化学メーカー18社を比較【2026年】
ダイセル・三菱ガス化学・ADEKA・リンテック・artience・日本触媒・住友ベークライト・トクヤマ・カネカ・デンカ・日産化学・東洋紡・DIC・東ソー・日本ゼオン・東海カーボン・UBE・エア・ウォーターを、年収・残業・有給・業績と、それぞれの稼ぎ方で比べました。
ひと目でわかる違い
- 30歳換算年収が最も高いのは三菱ガス化学(約715万円)。
- 残業が最も少ないのはリンテック(月7.9時間)。
- 有給取得率が最も高いのはUBE(95.5%)。
- 売上の伸びが最も大きいのは日産化学(1.34倍)。
数字で比べる
| ダイセル | 三菱ガス化学 | ADEKA | リンテック | artience | 日本触媒 | 住友ベークライト | トクヤマ | カネカ | デンカ | 日産化学 | 東洋紡 | DIC | 東ソー | 日本ゼオン | 東海カーボン | UBE | エア・ウォーター |
|---|
| 働きやすさの点数 | 75点(S) | 67.9点(A+) | 67.3点(A+) | 67.2点(A+) | 66.9点(A) | 66.6点(A) | 66.6点(A) | 66.1点(A) | 65.3点(A) | 64.2点(A-) | 63.9点(A-) | 62.9点(A-) | 62.6点(A-) | 62.6点(A-) | 61.2点(A-) | 61点(A-) | 59点(B) | 56.9点(B) |
| 平均年収 | 866万円(41.9歳) | 908万円(41歳) | 795万円(40.2歳) | 724万円(42.8歳) | 812万円(44.7歳) | 859万円(39.4歳) | 817万円(46.7歳) | 794万円(41.5歳) | 824万円(41歳) | 756万円(40.8歳) | 871万円(40.8歳) | 685万円(40.1歳) | 799万円(44.3歳) | 829万円(38.5歳) | 776万円(39.6歳) | 770万円(43.1歳) | 775万円(43.4歳) | 816万円(42.5歳) |
| 30歳換算年収 | 約668万円 | 約715万円 | 約637万円 | 約548万円 | 約590万円 | 約700万円 | 約568万円 | 約619万円 | 約649万円 | 約598万円 | 約689万円 | 約550万円 | 約585万円 | 約689万円 | 約630万円 | 約579万円 | 約579万円 | 約622万円 |
| 月の平均残業 | 12.6時間 | 14.2時間 | 14.3時間 | 7.9時間 | 未公表 | 17.2時間 | 9.2時間 | 未公表 | 19.6時間 | 未公表 | 17.4時間 | 12時間 | 12.9時間 | 16.2時間 | 17.4時間 | 10.7時間 | 17時間 | 15.3時間 |
| 有給取得率 | 81.7% | 未公表 | 76.5% | 76% | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 80.8% | 70.1% | 未公表 | 未公表 | 未公表 | 95.5% | 60.4% |
| 平均勤続年数 | 16.2年 | 15.9年 | 16.7年 | 18.6年 | 18.6年 | 15.1年 | 20.9年 | 16.8年 | 15.5年 | 16.4年 | 14.8年 | 14.1年 | 17年 | 13.2年 | 13年 | 13.7年 | 14.7年 | 9.9年 |
| 売上高 | 5,796億円 | 7,382億円 | 4,166億円 | 3,194億円 | 3,500億円 | 3,999億円 | 3,199億円 | 3,495億円 | 8,116億円 | 3,842億円 | 2,796億円 | 4,216億円 | 1.05兆円 | 1.02兆円 | 4,120億円 | 3,230億円 | 4,623億円 | 1.07兆円 |
| 売上に対する利益の割合 | 7.8%(経常利益) | 7.0%(経常利益) | 10.3%(経常利益) | 8.0%(経常利益) | 6.0%(経常利益) | 5.4%(税引前利益) | 12.1%(税引前利益) | 10.9%(経常利益) | 3.6%(経常利益) | 5.0%(経常利益) | 23.6%(経常利益) | 5.4%(経常利益) | 4.2%(経常利益) | 10.5%(経常利益) | 9.7%(経常利益) | 8.1%(経常利益) | 8.1%(経常利益) | -4.8%(税引前利益) |
| 売上の4年の伸び | 1.24倍 | 1.05倍 | 1.15倍 | 1.24倍 | 1.22倍 | 1.08倍 | 1.22倍 | 1.19倍 | 1.17倍 | 1.00倍 | 1.34倍 | 1.12倍 | 1.23倍 | 1.11倍 | 1.14倍 | 1.25倍 | 0.71倍 | 1.26倍 |
| 従業員数(単体) | 2,533人 | 2,562人 | 1,827人 | 2,549人 | 392人 | 2,573人 | 1,684人 | 2,652人 | 3,485人 | 4,234人 | 2,107人 | 2,885人 | 3,880人 | 4,002人 | 2,503人 | 727人 | 2,778人 | 685人 |
点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(平均年収÷1.022^(平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。
各社はどんな会社か(点数順)
ダイセルは、自動車エアバッグ用インフレータ、ポリアセタールなどのエンジニアリングプラスチック(ポリプラスチックス)、酢酸セルロース・アセテート・トウ、光学異性体分離カラム、電子材料向け機能品などをつくる化学メーカーです。1919年に大日本セルロイドとして創立されました。
いまの状況:基本理念は「価値共創によって人々を幸せにする会社 ~ Sustainable Value Together ~」です。
三菱ガス化学は、メタノールなどの基礎化学品と、半導体パッケージ用のBT材料、エンジニアリングプラスチックス、電子材料、脱酸素剤などの機能化学品をつくる化学メーカーです。1951年に天然ガス化学の日本瓦斯化学工業として設立されました。
いまの状況:中期経営計画「Grow UP 2026」で、事業ポートフォリオの強靭化とサステナビリティ経営を進めています。
ADEKA 67.3点(A+)
ADEKA(旧旭電化工業)は、プラスチック用の樹脂添加剤、高純度半導体材料、環境材料などの化学品と、食用油脂などの食品、ライフサイエンス製品をつくる会社です。1917年に電解ソーダの製造を目的に旭電化工業として創立されました。
いまの状況:2030年のありたい姿は『ADEKA VISION 2030~持続可能な社会と豊かなくらしに貢献するInnovative Company~』です。
リンテック 67.2点(A+)
リンテックは、シール・ラベル用の粘着製品、ウインドーフィルム、半導体関連の粘着テープや装置、特殊紙などをつくる会社です。1934年に不二紙工として設立され、包装用ガムテープの製造販売から始まりました。
いまの状況:社名の「リンテック」は“リンケージ(結合)”と“テクノロジー”を表し、社是は「至誠と創造」です。
artience(アーティエンス、旧東洋インキSCホールディングス)は、印刷インキ、有機顔料、カラーフィルター用材料、リチウムイオン電池材料、缶用塗料、接着剤、グラビアインキなどをつくる会社の持株会社です。1896年に個人経営の「小林インキ店」として創業し、2024年に今の社名になりました。
いまの状況:社名artienceは「art」と「science」を融合した言葉です。
日本触媒 66.6点(A)
日本触媒は、アクリル酸、高吸水性樹脂、酸化エチレンなどの基礎化学品と、コンクリート混和剤用ポリマー、電子情報材料、電池材料、触媒などの機能製品をつくる化学メーカーです。1941年に大阪でヲサメ合成化学工業として設立されました。
いまの状況:企業理念は「私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」です。
住友ベークライトは、半導体封止用のエポキシ樹脂成形材料などの半導体関連材料、工業用樹脂・成形品などの高機能プラスチック、医療機器などのクオリティオブライフ関連製品をつくる会社です。1955年に日本ベークライトと住友化工材工業が合併してできました。
いまの状況:中期方針は「“ニッチ&トップシェア”を目指し、価値創造につながるポートフォリオ改革に挑戦する」です。
トクヤマ 66.1点(A)
トクヤマは、苛性ソーダや塩化ビニル樹脂などの化成品、セメント、半導体用多結晶シリコンや乾式シリカなどの電子先端材料、医療診断システム・歯科器材などのライフサイエンス製品をつくる化学メーカーです。1918年に山口県徳山町でアンモニア法ソーダ製造の日本曹達工業として発足しました。
いまの状況:存在意義は「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」です。
カネカ 65.3点(A)
カネカは、塩化ビニル樹脂や変成シリコーンポリマーなどの素材、発泡樹脂や太陽電池、医療機器、医薬品、食品(油脂、酵母など)などを手がける化学メーカーです。1949年に鐘淵紡績から繊維以外の事業を引き継いで分離独立しました。2004年に鐘淵化学工業から今の社名になりました。
いまの状況:パーパスは「カガクでネガイをカナエル会社」で、環境・エネルギー、食糧、健康の3つをドメインにしています。
デンカ 64.2点(A-)
デンカは、溶融シリカやアセチレンブラックなどの電子・先端材料、ワクチンや診断薬などのライフイノベーション、クロロプレンゴムなどのエラストマー・インフラ、スチレン系樹脂などのポリマーをつくる化学メーカーです。1915年に設立され、カーバイドと石灰窒素の製造から始まりました。
いまの状況:経営計画「Mission 2030」を進めてきましたが、事業環境の変化で収益力が落ち、米国のクロロプレンゴム事業が収益を大きく圧迫していました。
日産化学 63.9点(A-)
日産化学は、半導体材料やディスプレイ材料などの機能性材料、農薬などの農業化学品、医薬品原薬、基礎化学品をつくる化学メーカーです。1887年に高峰譲吉、渋沢栄一、益田孝らが日本初の化学肥料製造会社として創業した東京人造肥料会社が起源です。
いまの状況:中期経営計画「Vista2027」で、2025年度は半導体材料が全体を牽引し、営業利益636億円、経常利益659億円といずれも過去最高でした。
東洋紡 62.9点(A-)
東洋紡は、包装用・工業用フィルム、診断薬用酵素などのバイオ製品や医療機器、エンジニアリングプラスチック・スーパー繊維・アクア膜などの機能材、エアバッグ用基布などをつくる会社です。1882年に渋沢栄一の計画に基づき、日本初の民間の紡績会社として発足した大阪紡績会社が前身です。
いまの状況:企業理念は、渋沢栄一の座右の銘の一つ『順理則裕』(なすべきことをする、なすべからざることはしない)です。
DIC 62.6点(A-)
DICは、印刷インキ、顔料、合成樹脂などをつくる化学メーカーです。1908年に東京・本所で川村インキ製造所として創業し、2008年に大日本インキ化学工業から今の社名に変わりました。約60か国で事業を展開しています。
いまの状況:経営ビジョンは「彩りと快適を提供し、人と地球の未来をより良いものに -Color & Comfort-」です。
東ソー 62.6点(A-)
東ソーは、苛性ソーダ・塩化ビニルなどのクロル・アルカリ、ポリエチレンなどの石油化学、機能商品、エンジニアリングの事業を手がける化学メーカーです。1935年に山口県で東洋曹達工業として設立されました。
いまの状況:企業理念は「化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する」です。
日本ゼオン 61.2点(A-)
日本ゼオンは、合成ゴム・合成ラテックスなどのエラストマー素材と、光学フィルム、電池材料、シクロオレフィンポリマー、電子材料などの高機能材料をつくる化学メーカーです。1950年に合成樹脂の製造販売を目的に設立されました。社名は「大地(ゼオ)」と「永遠(エオン)」に由来します。
いまの状況:企業理念は「大地の永遠と人類の繁栄に貢献する」です。
東海カーボンは、ゴム製品用・黒色顔料用・導電用のカーボンブラック、特殊炭素製品(ファインカーボン)、アルミ電解用カソード、電気製鋼炉用の黒鉛電極などをつくる会社です。1918年に黒鉛電極などの炭素製品の国内自給を目的に、東海電極製造として創立されました。
いまの状況:長期ビジョン「Vision 2030:先端素材とソリューションで持続可能な社会の実現に貢献する」のもと、「抜本的な構造改革」「成長市場へのコミット」「サステナブルな価値創出」に取り組んでいます。
UBE 59点(B)
UBE(旧宇部興産)は、ポリイミド、分離膜、セパレータなどの機能品、高機能ウレタン、医薬品の受託製造、ナイロン・カプロラクタムなどの樹脂・化成品、機械(UBEマシナリー)などを手がける化学メーカーです。1897年の沖ノ山炭鉱を起源に、1942年に4社が合併して宇部興産が設立されました。
いまの状況:パーパスは「希望ある化学で、難題を打ち破る。
エア・ウォーターは、酸素・窒素などの産業ガスを中心に、LPガスなどのエネルギー、医療用ガスや衛生材料などの医療、食品(冷凍食品、食肉加工、青果物)など幅広い事業を持つ会社です。1929年に札幌で設立された北海酸素が起源で、大同酸素、共同酸素との合併を経て2000年に今の社名になりました。
いまの状況:2025年7月以降、連結子会社や事業部門で在庫などをめぐる不適切な会計処理が見つかりました。
2社ずつ詳しく比べる