ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究 › IT・通信・メディア・エンタメ › エンタメ・レジャー › 松竹とANYCOLOR

松竹とANYCOLORの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。エンタメ・レジャーの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は松竹が約635万円、ANYCOLORが約518万円。松竹のほうが約117万円高い。
  • 売上高は松竹が982億円、ANYCOLORが557億円で、松竹が約1.8倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合は松竹が6.5%、ANYCOLORが36.3%で、ANYCOLORのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

松竹ANYCOLOR
働きやすさの点数66.1点(⁠A)44.9点(⁠C)
平均年収830万円(⁠42.3歳)540万円(⁠31.9歳)
30歳換算年収約635万円約518万円
月の平均残業7.2時間未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数15.2年2.5年
売上高982億円557億円
売上に対する利益の割合6.5%(⁠経常利益)36.3%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.37倍3.93倍
従業員数(⁠単体)619人677人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びは松竹が1.37倍、ANYCOLORが3.93倍で、勢いはANYCOLORが上。
  • 当サイトの働きやすさの点数は松竹が66.1点、ANYCOLORが44.9点で、松竹が上回る。

何で稼いでいるかの違い

松竹

松竹は、映画の製作・配給・興行(⁠シネコンは松竹マルチプレックスシアターズ)と、歌舞伎を中心とする演劇、そして不動産を持つ会社です。1895年に大谷竹次郎が京都で演劇興行を始めたことが起源で、1920年に設立された帝国活動写真が会社の設立日です。

売上の約56%が映像関連事業(⁠映画の製作・配給・興行、映像版権、衛星放送など)で、セグメント利益率は約4.8%です。

ANYCOLOR

ANYCOLORは、約180名のVTuberが所属するVTuberグループ「⁠にじさんじ」を運営する会社です。ライブ配信に加え、グッズ・デジタル商品の販売、イベント、企業のプロモーションで稼いでいます。2017年に東京でいちからとして設立されました。

事業はVTuberのライブストリーミング、コマース(⁠グッズ・デジタル商品の販売)、イベント、プロモーション(⁠企業案件)の4つの領域で、セグメント別の売上・利益は、この表には載っていません。

この業界の稼ぎ方の基本

  • このグループには、テーマパーク(⁠オリエンタルランド)、映画・演劇(⁠東宝、東映、松竹)、キャラクター(⁠サンリオ)、出版・アニメ・ゲーム(⁠KADOKAWA)、旅行(⁠HIS)、エンタメ商品の卸売(⁠ハピネット)、会員制リゾート(⁠リゾートトラスト)、寮とホテル(⁠共立メンテナンス)と、形の違うレジャー・エンタメの会社が並んでいます。
  • 映画・演劇の会社は、不動産を持ち、不動産事業が利益の大きな柱になっていることがあります(⁠東宝、松竹)。

会社を見分ける軸

  • 利益率(⁠すべて経常利益):サンリオ約40.9%、オリエンタルランド約24.1%、東映約23.5%、東宝約19.4%、リゾートトラスト約11.1%、共立メンテナンス約9.5%、松竹約6.5%、KADOKAWA約4.1%、ハピネット約3.6%、エイチ・アイ・エス約3.1%です。このほか、ANYCOLOR約36.3%(⁠経常利益)、東映アニメーション約35.7%(⁠経常利益)、エイベックス約3.0%(⁠経常利益)です。
  • IP(⁠キャラクター・作品)を持つかどうか:サンリオは商品化権のライセンス、東宝はIP・アニメ事業、東映はアニメと作品のマルチユースで稼いでいます。卸売のハピネットや旅行のHISは利益率が低めです。

歴史の違い

松竹

  1. 1895年大谷竹次郎が京都で演劇興行を始めます。
  2. 1920年松竹キネマ合名社を創立して映画に進出し、帝国活動写真を創立します。
  3. 1937年松竹興行を合併し、社名を松竹に変えます。
  4. 1951年歌舞伎座が復興開場します。

ANYCOLOR

  1. 2017年東京都新宿区でいちからを設立します。
  2. 2018年VTuberグループ「⁠にじさんじ」が始動し、第1期の8名が活動を始めます。
  3. 2021年社名をANYCOLORに変え、英語圏の「⁠NIJISANJI EN」が活動を始めます。
  4. 2022年東京証券取引所グロース市場に上場します。

いま何に賭けているか

松竹

ミッションは「⁠日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する」「⁠時代のニーズをとらえ、あらゆる世代に豊かで多様なコンテンツをお届けする」です。質の高い映像・演劇のコンテンツを継続的に製作し、多様な形で展開するとしています。

ANYCOLOR

コーポレート・ミッションは「⁠魔法のような、新体験を。」です。ライブ配信での双方向のコミュニケーションで築くファンコミュニティを強みとし、所属VTuberの増加とサポート体制の拡充を両立して、コマースやプロモーションなどの活動領域を広げるとしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいANYCOLOR。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いANYCOLORのほうが景気の波に強い。

よくある質問

松竹とANYCOLORはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は松竹が約635万円、ANYCOLORが約518万円。松竹のほうが約117万円高い。
松竹とANYCOLORはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は松竹が66.1点、ANYCOLORが44.9点で、松竹が上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

もっと詳しく