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トーメンデバイスとサンゲツの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。専門商社の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はトーメンデバイスが約669万円、サンゲツが約662万円。ほぼ同じ水準。
  • 売上高はトーメンデバイスが6,337億円、サンゲツが2,064億円で、トーメンデバイスが約3.1倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合はトーメンデバイスが2.1%、サンゲツが9.8%で、サンゲツのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

トーメンデバイスサンゲツ
働きやすさの点数60.2点(⁠A-)66.3点(⁠A)
平均年収967万円(⁠46.9歳)788万円(⁠38歳)
30歳換算年収約669万円約662万円
月の平均残業未公表未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数12.5年15.3年
売上高6,337億円2,064億円
売上に対する利益の割合2.1%(⁠経常利益)9.8%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.37倍1.38倍
従業員数(⁠単体)121人1,345人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 当サイトの働きやすさの点数はトーメンデバイスが60.2点、サンゲツが66.3点で、サンゲツが上回る。

何で稼いでいるかの違い

トーメンデバイス

トーメンデバイスは、サムスングループの半導体(⁠DRAMやNAND FLASHなどのメモリ、システムLSI)やディスプレイ、電子部品を中心に販売する商社です。親会社は豊田通商です。1992年に、トーメン(⁠今の豊田通商)、トーメンエレクトロニクス(⁠今のネクスティエレクトロニクス)、三星電子ジャパンの3社の共同出資で設立されました。

仕入れのほとんどがサムスングループからで、仕入高に占める割合は82.7%です。同じ豊田通商グループのネクスティエレクトロニクスはサムスン以外の外国系半導体を中心に扱い、両社で棲み分けています。

サンゲツ

サンゲツは、壁紙、床材、カーテン・椅子生地などのインテリア商材を企画・販売し、壁紙の製造や内装の設計・施工、門扉・フェンスなどのエクステリアも手がける会社です。1849年に表具師が名古屋で「⁠山月堂」を創業したのが始まりで、1953年に株式会社になりました。

売上の約80%が国内インテリアセグメント(⁠壁装材・床材・ファブリックの販売、空間の設計・施工)で、セグメント利益率は約12%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 専門商社は、特定の分野に軸足を置く商社です。鉄鋼(⁠阪和興業、神鋼商事、岡谷鋼機)、化学品・繊維(⁠長瀬産業、稲畑産業、蝶理)、エレクトロニクス(⁠加賀電子、トーメンデバイス、レスター)、医薬品(⁠スズケン)、エネルギー(⁠岩谷産業、カメイ)、貴金属リサイクル(⁠松田産業)などがあります。
  • 売上に対する利益の割合が薄い会社が多くあります。経常利益で比べると、スズケン約1.6%、神鋼商事約1.8%、阪和興業約2.0%で、大きな量を扱って稼ぐ構造です。
  • 特定のメーカーとの結びつきが強い会社もあります。神鋼商事は神戸製鋼所グループが議決権の35.9%を持ち仕入れの38.6%が同社から、蝶理は東レの連結子会社、トーメンデバイスは仕入れの82.7%がサムスングループからです。
  • 長瀬産業(⁠1832年、京都西陣)、蝶理(⁠1861年、京都西陣)、稲畑産業(⁠1890年、京都)は、いずれも京都の染料や生糸の商いから始まりました。

会社を見分ける軸

  • 売買だけか、つくる機能もあるか:長瀬産業は製造機能を注力領域にし、因幡電機産業は自社ブランドの空調部材をつくり、松田産業は貴金属を自社で製錬し、加賀電子はEMS(⁠受託生産)を行っています。自社製品を持つ因幡電機産業の経常利益率は約7.6%で、経常利益を開示するこのグループの会社の中で最も高くなっています。
  • 仕入先・親会社との関係:特定のメーカーからの仕入れが多いほど、そのメーカーの戦略や製品の動きに業績が左右されます。
  • 何の価格で業績が動くか:松田産業は貴金属価格、トーメンデバイスはメモリ価格、岩谷産業はLPガスの輸入価格、スズケンは国が毎年改定する薬価の影響を受けます。
  • 利益はどの事業で出ているか:兼松は売上最大の食料より、ICTソリューションと電子・デバイスで利益の6割強を稼ぎます。売上の大きさと利益の大きさは一致しないことがあります。このほか、サンゲツ約9.8%(⁠経常利益)です。

歴史の違い

トーメンデバイス

  1. 1992年トーメン、トーメンエレクトロニクス、三星電子ジャパンの共同出資で、サムスングループ製半導体の販売を目的に設立します。
  2. 2002〜2005年中国上海に会社をつくり、株式を店頭登録し、東京証券取引所に上場します。
  3. 2012〜2018年香港、深セン、上海、シンガポールに会社をつくります。
  4. 2018年丸文セミコンから日本サムスンの販売特約店の事業を譲り受けます。

サンゲツ

  1. 1849年表具師が名古屋で「⁠山月堂」を創業します。
  2. 1953年個人商店の山月堂を株式会社にします。
  3. 1970年社名をサンゲツに変え、名古屋に初のショールームを開きます。
  4. 1996年東京証券取引所市場第一部に上場し、米国に子会社を設立します。

いま何に賭けているか

トーメンデバイス

中期経営計画2028(⁠2027年3月期〜2029年3月期)では、コア領域のメモリ事業を起点にAIソリューションとの融合とグローバル展開を目指し、2029年3月期までに当期利益130億円、ROE15%を安定して出せる体質を目指しています。国内では車載とサーバー・ストレージを成長分野に位置づけています。サムスン依存のリスクへの対応として、第2の柱となる商材・ビジネスモデルを探しています。

サンゲツ

1960年以来の社是「⁠誠実(⁠INTEGRITY)」を「⁠中期経営計画 2029」のスタートに合わせて改めて掲げています。インテリア事業に続く収益の核となる事業を育てることを重要な課題にしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いサンゲツのほうが景気の波に強い。

よくある質問

トーメンデバイスとサンゲツはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はトーメンデバイスが約669万円、サンゲツが約662万円。ほぼ同じ水準。
トーメンデバイスとサンゲツはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はトーメンデバイスが60.2点、サンゲツが66.3点で、サンゲツが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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