ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究 › IT・通信・メディア・エンタメ › SIer・ソフトウェア › DTSとシステナ

DTSとシステナの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はDTSが約534万円、システナが約506万円。ほぼ同じ水準。
  • 月の平均残業はDTSが22.1時間、システナが9.7時間。システナのほうが月12.4時間少ない。
  • 売上高はDTSが1,352億円、システナが944億円で、DTSが約1.4倍の規模。

数字で比べる

DTSシステナ
働きやすさの点数56.5点(⁠B)47.9点(⁠C)
平均年収659万円(⁠39.7歳)519万円(⁠31.2歳)
30歳換算年収約534万円約506万円
月の平均残業22.1時間9.7時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数15.1年6年
売上高1,352億円944億円
売上に対する利益の割合12.5%(⁠経常利益)17.1%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.43倍1.45倍
従業員数(⁠単体)3,199人3,856人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合はDTSが12.5%、システナが17.1%で、システナのほうが稼ぐ力が強い。
  • 当サイトの働きやすさの点数はDTSが56.5点、システナが47.9点で、DTSが上回る。

何で稼いでいるかの違い

DTS

DTSは、システムの設計・開発・運用・保守や、ITインフラの構築・運用などを手がける独立系の情報サービス会社です。1972年にソフトウェア開発とコンピュータシステムの運営管理を受託する会社として設立されました。

売上は業務&ソリューション(⁠約39%、業界特化のシステム開発など)、テクノロジー&ソリューション(⁠約34%、デジタル技術・組込みなど)、プラットフォーム&サービス(⁠約27%、ITインフラの構築・運用・監視)の3つです。

システナ

システナは、自動車業界向けのエンジニアリング、通信・ネットサービスの開発・検証支援、金融・公共の基幹システム開発、ITアウトソーシング、IT機器の販売などを手がける会社です。1983年に横浜でマイクロコンピューターのソフト開発会社として設立され、2010年にカテナと合併しました。

売上で最も大きいのはビジネスソリューション事業(⁠約42%、サーバーやパソコンなどIT関連商品の企業向け販売など)で、セグメント利益率は約8%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

DTS

  1. 1972年ソフトウェア開発とコンピュータシステムの運営管理業務の受託を始めます。
  2. 1999年東京証券取引所市場第一部に上場します。
  3. 2003年社名をDTSに変えます。
  4. 2019年インドのNelito Systemsを子会社にします。

システナ

  1. 1983年横浜でマイクロコンピューターのソフト開発を目的に設立します。
  2. 1996年通信系ファームウェアの知識を生かし、移動体通信端末のソフト受託開発を始めます。
  3. 2010年カテナを吸収合併し、社名をシステナに変えます。
  4. 2013年タイと米国に子会社を設立します。

いま何に賭けているか

DTS

企業理念は「⁠技術をもって顧客の信頼を築く」など4つの項目です。Vision2030の2nd Stageとなる中期経営計画(⁠2025-2027)で、連結売上高1,600億円、営業利益187億円、ROE18%以上を目標にし、「⁠フォーカスビジネスの進化と堅守ビジネスの深化」「⁠戦略的アライアンスの実行」「⁠グループ経営基盤の強化」を柱にしています。

システナ

企業のDX投資、AI活用の拡大、モビリティ分野のSDV化を成長機会とし、「⁠技術者の採用と定着の促進」「⁠各事業の強みの明確化とオールシステナによるシナジー創出」「⁠ストック型ビジネスの拡充と新たな成長領域への展開」を課題にしています。自社サービスやクラウドサービスで継続的な収益を積み上げるとしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いシステナのほうが景気の波に強い。

よくある質問

DTSとシステナはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はDTSが約534万円、システナが約506万円。ほぼ同じ水準。
DTSとシステナはどちらが残業が少ない?
月の平均残業はDTSが22.1時間、システナが9.7時間。システナのほうが月12.4時間少ない。
DTSとシステナはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はDTSが56.5点、システナが47.9点で、DTSが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

もっと詳しく