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DTSとラクスの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はDTSが約534万円、ラクスが約627万円。ラクスのほうが約93万円高い。
  • 売上高はDTSが1,352億円、ラクスが603億円で、DTSが約2.2倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合はDTSが12.5%、ラクスが28.9%で、ラクスのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

DTSラクス
働きやすさの点数56.5点(⁠B)50.1点(⁠B)
平均年収659万円(⁠39.7歳)665万円(⁠32.7歳)
30歳換算年収約534万円約627万円
月の平均残業22.1時間未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数15.1年3.2年
売上高1,352億円603億円
売上に対する利益の割合12.5%(⁠経常利益)28.9%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.43倍2.92倍
従業員数(⁠単体)3,199人2,190人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びはDTSが1.43倍、ラクスが2.92倍で、勢いはラクスが上。
  • 当サイトの働きやすさの点数はDTSが56.5点、ラクスが50.1点で、DTSが上回る。

何で稼いでいるかの違い

DTS

DTSは、システムの設計・開発・運用・保守や、ITインフラの構築・運用などを手がける独立系の情報サービス会社です。1972年にソフトウェア開発とコンピュータシステムの運営管理を受託する会社として設立されました。

売上は業務&ソリューション(⁠約39%、業界特化のシステム開発など)、テクノロジー&ソリューション(⁠約34%、デジタル技術・組込みなど)、プラットフォーム&サービス(⁠約27%、ITインフラの構築・運用・監視)の3つです。

ラクス

ラクスは、経費精算システム「⁠楽楽精算」や帳票発行システム「⁠楽楽明細」など、中小企業などの業務を効率化するクラウドサービスを自社で企画・開発・運用する会社です。ITエンジニアの派遣も行っています。2000年に大阪でアイティーブーストとして設立されました。

売上の約86%がクラウド事業で、セグメント利益率は約31%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

DTS

  1. 1972年ソフトウェア開発とコンピュータシステムの運営管理業務の受託を始めます。
  2. 1999年東京証券取引所市場第一部に上場します。
  3. 2003年社名をDTSに変えます。
  4. 2019年インドのNelito Systemsを子会社にします。

ラクス

  1. 2000年大阪市でアイティーブーストを設立します。
  2. 2001年ITエンジニアスクール事業と、メール共有システム「⁠メールディーラー」でクラウド事業を始めます。
  3. 2010年社名をラクスに変えます。
  4. 2015年東京証券取引所マザーズに上場します。

いま何に賭けているか

DTS

企業理念は「⁠技術をもって顧客の信頼を築く」など4つの項目です。Vision2030の2nd Stageとなる中期経営計画(⁠2025-2027)で、連結売上高1,600億円、営業利益187億円、ROE18%以上を目標にし、「⁠フォーカスビジネスの進化と堅守ビジネスの深化」「⁠戦略的アライアンスの実行」「⁠グループ経営基盤の強化」を柱にしています。

ラクス

ミッションは「⁠ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」、ビジョンは「⁠日本を代表する企業になる」です。「⁠小さく試して大きく育てる」「⁠失敗を許容する」など11項目の行動指針を定め、生成AIを使った開発の効率化とサービスへの機能実装を進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいラクス。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いラクスのほうが景気の波に強い。

よくある質問

DTSとラクスはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はDTSが約534万円、ラクスが約627万円。ラクスのほうが約93万円高い。
DTSとラクスはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はDTSが56.5点、ラクスが50.1点で、DTSが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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