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TDKとヒロセ電機の違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。電子部品・半導体装置の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はTDKが約694万円、ヒロセ電機が約671万円。ほぼ同じ水準。
  • 売上高はTDKが2.50兆円、ヒロセ電機が2,113億円で、TDKが約11.9倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合はTDKが11.1%、ヒロセ電機が22.1%で、ヒロセ電機のほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

TDKヒロセ電機
働きやすさの点数69.2点(⁠A+)67.2点(⁠A+)
平均年収921万円(⁠43歳)847万円(⁠40.7歳)
30歳換算年収約694万円約671万円
月の平均残業17時間未公表
有給取得率73.4%未公表
平均勤続年数14.2年13.1年
売上高2.50兆円2,113億円
売上に対する利益の割合11.1%(⁠税引前利益)22.1%(⁠税引前利益)
売上の4年の伸び1.32倍1.29倍
従業員数(⁠単体)6,573人1,039人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 当サイトの働きやすさの点数はTDKが69.2点、ヒロセ電機が67.2点で、TDKが上回る。

何で稼いでいるかの違い

TDK

TDKは、コンデンサやインダクタなどの受動部品、センサ、HDD用ヘッド、二次電池や電源などをつくる電子部品メーカーです。1935年に、東京工業大学で発明された磁性材料フェライトを工業化するベンチャー企業として設立されました。かつてはカセットテープで知られていました。

売上で最も大きいのはエナジー応用製品(⁠約56%)で、二次電池(⁠エナジーデバイス)と電源です。2005年に買収したリチウムイオン電池のAmperex Technology Limited(⁠ATL)が中心で、利益率も約18%と最も高くなっています。

ヒロセ電機

ヒロセ電機は、多極コネクタや同軸コネクタなどのコネクタをつくる会社です。1937年に広瀬銈三が東京で広瀬商会を創立し、電気絶縁物と通信機部品の製造販売から始まりました。

売上の約91%が多極コネクタ(⁠丸形・角形・プリント配線板用など)で、セグメント利益率は約20%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 電子部品メーカーは、電子機器や自動車のメーカー(⁠セットメーカー)に部品や素材を売って稼ぎます。太陽誘電やホシデンは、セットメーカーの生産計画の変動や値下げ要請の影響を受けることをリスクに挙げています。
  • 同じ「⁠電子部品」でも、利益の源泉は会社ごとに違います。村田製作所はコンデンサなどのコンポーネント(⁠利益率約27%)、TDKはリチウムイオン電池などのエナジー応用製品(⁠約18%)、日東電工は光学フィルムなどのオプトロニクス(⁠約29%)、ミネベアミツミは祖業のベアリングを含むプレシジョンテクノロジーズ(⁠約22%)で稼いでいます。
  • 税引前利益を開示する会社で売上に対する割合を比べると、日東電工約18.0%、村田製作所約16.9%、TDK約11.1%、ニデック約8.9%、京セラ約8.2%、ミネベアミツミ約8.0%です。
  • 多くの会社がAI関連の需要を成長の軸にしています。TDKは「⁠AIエコシステム市場」、太陽誘電はAIサーバー向けの電子部品、ニデックはAIサーバー向けの水冷モジュールを挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率:、ヒロセ電機約22.1%(⁠税引前利益)、浜松ホトニクス約8.9%(⁠経常利益)、日本航空電子工業約3.6%(⁠経常利益)です。
  • 何を売っているか:部品(⁠村田製作所、TDK、太陽誘電、ホシデン)、素材(⁠日東電工)、モーター(⁠ニデック、ミネベアミツミ)、製品や装置まで持つ会社(⁠京セラ、アルプスアルパイン、東京エレクトロン)で、会社の性格が変わります。
  • 最も稼ぐ事業はどこか:売上の大きい事業と利益の大きい事業が一致しない会社が多くあります。アルプスアルパインは売上最大の車載機器より、スイッチなどのコンポーネントが利益の柱です。
  • 京都の会社:京セラ、村田製作所、ニデックは、いずれも京都で創業した会社です。

歴史の違い

TDK

  1. 1935〜1937年フェライトコアの工業化を目的に東京電気化学工業を設立し、量産を始めます。
  2. 1966〜1968年国産初のOEMカセットテープを発売し、米国で音楽用カセットテープ「⁠SD」を発売します。
  3. 1983年社名をTDKに変えます。
  4. 2005〜2008年リチウムイオン電池のATLと電源のラムダを買収し、記録メディア事業を譲渡し、電子デバイスのEPCOSを買収します。

ヒロセ電機

  1. 1937年広瀬銈三が東京に広瀬商会を創立し、電気絶縁物と通信機部品の製造販売を始めます。
  2. 1948年湯河原工場で丸形・角形・同軸コネクタの生産を始めます。
  3. 1963年社名をヒロセ電機に変えます。
  4. 1980年米国に現地法人を設立します。

いま何に賭けているか

TDK

2024年に長期ビジョンを定め、「⁠変化を先んじて検知できる地位獲得」と「⁠変化に迅速に対応できる仕組みの確立と運用」に取り組むとしています。AIエコシステム市場に関連する事業を成長領域に位置づけ、戦略投資枠も使って積極的に投資する方針です。2025年にはAI/スマートグラス向け技術のSoftEyeを買収しました。

ヒロセ電機

コネクタメーカーとして技術革新を進め、エレクトロニクス業界の発展に寄与することを使命としています。自動車、産業用機器、スマートフォンを含む民生用機器を重点分野とし、2029年度に連結売上収益2,900億円、営業利益率23%以上、ROE12%以上を目指しています。

どちらを選ぶかの目安

  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いヒロセ電機のほうが景気の波に強い。

よくある質問

TDKとヒロセ電機はどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はTDKが約694万円、ヒロセ電機が約671万円。ほぼ同じ水準。
TDKとヒロセ電機はどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はTDKが69.2点、ヒロセ電機が67.2点で、TDKが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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