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ニッスイとエスフーズの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。水産・食肉・冷凍食品の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はニッスイが約644万円、エスフーズが約492万円。ニッスイのほうが約152万円高い。
  • 月の平均残業はニッスイが14.3時間、エスフーズが21.3時間。ニッスイのほうが月7時間少ない。
  • 売上高はニッスイが9,313億円、エスフーズが4,723億円で、ニッスイが約2.0倍の規模。

数字で比べる

ニッスイエスフーズ
働きやすさの点数62.5点(⁠A-)52.6点(⁠B)
平均年収851万円(⁠42.8歳)574万円(⁠37.1歳)
30歳換算年収約644万円約492万円
月の平均残業14.3時間21.3時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数15.1年10.6年
売上高9,313億円4,723億円
売上に対する利益の割合4.6%(⁠経常利益)2.5%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.34倍1.32倍
従業員数(⁠単体)1,489人893人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合はニッスイが4.6%、エスフーズが2.5%で、ニッスイのほうが稼ぐ力が強い。
  • 当サイトの働きやすさの点数はニッスイが62.5点、エスフーズが52.6点で、ニッスイが上回る。

何で稼いでいるかの違い

ニッスイ

ニッスイ(⁠旧日本水産)は、漁業・養殖・水産物の加工販売、冷凍食品や魚肉ソーセージなどの食品、EPA・DHAなどのファインケミカル、冷蔵倉庫などの物流を手がける会社です。1911年に田村市郎が下関でトロール漁業を始めたのが起源で、2022年に社名をニッスイに変えました。

売上の約55%が食品事業(⁠加工事業とチルド事業)で、利益率は約6%です。北米の水産調理冷凍食品「⁠ゴートンズ」などもここに入ります。

エスフーズ

エスフーズは、食肉の生産・加工・卸売から小売・外食まで、食肉流通の川上から川下までを一貫して手がける食肉会社です。牛内臓肉製品「⁠こてっちゃん」で知られ、米国ネブラスカ州にも食肉の加工会社を持っています。1967年に創業者の森島征夫が兵庫県尼崎市でスタミナ食品を設立しました。

売上の約93%が食肉等の製造・卸売事業で、セグメント利益率は約2.3%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • ニッスイ、ニチレイ、Umios(⁠旧マルハニチロ)は、いずれも戦時中の水産統制令で設立された統制会社を前身に持ちます。日本水産の漁撈部門を中心にできた会社の冷蔵・販売部門が、今のニチレイになりました。
  • 水産の会社も、今の稼ぎ方はさまざまです。ニッスイは食品事業が売上の約55%、Umiosは卸売市場を含む食材流通が約71%、極洋は水産物の買付・加工・販売が約58%、ニチレイは冷蔵倉庫などの低温物流が利益の半分近くを稼いでいます。
  • ハム・食肉の会社は、食肉が中心の会社(⁠伊藤ハム米久、スターゼン、エスフーズ)と、ハム・ソーセージなどの加工食品が中心の会社(⁠プリマハム、丸大食品)に分かれます。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):ニチレイ約5.6%、ニッスイ約4.6%、丸大食品約3.3%、極洋約3.0%、Umios約2.8%、伊藤ハム米久ホールディングス約2.8%、スターゼン約2.5%、エスフーズ約2.5%、プリマハム約2.4%です。
  • 何から始まったか:ニッスイはトロール漁業、極洋は捕鯨、Umiosは林兼商店の水産部門と捕鯨会社、ニチレイは製氷・冷蔵の統制機関、スターゼンは役牛の売買、プリマハムは金沢の竹岸ハム商会、丸大食品は魚肉ハム・ソーセージから始まりました。
  • 海外とのつながり:ニッスイは米国・チリ・ニュージーランドなどに展開し、海外所在地売上高比率が41.2%です。伊藤ハム米久はニュージーランドのANZCO FOODSを持ち、スターゼンは日本産和牛と豪州Wagyuで海外市場に挑戦しています。

歴史の違い

ニッスイ

  1. 1911〜1937年田村市郎が下関でトロール漁業を始め、共同漁業を経て日本水産に改称します。
  2. 1952年戸畑工場で魚肉ソーセージの本格生産を始めます。
  3. 1974〜1988年アメリカとチリに合弁会社を設立し、チリのサケ養殖会社を買収します。
  4. 2001年米国の子会社が北米で家庭用水産調理冷凍食品「⁠ゴートンズ」の事業を買収し、ニュージーランドのSEALORD GROUPに資本参加します。

エスフーズ

  1. 1967年森島征夫が兵庫県尼崎市でスタミナ食品を設立し、内臓肉の販売を始めます。
  2. 1972年米国から内臓肉の開発輸入に成功します。
  3. 1982年牛内臓肉製品「⁠こてっちゃん」を発売します。
  4. 1989年米国ネブラスカ州に、丸紅などとの合弁でFREMONT BEEF COMPANYを設立します。

いま何に賭けているか

ニッスイ

長期ビジョン「⁠GOOD FOODS 2030」で、2030年に海外所在地売上高比率50%、売上高1兆円、営業利益500億円を目指しています。重点成長分野は海外と養殖事業で、2025年度は南米の養殖会社を買収しました。完全養殖の「⁠黒瀬ぶり」などの養殖事業に充てる、本邦初のブルー・ネイチャーボンドも発行しています。

エスフーズ

経営ビジョンは「⁠バラエティーミート世界一、食肉日本一」です。連結売上高5,000億円、経常利益200億円の早期達成を目指し、国内外で食肉の一貫したサプライチェーンづくりを進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収・残業の両方でニッスイが上回っている。

よくある質問

ニッスイとエスフーズはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はニッスイが約644万円、エスフーズが約492万円。ニッスイのほうが約152万円高い。
ニッスイとエスフーズはどちらが残業が少ない?
月の平均残業はニッスイが14.3時間、エスフーズが21.3時間。ニッスイのほうが月7時間少ない。
ニッスイとエスフーズはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はニッスイが62.5点、エスフーズが52.6点で、ニッスイが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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