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ルネサスエレクトロニクスとソシオネクストの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。半導体・製造装置の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はルネサスエレクトロニクスが約501万円、ソシオネクストが約613万円。ソシオネクストのほうが約112万円高い。
  • 売上高はルネサスエレクトロニクスが1.32兆円、ソシオネクストが2,008億円で、ルネサスエレクトロニクスが約6.6倍の規模。
  • 売上の4年の伸びはルネサスエレクトロニクスが1.33倍、ソシオネクストが1.72倍で、勢いはソシオネクストが上。

数字で比べる

ルネサスエレクトロニクスソシオネクスト
働きやすさの点数62.1点(⁠A-)57.9点(⁠B)
平均年収750万円(⁠48.5歳)959万円(⁠50.6歳)
30歳換算年収約501万円約613万円
月の平均残業未公表未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数23.4年9.6年
売上高1.32兆円2,008億円
売上に対する利益の割合-2.3%(⁠税引前利益)5.9%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.33倍1.72倍
従業員数(⁠単体)6,025人2,111人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 当サイトの働きやすさの点数はルネサスエレクトロニクスが62.1点、ソシオネクストが57.9点で、ルネサスエレクトロニクスが上回る。

何で稼いでいるかの違い

ルネサスエレクトロニクス

ルネサスエレクトロニクスは、自動車や産業機器に使われるマイコン(⁠マイクロコントローラ)、SoC、アナログ半導体、パワー半導体をつくる半導体専業メーカーです。2010年にNECエレクトロニクスとルネサステクノロジが合併してできました。

売上は産業・インフラ・IoT向け(⁠約51%)と自動車向け(⁠約49%)でほぼ半分ずつです。自動車向けでは、エンジンや車体を制御する「⁠車載制御」と、センサやインフォテインメントなどの「⁠車載情報」に半導体を提供しています。

ソシオネクスト

ソシオネクストは、自社の工場を持たないファブレスの半導体メーカーで、顧客と一緒に仕様を決めて設計する「⁠Solution SoC」というモデルで、カスタムSoC(⁠システムを1つのチップにまとめた半導体)を開発・提供しています。2015年に富士通とパナソニックのSoC事業を統合し、日本政策投資銀行の出資を受けて事業を始めました。

カスタムSoCの開発・提供が事業の中心で、セグメント別の売上・利益は、この表には載っていません。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 半導体に関わる会社は、どこを担うかで大きく分かれます。半導体をつくる会社(⁠ルネサス、ローム)、半導体をつくる装置の会社(⁠検査のアドバンテストとレーザーテック、切る・削るのディスコ、成膜のKOKUSAI ELECTRIC、SCREEN、アルバック)、材料の会社(⁠ウェーハのSUMCO、レジストの東京応化工業)、装置の部品・消耗品の会社(⁠フェローテック)です。
  • 装置メーカーには利益率が非常に高い会社があります。経常利益で比べると、レーザーテック約46.8%、ディスコ約42.3%、SCREEN約20.5%です。一方、半導体をつくるロームは約4.0%、ウェーハのSUMCOは赤字で、税引前利益で比べるとアドバンテスト約45.8%に対しルネサスは赤字でした。
  • 半導体の需給で業績が大きく動く「⁠シリコンサイクル」の影響を受けます。ディスコやフェローテックは、この景気循環をリスクに挙げています。
  • 業界の再編も進んでいます。ロームは東芝・三菱電機の半導体事業との統合協議を始め、ルネサスはタイミング事業を米国SiTimeに譲渡する契約を結び、KOKUSAI ELECTRICは日立国際電気の事業から独立して生まれました。

会社を見分ける軸

  • 利益率:、ソシオネクスト約5.9%(⁠経常利益)です。
  • 工程のどこを担うか:材料・装置・部品・デバイスのどこを担うかで、稼ぎ方も利益率も大きく違います。
  • 自社でつくるか、委託するか:レーザーテックは製造の多くを協力会社に委託する「⁠ファブライト」型、ディスコは自社工場で装置と消耗品をつくり、無償の「⁠テストカット」を入り口にしています。
  • 何が成長の源か:多くの会社がAI・データセンター向けの半導体需要を成長の機会にしています。SUMCOは300mmウェーハ、東京応化工業は先端レジスト、KOKUSAI ELECTRICは立体化する半導体の成膜を挙げています。

歴史の違い

ルネサスエレクトロニクス

  1. 2002年日本電気(⁠NEC)の汎用DRAMを除く半導体事業を分社し、NECエレクトロニクスとして発足します。
  2. 2010年ルネサステクノロジと合併し、ルネサスエレクトロニクスになります。
  3. 2012年パワーアンプ事業などを村田製作所へ、津軽工場の前工程ラインを富士電機に譲渡します。
  4. 2013年産業革新機構、トヨタ自動車、日産自動車、デンソーなどを割当先とする第三者割当増資を行います。

ソシオネクスト

  1. 2014年準備会社として設立します。
  2. 2015年富士通とパナソニックのSoC事業を統合して事業を始めます。
  3. 2018年独自のSoCを求める顧客向けの「⁠Solution SoC」によるカスタムSoC事業に注力し始めます。
  4. 2022年東京証券取引所プライム市場に上場します。

いま何に賭けているか

ルネサスエレクトロニクス

「⁠Back to Basics」の方針のもと、生産性の向上、「⁠パーパスフル投資」、UX・デジタライゼーション戦略の加速を進めるとしています。SDV(⁠ソフトウェア定義車両)、AIインフラ/コンピュート、Intelligence at the Edgeの3分野を重点領域にしています。タイミング事業の譲渡対価は、成長投資と株主還元の双方またはいずれかに充てる予定です。

ソシオネクスト

Missionは「⁠Together with our global partners, we bring innovation to everyone everywhere.」です。新しいサービスや製品で差別化するために独自の先端SoCを必要とする顧客と、ファウンドリやIP・EDAツールなどのサプライヤーをつなぐパートナーになることを目指しています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいソシオネクスト。

よくある質問

ルネサスエレクトロニクスとソシオネクストはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はルネサスエレクトロニクスが約501万円、ソシオネクストが約613万円。ソシオネクストのほうが約112万円高い。
ルネサスエレクトロニクスとソシオネクストはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はルネサスエレクトロニクスが62.1点、ソシオネクストが57.9点で、ルネサスエレクトロニクスが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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