ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究 › 銀行・証券・保険・リース › 政府系・協同組織の金融機関

政府系・協同組織の金融機関

銀行・証券・保険・リースの業界・3社:日本政策金融公庫・商工組合中央金庫・信金中央金庫

この業界の稼ぎ方の基本

  • 政府系・協同組織の金融機関は、利益の最大化よりも、中小企業や信用金庫などを支える役割を持つ金融機関です。
  • 日本政策金融公庫は国の政策の下で民間金融機関を補完し、商工中金は中小企業と中小企業組合への融資と危機対応業務を担い、信金中央金庫は全国の信用金庫の中央金融機関です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常収益に対する経常利益):商工中金約16.3%、信金中央金庫約8.5%です。日本政策金融公庫はこの期、経常損益が赤字でした。
  • 誰を支えるか:公庫は中小企業・小規模事業者、農林漁業者、個人、商工中金は中小企業と中小企業組合、信金中央金庫は信用金庫そのものを支えています。

各社はどんな会社か

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国の政策の下で、中小企業・小規模事業者、農林漁業者、個人などに融資をする政策金融機関です。2008年に国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫などが統合して設立されました。民間金融機関の補完を原則としています。

尖ったところ国民生活・農林漁業・中小企業の3つの金融公庫が統合した政策金融機関で、民間金融機関の補完を原則としています。災害や感染症のときに資金を届けるセーフティネットの役割を持っています。

商工組合中央金庫

商工組合中央金庫(⁠商工中金)は、中小企業と中小企業組合への融資を中心とする金融機関で、リースやカードなどの事業も持っています。1936年に商工組合中央金庫法に基づいて設立され、2008年に株式会社になりました。

尖ったところ中小企業と中小企業組合のための金融機関として1936年に生まれ、災害や経済危機のときに資金繰りを支える危機対応業務を法律上の責務として持っています。2025年に政府保有株式の処分が終わりました。

信金中央金庫

信金中央金庫は、全国の信用金庫の中央金融機関で、信用金庫から資金を預かって市場で運用し、信用金庫の業務を補い、業界のセーフティネットを運営しています。1950年に全国信用協同組合連合会として設立され、2000年に今の名前になりました。

尖ったところ全国の信用金庫の中央金融機関として、信用金庫から集めた資金を市場で運用し、経営が悪化しそうな信用金庫を支えるセーフティネットも運営する、業界全体の「⁠要」の存在です。

2社ずつ詳しく比べる

付録:数字で比べる

ひと目でわかる違い

  • 30歳換算年収が最も高いのは信金中央金庫(⁠約724万円)。
  • 残業が最も少ないのは信金中央金庫(⁠月14.3時間)。
  • 利益率が最も高いのは商工組合中央金庫(⁠16.3%)。
  • 売上の伸びが最も大きいのは信金中央金庫(⁠2.65倍)。
日本政策金融公庫商工組合中央金庫信金中央金庫
働きやすさの点数67.4点(⁠A+)65.8点(⁠A)63.2点(⁠A-)
平均年収—852万円(⁠38.7歳)860万円(⁠37.9歳)
30歳換算年収—約705万円約724万円
月の平均残業14.7時間18.3時間14.3時間
有給取得率未公表未公表71.3%
平均勤続年数17.8年13.9年13.9年
売上高6,246億円2,474億円6,626億円
売上に対する利益の割合-46.8%(⁠経常利益)16.3%(⁠経常利益)8.5%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.43倍1.66倍2.65倍
従業員数(⁠単体)7,368人3,299人1,270人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。