ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究 › 鉄道・航空・海運・物流 › 物流 › 上組と日本郵政

上組と日本郵政の違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。物流の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は上組が約547万円、日本郵政が約656万円。日本郵政のほうが約109万円高い。
  • 売上高は上組が2,948億円、日本郵政が11.44兆円で、日本郵政が約38.8倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合は上組が13.8%、日本郵政が9.4%で、上組のほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

上組日本郵政
働きやすさの点数56.3点(⁠B)67.6点(⁠A+)
平均年収704万円(⁠41.6歳)872万円(⁠43.1歳)
30歳換算年収約547万円約656万円
月の平均残業未公表13.4時間
有給取得率66.6%未公表
平均勤続年数14.3年16.2年
売上高2,948億円11.44兆円
売上に対する利益の割合13.8%(⁠経常利益)9.4%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.13倍1.02倍
従業員数(⁠単体)3,633人1,261人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びは上組が1.13倍、日本郵政が1.02倍で、勢いは上組が上。
  • 当サイトの働きやすさの点数は上組が56.3点、日本郵政が67.6点で、日本郵政が上回る。

何で稼いでいるかの違い

上組

上組は、港湾荷役やコンテナターミナル運営などの港湾運送、倉庫、トラック輸送、国際輸送を手がける物流会社です。1867年の神戸港開港時に、税関に出入りする貨物の運搬を請け負う「⁠神戸浜仲」として創業しました。

物流事業(⁠港湾運送、倉庫、自動車運送、国際輸送)が中心で、ほかに重量建設機工、不動産賃貸、酒類の製造販売などのその他事業を持っています。

日本郵政

日本郵政は、郵便・物流の日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険を中心とするグループの持株会社です。もとは国の郵政事業で、郵便局の窓口では郵便に加えて銀行・保険の窓口業務も行っています。

セグメントの収益で見ると、約49%が生命保険業、約25%が銀行業で、金融の比重が大きいグループです。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 物流会社は、宅配便(⁠ヤマト、佐川急便のSGホールディングス)、定期便の路線トラック(⁠福山通運)、企業の物流をまとめて請け負う3PL(⁠ロジスティード、SBS)、国際フォワーディング(⁠NIPPON EXPRESS)、港湾・倉庫(⁠上組、三菱倉庫)、工場構内の作業請負(⁠山九、鴻池運輸)と、得意分野で大きく分かれます。
  • 倉庫を持つ会社や物流施設を開発する会社では、不動産事業の利益率が物流よりずっと高く、利益の柱になっていることがあります(⁠三菱倉庫、SBS)。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益では上組約13.8%、三菱倉庫約7.9%、山九約6.9%、鴻池運輸約6.4%、SGホールディングス約5.6%、SBSホールディングス約4.3%、福山通運約3.6%、ヤマトホールディングス約1.4%です。税引前利益ではロジスティード約4.1%、NIPPON EXPRESSホールディングス約1.6%でした。このほか、日本郵政約9.4%(⁠経常利益)、住友倉庫約8.1%(⁠経常利益)です。
  • 宅配便の2社:ヤマトは個人・法人向けの宅急便が売上の8割以上ですがセグメント利益はほとんど出ておらず、SGホールディングスは企業からの荷物に集中し、配送の多くをパートナー企業に委託しています。

歴史の違い

上組

  1. 1867年神戸港開港時に、貨物運搬を請け負う神戸浜仲として創業します。
  2. 1873年神戸港の上方に職場を持つ組として「⁠上組」と名乗ります。
  3. 1906年上組合資会社を設立します。
  4. 1965年上組土建と合併し、株式会社上組になります。

日本郵政

  1. 1871年前島密により郵便制度が創設されます。
  2. 1875年郵便為替事業と郵便貯金事業が始まります。
  3. 1916年簡易生命保険事業が始まります。
  4. 2003年日本郵政公社が発足します。

いま何に賭けているか

上組

「⁠長期ビジョン2035」で「⁠日本と世界で物流の未来をデザインする総合物流カンパニー」をありたい姿とし、2035年3月期に連結営業収益4,500億円を目指しています。「⁠中期経営計画2030」で構造改革と成長事業への積極投資を進め、2030年3月期に営業収益3,500億円、ROE8.0%を目標にしています。

日本郵政

グループ経営理念は「⁠郵政ネットワークの安心、信頼を礎として、民間企業としての創造性、効率性を最大限発揮しつつ、お客さま本位のサービスを提供し、地域のお客さまの生活を支援し、お客さまと社員の幸せを目指します。」です。

どちらを選ぶかの目安

  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高い上組のほうが景気の波に強い。

よくある質問

上組と日本郵政はどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は上組が約547万円、日本郵政が約656万円。日本郵政のほうが約109万円高い。
上組と日本郵政はどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は上組が56.3点、日本郵政が67.6点で、日本郵政が上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

もっと詳しく