化学・素材9社を比較【2026年】
東レ・富士フイルムホールディングス・三菱ケミカルグループ・信越化学工業・関西ペイント・日本ペイントホールディングス・AGC・住友化学・旭化成を、年収・残業・有給・業績と、それぞれの稼ぎ方で比べました。
ひと目でわかる違い
- 30歳換算年収が最も高いのは富士フイルムホールディングス(約813万円)。
- 残業が最も少ないのは東レ(月5時間)。
- 売上の伸びが最も大きいのは日本ペイントホールディングス(1.78倍)。
数字で比べる
| 東レ | 富士フイルムホールディングス | 三菱ケミカルグループ | 信越化学工業 | 関西ペイント | 日本ペイントホールディングス | AGC | 住友化学 | 旭化成 |
|---|
| 働きやすさの点数 | 79.7点(S) | 79.1点(S) | 74点(S) | 73.3点(S-) | 72.8点(S-) | 72.2点(S-) | 70.1点(A+) | 67.1点(A+) | 67点(A+) |
| 平均年収 | 838万円(40.8歳) | 1,086万円(43.3歳) | 1,189万円(50.2歳) | 899万円(40.8歳) | 879万円(42.1歳) | 1,044万円(42.6歳) | 905万円(43.4歳) | 959万円(42.4歳) | 848万円(41.9歳) |
| 30歳換算年収 | 約662万円 | 約813万円 | 約766万円 | 約711万円 | 約676万円 | 約794万円 | 約676万円 | 約732万円 | 約655万円 |
| 月の平均残業 | 5時間 | 未公表 | 20.8時間 | 未公表 | 12.9時間 | 未公表 | 未公表 | 21.5時間 | 22.1時間 |
| 有給取得率 | 未公表 | 未公表 | 80.9% | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 |
| 平均勤続年数 | 24.5年 | 17.2年 | 19.9年 | 18.8年 | 18.4年 | 11.3年 | 17年 | 16.1年 | 17.4年 |
| 売上高 | 2.59兆円 | 3.36兆円 | 3.70兆円 | 2.57兆円 | 5,898億円 | 1.77兆円 | 2.06兆円 | 2.33兆円 | 3.07兆円 |
| 売上に対する利益の割合 | 4.2%(税引前利益) | 10.9%(税引前利益) | 0.0%(税引前利益) | 27.5%(経常利益) | 9.3%(経常利益) | 14.1%(税引前利益) | 6.1%(税引前利益) | 5.0%(税引前利益) | 7.5%(経常利益) |
| 売上の4年の伸び | 1.16倍 | 1.33倍 | 0.93倍 | 1.24倍 | 1.41倍 | 1.78倍 | 1.21倍 | 0.84倍 | 1.25倍 |
| 従業員数(単体) | 7,027人 | 1,198人 | 27人 | 4,059人 | 1,536人 | 49人 | 8,122人 | 6,465人 | 8,233人 |
点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(平均年収÷1.022^(平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。
各社はどんな会社か(点数順)
東レ 79.7点(S)
東レは、繊維から始まり、今ではフィルム、樹脂、炭素繊維、水処理の膜まで手がける「素材の会社」です。とくに炭素繊維(トレカ)は、航空機やスポーツ用品に使われる世界的な製品です。
いまの状況:長期経営方針「TORAY Challenges 2035」で、既存事業の競争力を高めつつ次世代の市場で飛躍すること、そして付加価値の高い事業やビジネスモデルへ転換することを掲げています。
富士フイルムホールディングスは、写真フィルムの会社から、医療機器、バイオ医薬品の受託製造、半導体材料、複合機などを手がける会社へと大きく変身した企業です。写真フィルムで培った技術を土台に、事業の柱を次々に入れ替えてきました。
いまの状況:中期経営計画「VISION2030」で、「世界TOP Tierの事業の集合体」になることを目指しています。
三菱ケミカルグループは、国内トップクラスの総合化学メーカーのグループです。三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンが一つになった三菱ケミカルと、産業ガスの日本酸素(旧・大陽日酸)などを傘下に持っています。いまは事業の大きな組み替えのまっただ中にいます。
いまの状況:2024年11月に発表した経営方針「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」のもとで、事業を「成長ドライバー」「次世代」「収益基盤」「構造改革」に分類し、稼げる事業に資源を集中しています。
信越化学工業は、半導体の材料となるシリコンや、塩化ビニル樹脂、シリコーンなどを世界中に供給する化学メーカーです。売上に対する利益率が非常に高い、日本を代表する高収益企業です。
いまの状況:AIの進展を支える「先端電子材料総合メーカー」としての機能を広げ、AIインフラに関してはすべての事業で事業機会を追求するとしています。
関西ペイントは、塗料の製造販売と関連サービスを手がける会社です。1918年に兵庫県尼崎市で設立され、インド(Kansai Nerolac)、トルコ、アフリカ(Kansai Plascon)、欧州(Helios)、アジアにも製造拠点を持っています。
いまの状況:第18次中期経営計画(2025年度〜)で、「塗料で人を幸せにする」をMVVの中核に据えています。
日本ペイントホールディングスは、自動車用・建築用(汎用)・工業用などの塗料をつくる、日本の塗料・顔料製造業の始祖といわれる会社の持株会社です。シンガポールのWuthelamグループと組んでアジアで大きく成長し、DuluxGroup、欧州・米国の塗料関連会社も傘下に入れて世界で事業を展開しています。
いまの状況:顧客、取引先、従業員、社会への責務を果たした上で残る株主価値の最大化(MSV)を「経営上の唯一のミッション」にしています。
AGC 70.1点(A+)
AGC(旧・旭硝子)は、1907年に創立された世界的なガラスメーカーです。建物の窓ガラス、自動車のガラス、ディスプレイ用のガラス基板に加え、化学品(塩ビ、フッ素製品)、医薬品の受託製造まで手がけています。
いまの状況:パーパスに「AGC、いつも世界の大事な一部」を掲げ、長期経営戦略「2030年のありたい姿」と中期経営計画「AGC plus-2026」で、市況変動に強く、成長性の高い事業ポートフォリオへの変革を目指しています。
住友化学 67.1点(A+)
住友化学は、住友グループの総合化学メーカーです。農薬・肥料、スマートフォンやディスプレイの部材、半導体材料、石油化学製品、医薬品(住友ファーマ)まで、幅広い製品を手がけています。愛媛県新居浜の肥料工場から始まりました。
いまの状況:2025〜2027年度の中期経営計画で、「新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化」「構造改革の継続的な遂行による強靭化」「財務・資本効率の改善」などを掲げています。
旭化成 67点(A+)
旭化成は、化学を土台に、住宅(ヘーベルハウス)、医薬品・医療機器、電子部品、電池の材料まで手がける会社です。宮崎県延岡市で化学繊維とアンモニアの製造から始まり、100年かけて多角化してきました。
いまの状況:グループミッションは「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。
2社ずつ詳しく比べる