ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究 › IT・通信・メディア・エンタメ › SIer・ソフトウェア › JFEシステムズとゼンリン

JFEシステムズとゼンリンの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はJFEシステムズが約633万円、ゼンリンが約414万円。JFEシステムズのほうが約219万円高い。
  • 月の平均残業はJFEシステムズが22.6時間、ゼンリンが6時間。ゼンリンのほうが月16.6時間少ない。
  • 売上高はJFEシステムズが574億円、ゼンリンが643億円で、規模は近い。

数字で比べる

JFEシステムズゼンリン
働きやすさの点数68.6点(⁠A+)63.3点(⁠A-)
平均年収861万円(⁠44.1歳)601万円(⁠47.1歳)
30歳換算年収約633万円約414万円
月の平均残業22.6時間6時間
有給取得率79%未公表
平均勤続年数16.4年17.2年
売上高574億円643億円
売上に対する利益の割合11.2%(⁠経常利益)6.0%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.14倍1.09倍
従業員数(⁠単体)1,600人2,441人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合はJFEシステムズが11.2%、ゼンリンが6.0%で、JFEシステムズのほうが稼ぐ力が強い。
  • 当サイトの働きやすさの点数はJFEシステムズが68.6点、ゼンリンが63.3点で、JFEシステムズが上回る。

何で稼いでいるかの違い

JFEシステムズ

JFEシステムズは、JFEスチールなどJFEグループ向けのシステムと、製造・流通・金融など幅広い業界の業務システムを開発し、ERPや電子帳票などの自社プロダクトも持つ会社です。1983年に川崎製鉄のシステム開発会社、川鉄システム開発として設立されました。

事業は、JFEスチールとグループ会社向けの鉄鋼事業、各業界の業務システムを開発するビジネスシステム事業、自社・他社のソフトを使うソリューション・プロダクト事業、クラウドなどの基盤サービス事業、DX事業に分かれています。

ゼンリン

ゼンリンは、住宅地図や、カーナビゲーション用・スマートフォン向け・インターネット向けの地図データなど、地図と位置情報のサービスを提供する会社です。北九州市の善隣が前身で、1974年に住宅地図などの出版会社として設立されました。

位置情報サービスの単一の事業で、住宅地図帳、住宅地図データベース、カーナビ用データ、3D地図データ、マーケティングソリューションなどを提供しています。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

JFEシステムズ

  1. 1983年川崎製鉄のシステム開発会社として、川鉄システム開発を設立します。
  2. 1986年川崎製鉄から本社システム部門の業務を移管されます。
  3. 1994年川崎製鉄のシステム・エレクトロニクス事業部の営業を譲り受け、川鉄情報システムに社名を変えます。
  4. 2001年東京証券取引所市場第二部に上場します。

ゼンリン

  1. 1974年住宅地図などの企画出版を目的に、北九州市で善隣を設立します。
  2. 1983年社名をゼンリンに変え、全国展開できる体制をつくります。
  3. 1986年地図情報データベース「⁠Zmap電子地図」を開発します。
  4. 1991年カーナビゲーション用のソフト「⁠ナビソフト」を開発します。

いま何に賭けているか

JFEシステムズ

パーパスは「⁠はたらくをスマートに。はたらく人にスマイルを。」です。2030年度に連結売上高850億円以上、連結営業利益120億円以上を目指し、2025〜2027年度の中期経営計画を「⁠事業ポートフォリオの抜本的再構築のための準備期間」と位置づけています。

ゼンリン

企業理念は「⁠知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」で、「⁠地図で情報を価値化する企業」を目指しています。中長期経営計画「⁠ZENRIN GROWTH PLAN 2030」で、ストック型ビジネスの拡大と高度時空間データベースの構築を進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収を取るならJFEシステムズ、時間のゆとりを取るならゼンリン。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いJFEシステムズのほうが景気の波に強い。

よくある質問

JFEシステムズとゼンリンはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はJFEシステムズが約633万円、ゼンリンが約414万円。JFEシステムズのほうが約219万円高い。
JFEシステムズとゼンリンはどちらが残業が少ない?
月の平均残業はJFEシステムズが22.6時間、ゼンリンが6時間。ゼンリンのほうが月16.6時間少ない。
JFEシステムズとゼンリンはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はJFEシステムズが68.6点、ゼンリンが63.3点で、JFEシステムズが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

もっと詳しく