担当する道路:NEXCO西日本は西日本の2府22県の都市間高速道路、阪神高速は大阪・神戸・京都などの都市高速道路を管理しています。どちらも老朽化した構造物の更新が大きな課題です。

この業界の会社(⁠2社)

高速道路の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

人材・警備・生活サービス・印刷4業界・13社

人材サービス・BPO7社人材サービスの会社は、人材派遣(⁠登録したスタッフを企業に派遣し、会社がスタッフに給与を払う)、人材紹介、BPO(⁠企業の業務そのものを請け負う)などで稼ぎます。

人材サービスの会社は、人材派遣(⁠登録したスタッフを企業に派遣し、会社がスタッフに給与を払う)、人材紹介、BPO(⁠企業の業務そのものを請け負う)などで稼ぎます。

パーソルとパソナは派遣が大きく、トランスコスモスは業務の請負が中心です。

求人サイト・人材紹介の会社もあり、ディップはアルバイト・パートの「⁠バイトル」、エンは「⁠エン転職」、エス・エム・エスは医療・介護の人材サービス、リンクアンドモチベーションは組織変革のコンサルと人材紹介を手がけています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):トランスコスモス約4.8%、パソナグループはほぼゼロでした。パーソルは会社全体の数字がないため比べられません。このほか、ディップ約16.4%(⁠経常利益)、エス・エム・エス約13.5%(⁠経常利益)、エン約7.1%(⁠経常利益)、リンクアンドモチベーション約10.2%(⁠税引前利益)です。
  • 派遣と紹介の違い:セグメントで見ると、人材紹介はパーソルで約23%、パソナで約30%と利益率が高く、パーソルの人材派遣(⁠Staffing SBU)は約5.8%です。

この業界の会社(⁠7社)

人材サービス・BPOの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

警備2社警備会社は、センサーなどで異常を遠隔監視し、異常時に警備員が駆けつける機械警備、施設に警備員を置く常駐警備、家庭向けのホームセキュリティなどで稼ぎます。

警備会社は、センサーなどで異常を遠隔監視し、異常時に警備員が駆けつける機械警備、施設に警備員を置く常駐警備、家庭向けのホームセキュリティなどで稼ぎます。セコムとALSOKは、防災、ビル管理、介護・医療などにも事業を広げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):セコム約14.5%、ALSOK約8.4%です。2社とも経常利益が基準です。
  • 警備以外の事業:セコムは防災、メディカル、損害保険、地理空間情報、BPO・ICTを持ち、ALSOKはビル管理・防災と介護を持っています。

この業界の会社(⁠2社)

警備の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

生活・衛生サービス2社生活・衛生サービスの会社は、清掃用品や寝具・リネン、介護用品などを「⁠レンタル」して、定期的に交換・回収するモデルで稼ぎます。

生活・衛生サービスの会社は、清掃用品や寝具・リネン、介護用品などを「⁠レンタル」して、定期的に交換・回収するモデルで稼ぎます。

ダスキンは清掃用品のレンタルとミスタードーナツをフランチャイズで展開し、トーカイは病院・介護施設向けのリネンや介護用品のレンタル、調剤薬局を持っています。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常利益):ダスキン約6.7%、トーカイ約6.3%です。
  • 何が利益を生むか:ダスキンは売上の約38%のフードグループ(⁠利益率約15%)が利益の柱です。トーカイは健康生活サービス(⁠約10%)が中心で、調剤サービスは約4%です。

この業界の会社(⁠2社)

生活・衛生サービスの業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→

印刷2社大手印刷会社は、書籍・雑誌の印刷から始まり、印刷の技術を応用してICカード・決済・BPOなどの情報サービス、包装材、電子部材まで事業を広げてきました。

大手印刷会社は、書籍・雑誌の印刷から始まり、印刷の技術を応用してICカード・決済・BPOなどの情報サービス、包装材、電子部材まで事業を広げてきました。

大日本印刷(⁠DNP)とTOPPANホールディングスは、どちらも情報系・生活産業系・エレクトロニクスの3つの事業分野を持ち、エレクトロニクスが最も利益率の高い部門です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠どちらも経常利益):大日本印刷約7.9%、TOPPANホールディングス約4.2%です。
  • エレクトロニクスの重み:エレクトロニクス部門のセグメント利益率はDNP約20%、TOPPAN約18%です。DNPはエレクトロニクスが利益で最大の部門になっています。
  • 成長の方向:TOPPANは軟包装などパッケージ事業の海外M&Aを進め、DNPは情報セキュア、フォトイメージング、半導体関連などを注力事業にしています。

この業界の会社(⁠2社)

印刷の業界ページへ(⁠各社の紹介・2社比較)→