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日本政策金融公庫と商工組合中央金庫の違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。政府系・協同組織の金融機関の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 月の平均残業は日本政策金融公庫が14.7時間、商工組合中央金庫が18.3時間。日本政策金融公庫のほうが月3.6時間少ない。
  • 売上高は日本政策金融公庫が6,246億円、商工組合中央金庫が2,474億円で、日本政策金融公庫が約2.5倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合は日本政策金融公庫が-46.8%、商工組合中央金庫が16.3%で、商工組合中央金庫のほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

日本政策金融公庫商工組合中央金庫
働きやすさの点数67.4点(⁠A+)65.8点(⁠A)
平均年収—852万円(⁠38.7歳)
30歳換算年収—約705万円
月の平均残業14.7時間18.3時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数17.8年13.9年
売上高6,246億円2,474億円
売上に対する利益の割合-46.8%(⁠経常利益)16.3%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.43倍1.66倍
従業員数(⁠単体)7,368人3,299人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びは日本政策金融公庫が1.43倍、商工組合中央金庫が1.66倍で、勢いは商工組合中央金庫が上。
  • 当サイトの働きやすさの点数は日本政策金融公庫が67.4点、商工組合中央金庫が65.8点で、ほぼ同じ。

何で稼いでいるかの違い

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国の政策の下で、中小企業・小規模事業者、農林漁業者、個人などに融資をする政策金融機関です。2008年に国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫などが統合して設立されました。民間金融機関の補完を原則としています。

国民生活事業(⁠小口の事業資金・教育資金の貸付けなど)、農林水産事業、中小企業事業、危機対応円滑化業務などに分けて運営しています。

商工組合中央金庫

商工組合中央金庫(⁠商工中金)は、中小企業と中小企業組合への融資を中心とする金融機関で、リースやカードなどの事業も持っています。1936年に商工組合中央金庫法に基づいて設立され、2008年に株式会社になりました。

銀行業とリース業で事業を行っており、本支店93カ所、海外駐在員事務所4カ所などを持っています。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 政府系・協同組織の金融機関は、利益の最大化よりも、中小企業や信用金庫などを支える役割を持つ金融機関です。
  • 日本政策金融公庫は国の政策の下で民間金融機関を補完し、商工中金は中小企業と中小企業組合への融資と危機対応業務を担い、信金中央金庫は全国の信用金庫の中央金融機関です。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠経常収益に対する経常利益):商工中金約16.3%、信金中央金庫約8.5%です。日本政策金融公庫はこの期、経常損益が赤字でした。
  • 誰を支えるか:公庫は中小企業・小規模事業者、農林漁業者、個人、商工中金は中小企業と中小企業組合、信金中央金庫は信用金庫そのものを支えています。

歴史の違い

日本政策金融公庫

  1. 2008年国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行(⁠国際金融等業務)を統合して設立されます。
  2. 2008年危機対応円滑化業務を創設します。
  3. 2011年事業再構築等促進円滑化業務を始めます。
  4. 2012年国際協力銀行が分離します。

商工組合中央金庫

  1. 1936年商工組合中央金庫法に基づき設立し、業務を始めます。
  2. 1952年全都道府県に店舗を置き終えます。
  3. 2008年協同組織から株式会社に変わり、危機対応業務を始めます。
  4. 2015年法改正で、政府が当分の間、必要な株式を持つことになります。

いま何に賭けているか

日本政策金融公庫

使命は「⁠政策金融の担い手として、安心と挑戦を支え、共に未来を創る。」です。スタートアップへの支援、中小企業・小規模事業者の生産性向上、農林水産業の構造転換などを重点分野とし、能登半島地震などで厳しい状況のお客さまにはセーフティネット機能を発揮するとしています。

商工組合中央金庫

改正商工中金法の施行で業務範囲を広げ、中小企業と中小企業組合の企業価値向上により一層貢献するとしています。経済環境に左右されない長期安定的な融資と、災害・危機時の機動的な危機対応業務を続けるとしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きい商工組合中央金庫。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高い商工組合中央金庫のほうが景気の波に強い。

よくある質問

日本政策金融公庫と商工組合中央金庫はどちらが残業が少ない?
月の平均残業は日本政策金融公庫が14.7時間、商工組合中央金庫が18.3時間。日本政策金融公庫のほうが月3.6時間少ない。
日本政策金融公庫と商工組合中央金庫はどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は日本政策金融公庫が67.4点、商工組合中央金庫が65.8点で、ほぼ同じ。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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