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クレスコとゼンリンの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はクレスコが約574万円、ゼンリンが約414万円。クレスコのほうが約160万円高い。
  • 月の平均残業はクレスコが4.4時間、ゼンリンが6時間。大きな差はない。
  • 売上高はクレスコが647億円、ゼンリンが643億円で、規模は近い。

数字で比べる

クレスコゼンリン
働きやすさの点数58.6点(⁠B)63.3点(⁠A-)
平均年収671万円(⁠37.2歳)601万円(⁠47.1歳)
30歳換算年収約574万円約414万円
月の平均残業4.4時間6時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数10.2年17.2年
売上高647億円643億円
売上に対する利益の割合10.8%(⁠経常利益)6.0%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.46倍1.09倍
従業員数(⁠単体)1,498人2,441人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合はクレスコが10.8%、ゼンリンが6.0%で、クレスコのほうが稼ぐ力が強い。
  • 売上の4年の伸びはクレスコが1.46倍、ゼンリンが1.09倍で、勢いはクレスコが上。
  • 当サイトの働きやすさの点数はクレスコが58.6点、ゼンリンが63.3点で、ゼンリンが上回る。

何で稼いでいるかの違い

クレスコ

クレスコは、企業・金融機関向けのシステム開発、組込みシステム、クラウドやAIなどのデジタルソリューションを手がける独立系のIT企業です。1988年にテクトロンとメディアリサーチが合併して東京で設立されました。

売上はエンタープライズ(⁠約37%)、金融(⁠約27%)、製造(⁠約22%)、デジタルソリューション(⁠約14%)の4つに分かれています。

ゼンリン

ゼンリンは、住宅地図や、カーナビゲーション用・スマートフォン向け・インターネット向けの地図データなど、地図と位置情報のサービスを提供する会社です。北九州市の善隣が前身で、1974年に住宅地図などの出版会社として設立されました。

位置情報サービスの単一の事業で、住宅地図帳、住宅地図データベース、カーナビ用データ、3D地図データ、マーケティングソリューションなどを提供しています。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

クレスコ

  1. 1988年テクトロンとメディアリサーチが合併し、東京でクレスコを設立します。
  2. 2001年東京証券取引所市場第一部に上場します。
  3. 2013年開発力強化のためクリエイティブジャパン(⁠今のクレスコ・デジタルテクノロジーズ)を子会社にします。
  4. 2017年オフショア開発の強化のため、ベトナム・ハノイに駐在員事務所を開きます。

ゼンリン

  1. 1974年住宅地図などの企画出版を目的に、北九州市で善隣を設立します。
  2. 1983年社名をゼンリンに変え、全国展開できる体制をつくります。
  3. 1986年地図情報データベース「⁠Zmap電子地図」を開発します。
  4. 1991年カーナビゲーション用のソフト「⁠ナビソフト」を開発します。

いま何に賭けているか

クレスコ

長期グループビジョン「⁠CRESCO Group Ambition 2030」で「⁠最高のテクノロジーと絆で“わくわくする未来”を創造します」を掲げています。中期経営計画2026で、2026年度に連結売上高700億円、連結営業利益率11.5%、連結ROE15%以上を財務目標にしています。

ゼンリン

企業理念は「⁠知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」で、「⁠地図で情報を価値化する企業」を目指しています。中長期経営計画「⁠ZENRIN GROWTH PLAN 2030」で、ストック型ビジネスの拡大と高度時空間データベースの構築を進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいクレスコ。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いクレスコのほうが景気の波に強い。

よくある質問

クレスコとゼンリンはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はクレスコが約574万円、ゼンリンが約414万円。クレスコのほうが約160万円高い。
クレスコとゼンリンはどちらが残業が少ない?
月の平均残業はクレスコが4.4時間、ゼンリンが6時間。大きな差はない。
クレスコとゼンリンはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はクレスコが58.6点、ゼンリンが63.3点で、ゼンリンが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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