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鴻池運輸と日本郵政の違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。物流の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は鴻池運輸が約433万円、日本郵政が約656万円。日本郵政のほうが約223万円高い。
  • 月の平均残業は鴻池運輸が28.5時間、日本郵政が13.4時間。日本郵政のほうが月15.1時間少ない。
  • 売上高は鴻池運輸が3,556億円、日本郵政が11.44兆円で、日本郵政が約32.2倍の規模。

数字で比べる

鴻池運輸日本郵政
働きやすさの点数43.1点(⁠C)67.6点(⁠A+)
平均年収587万円(⁠44歳)872万円(⁠43.1歳)
30歳換算年収約433万円約656万円
月の平均残業28.5時間13.4時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数11.7年16.2年
売上高3,556億円11.44兆円
売上に対する利益の割合6.4%(⁠経常利益)9.4%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.18倍1.02倍
従業員数(⁠単体)9,290人1,261人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合は鴻池運輸が6.4%、日本郵政が9.4%で、日本郵政のほうが稼ぐ力が強い。
  • 売上の4年の伸びは鴻池運輸が1.18倍、日本郵政が1.02倍で、勢いは鴻池運輸が上。
  • 当サイトの働きやすさの点数は鴻池運輸が43.1点、日本郵政が67.6点で、日本郵政が上回る。

何で稼いでいるかの違い

鴻池運輸

鴻池運輸は、鉄鋼や食品などの顧客工場での構内作業の請負、空港のグランドハンドリング、医療関連サービス、国内・国際物流などを手がける会社です。1880年に鴻池忠治郎が大阪で労働供給業・運輸業を始めたのが起源で、1945年に鴻池組から運輸事業を引き継いで設立されました。

売上の約65%が複合ソリューション事業(⁠顧客工場の工程請負、空港、医療関連)で、セグメント利益率は約10%です。

日本郵政

日本郵政は、郵便・物流の日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険を中心とするグループの持株会社です。もとは国の郵政事業で、郵便局の窓口では郵便に加えて銀行・保険の窓口業務も行っています。

セグメントの収益で見ると、約49%が生命保険業、約25%が銀行業で、金融の比重が大きいグループです。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 物流会社は、宅配便(⁠ヤマト、佐川急便のSGホールディングス)、定期便の路線トラック(⁠福山通運)、企業の物流をまとめて請け負う3PL(⁠ロジスティード、SBS)、国際フォワーディング(⁠NIPPON EXPRESS)、港湾・倉庫(⁠上組、三菱倉庫)、工場構内の作業請負(⁠山九、鴻池運輸)と、得意分野で大きく分かれます。
  • 倉庫を持つ会社や物流施設を開発する会社では、不動産事業の利益率が物流よりずっと高く、利益の柱になっていることがあります(⁠三菱倉庫、SBS)。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では上組約13.8%、三菱倉庫約7.9%、山九約6.9%、鴻池運輸約6.4%、SGホールディングス約5.6%、SBSホールディングス約4.3%、福山通運約3.6%、ヤマトホールディングス約1.4%です。税引前利益ではロジスティード約4.1%、NIPPON EXPRESSホールディングス約1.6%でした。このほか、日本郵政約9.4%(⁠経常利益)、住友倉庫約8.1%(⁠経常利益)です。
  • 宅配便の2社:ヤマトは個人・法人向けの宅急便が売上の8割以上ですがセグメント利益はほとんど出ておらず、SGホールディングスは企業からの荷物に集中し、配送の多くをパートナー企業に委託しています。

歴史の違い

鴻池運輸

  1. 1880年鴻池忠治郎が大阪で労働供給業・運輸業を始めます。
  2. 1900年鉄鋼分野で工場構内の荷役・運搬作業を始めます。
  3. 1945年鴻池組から運輸事業を引き継ぎ、鴻池運輸が設立されます。
  4. 1991年空港関連事業を始めます。

日本郵政

  1. 1871年前島密により郵便制度が創設されます。
  2. 1875年郵便為替事業と郵便貯金事業が始まります。
  3. 1916年簡易生命保険事業が始まります。
  4. 2003年日本郵政公社が発足します。

いま何に賭けているか

鴻池運輸

企業理念は「⁠「⁠人」と「⁠絆」を大切に、社会の基盤を革新し、新たな価値を創造します」です。「⁠中期経営計画2027」で、インドと北中米での海外事業拡大、メディカル・空港のサービス分野の強化、保全・メンテナンス領域の拡大を進めています。空港分野では、中国旅客便の減便の影響を受けています。

日本郵政

グループ経営理念は「⁠郵政ネットワークの安心、信頼を礎として、民間企業としての創造性、効率性を最大限発揮しつつ、お客さま本位のサービスを提供し、地域のお客さまの生活を支援し、お客さまと社員の幸せを目指します。」です。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収・残業の両方で日本郵政が上回っている。
  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きい鴻池運輸。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高い日本郵政のほうが景気の波に強い。

よくある質問

鴻池運輸と日本郵政はどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は鴻池運輸が約433万円、日本郵政が約656万円。日本郵政のほうが約223万円高い。
鴻池運輸と日本郵政はどちらが残業が少ない?
月の平均残業は鴻池運輸が28.5時間、日本郵政が13.4時間。日本郵政のほうが月15.1時間少ない。
鴻池運輸と日本郵政はどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は鴻池運輸が43.1点、日本郵政が67.6点で、日本郵政が上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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