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NSDとゼンリンの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はNSDが約615万円、ゼンリンが約414万円。NSDのほうが約201万円高い。
  • 月の平均残業はNSDが17.8時間、ゼンリンが6時間。ゼンリンのほうが月11.8時間少ない。
  • 売上高はNSDが1,178億円、ゼンリンが643億円で、NSDが約1.8倍の規模。

数字で比べる

NSDゼンリン
働きやすさの点数63.3点(⁠A-)63.3点(⁠A-)
平均年収751万円(⁠39.2歳)601万円(⁠47.1歳)
30歳換算年収約615万円約414万円
月の平均残業17.8時間6時間
有給取得率74.3%未公表
平均勤続年数13.3年17.2年
売上高1,178億円643億円
売上に対する利益の割合16.4%(⁠経常利益)6.0%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.65倍1.09倍
従業員数(⁠単体)3,305人2,441人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合はNSDが16.4%、ゼンリンが6.0%で、NSDのほうが稼ぐ力が強い。
  • 売上の4年の伸びはNSDが1.65倍、ゼンリンが1.09倍で、勢いはNSDが上。
  • 当サイトの働きやすさの点数はNSDが63.3点、ゼンリンが63.3点で、ほぼ同じ。

何で稼いでいるかの違い

NSD

NSDは、銀行・保険・証券などの金融機関や、製造業、通信・電力などの企業・公共団体向けにソフトウェアを開発する独立系のシステム開発会社です。1969年に大阪で日本システムディベロップメントとして設立されました。

売上の約30%が金融IT(⁠金融機関向けのソフトウェア開発)で、セグメント利益率は約19%です。

ゼンリン

ゼンリンは、住宅地図や、カーナビゲーション用・スマートフォン向け・インターネット向けの地図データなど、地図と位置情報のサービスを提供する会社です。北九州市の善隣が前身で、1974年に住宅地図などの出版会社として設立されました。

位置情報サービスの単一の事業で、住宅地図帳、住宅地図データベース、カーナビ用データ、3D地図データ、マーケティングソリューションなどを提供しています。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

NSD

  1. 1969年大阪市に日本システムディベロップメントとして設立します。
  2. 1999年東京証券取引所市場第一部に上場します。
  3. 2010年社名をNSDに変えます。
  4. 2019年AI関連技術の応用研究を行うNSD先端技術研究所を設立します。

ゼンリン

  1. 1974年住宅地図などの企画出版を目的に、北九州市で善隣を設立します。
  2. 1983年社名をゼンリンに変え、全国展開できる体制をつくります。
  3. 1986年地図情報データベース「⁠Zmap電子地図」を開発します。
  4. 1991年カーナビゲーション用のソフト「⁠ナビソフト」を開発します。

いま何に賭けているか

NSD

社員・お客様・株主との共存共栄を企業活動の原点とし、「⁠人とITの未来」を提案する会社を目指しています。中期経営計画(⁠2027年3月期〜2029年3月期)で、2029年3月期に連結売上高1,500億円(⁠うちDX・AI・ソリューション事業800億円)、営業利益234億円、ROE18.5%を目標にし、AI議事録ツールなどのAI製品開発を進めています。

ゼンリン

企業理念は「⁠知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」で、「⁠地図で情報を価値化する企業」を目指しています。中長期経営計画「⁠ZENRIN GROWTH PLAN 2030」で、ストック型ビジネスの拡大と高度時空間データベースの構築を進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収を取るならNSD、時間のゆとりを取るならゼンリン。
  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいNSD。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いNSDのほうが景気の波に強い。

よくある質問

NSDとゼンリンはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はNSDが約615万円、ゼンリンが約414万円。NSDのほうが約201万円高い。
NSDとゼンリンはどちらが残業が少ない?
月の平均残業はNSDが17.8時間、ゼンリンが6時間。ゼンリンのほうが月11.8時間少ない。
NSDとゼンリンはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はNSDが63.3点、ゼンリンが63.3点で、ほぼ同じ。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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