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協和キリンとツムラの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。製薬の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は協和キリンが約754万円、ツムラが約703万円。協和キリンのほうが約51万円高い。
  • 月の平均残業は協和キリンが25.8時間、ツムラが15.6時間。ツムラのほうが月10.2時間少ない。
  • 有給休暇の取得率は協和キリンが79.5%、ツムラが76.9%。

数字で比べる

協和キリンツムラ
働きやすさの点数74.8点(⁠S)72.7点(⁠S-)
平均年収987万円(⁠42.4歳)911万円(⁠41.9歳)
30歳換算年収約754万円約703万円
月の平均残業25.8時間15.6時間
有給取得率79.5%76.9%
平均勤続年数20.5年14.3年
売上高4,968億円1,926億円
売上に対する利益の割合17.6%(⁠税引前利益)20.8%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.41倍1.49倍
従業員数(⁠単体)3,503人2,858人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上高は協和キリンが4,968億円、ツムラが1,926億円で、協和キリンが約2.6倍の規模。
  • 当サイトの働きやすさの点数は協和キリンが74.8点、ツムラが72.7点で、協和キリンが上回る。

何で稼いでいるかの違い

協和キリン

協和キリンは、キリンホールディングスが親会社の医療用医薬品メーカーです。抗体技術に強みを持ち、X染色体連鎖性低リン血症治療剤「⁠Crysvita」などを世界で販売しています。発酵技術の会社「⁠協和醱酵工業」が前身で、2008年にキリンファーマと統合しました。

事業は医療用医薬品の製造・販売です。

ツムラ

ツムラは、医療用漢方製剤を中心に、医療用・一般用医薬品を製造・販売する会社です。1893年に中将湯本舗 津村順天堂として創業し、婦人薬「⁠中将湯」や浴用剤「⁠バスクリン」をつくっていました。

医薬品事業の単一セグメントで、セグメント別の売上・利益は、この表には載っていません。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 新薬メーカーは、1つの大型製品が売上の多くを占めることがあり、特許切れ(⁠独占販売期間の終了)が大きなリスクになります。塩野義製薬は「⁠主力製品の特許切れという課題が常に存在する」とし、住友ファーマは北米の2製品が連結売上の55%を占めています。
  • 利益率は会社によって大きく違います。中外製薬と塩野義製薬は税引前利益率が約5割と非常に高い一方、武田薬品工業は赤字でした。中外製薬はロシュとの提携、塩野義製薬はHIV治療薬の導出からの収入が支えになっています。
  • 多くの会社が海外、特に米国の会社の買収で成長してきました。アステラス製薬、第一三共、小野薬品工業、住友ファーマなどが米国のバイオ企業を買収しています。
  • 新薬メーカーとは別に、東和薬品のようなジェネリック医薬品(⁠後発医薬品)のメーカーもあります。毎年の薬価改定と2020年以降の業界の品質問題で、厳しい環境にあるとしています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:税引前利益では塩野義製薬約47.8%、中外製薬約47.5%、住友ファーマ約22.1%、大塚ホールディングス約19.0%、小野薬品工業約18.0%、アステラス製薬約17.6%、協和キリン約17.6%、参天製薬約16.3%、第一三共約12.4%で、武田薬品工業は赤字でした。東和薬品は経常利益で約10.3%、エーザイは営業利益で約5.3%です。このほか、ツムラ約20.8%(⁠経常利益)です。
  • 強い領域:第一三共はADCなどのがん、エーザイは認知症、参天製薬は眼科、小野薬品工業はオプジーボなどのがん、塩野義製薬は感染症、大塚ホールディングスは統合失調症などの治療薬と機能性食品を柱にしています。
  • 親会社や提携先:中外製薬はロシュ、協和キリンはキリンホールディングス、住友ファーマは住友化学が親会社です。武田薬品工業と小野薬品工業は、どちらも大阪・道修町の薬種商から始まりました。

歴史の違い

協和キリン

  1. 1949年協和産業の第二会社として協和醱酵工業を設立します。
  2. 1956年発酵法によるグルタミン酸ソーダの製造法の発明と企業化を公表します。
  3. 2008年キリンファーマと統合してキリンホールディングスが親会社になり、協和発酵キリンに商号を変えます。
  4. 2018〜2019年X染色体連鎖性低リン血症治療剤「⁠Crysvita」を米国で発売し、協和キリンに商号を変えます。

ツムラ

  1. 1893年中将湯本舗 津村順天堂を創立します。
  2. 1936年株式会社津村順天堂を設立し、中将湯やバスクリンの製造販売を始めます。
  3. 1976年医療用漢方製剤が健康保険に採用され、発売します。
  4. 1988年社名をツムラに変えます。

いま何に賭けているか

協和キリン

2030年に向けたビジョンで「⁠日本発のグローバル・スペシャリティファーマ」を掲げています。先進的な抗体技術と造血幹細胞遺伝子治療の強みを生かした研究開発を加速し、戦略的投資で新たなパイプラインを獲得するとしています。

ツムラ

企業使命は「⁠漢方医学と西洋医学の融合により、世界で類のない最高の医療提供に貢献します」です。長期経営ビジョン「⁠TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」を掲げ、中国での事業展開も進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収を取るなら協和キリン、時間のゆとりを取るならツムラ。

よくある質問

協和キリンとツムラはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は協和キリンが約754万円、ツムラが約703万円。協和キリンのほうが約51万円高い。
協和キリンとツムラはどちらが残業が少ない?
月の平均残業は協和キリンが25.8時間、ツムラが15.6時間。ツムラのほうが月10.2時間少ない。
協和キリンとツムラはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は協和キリンが74.8点、ツムラが72.7点で、協和キリンが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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