ものさし企業図鑑転職・就職活動の教科書
教科書 › 業界研究 › IT・通信・メディア・エンタメ › SIer・ソフトウェア › オービックとシステナ

オービックとシステナの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はオービックが約995万円、システナが約506万円。オービックのほうが約489万円高い。
  • 売上高はオービックが1,352億円、システナが944億円で、オービックが約1.4倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合はオービックが77.5%、システナが17.1%で、オービックのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

オービックシステナ
働きやすさの点数81.7点(⁠S)47.9点(⁠C)
平均年収1,129万円(⁠35.8歳)519万円(⁠31.2歳)
30歳換算年収約995万円約506万円
月の平均残業未公表9.7時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数12.9年6年
売上高1,352億円944億円
売上に対する利益の割合77.5%(⁠経常利益)17.1%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.51倍1.45倍
従業員数(⁠単体)2,030人3,856人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 当サイトの働きやすさの点数はオービックが81.7点、システナが47.9点で、オービックが上回る。

何で稼いでいるかの違い

オービック

オービックは、企業の会計・人事・販売などを一つにまとめる統合基幹業務システム「⁠OBIC7シリーズ」を自社で開発し、直接販売から導入・保守までを手がける会社です。1968年に会計機などの事務機器を売る大阪ビジネスとして大阪で設立されました。

売上の約53%がシステムサポート事業(⁠統合基幹業務システムの運用支援・保守)で、セグメント利益率は約74%です。

システナ

システナは、自動車業界向けのエンジニアリング、通信・ネットサービスの開発・検証支援、金融・公共の基幹システム開発、ITアウトソーシング、IT機器の販売などを手がける会社です。1983年に横浜でマイクロコンピューターのソフト開発会社として設立され、2010年にカテナと合併しました。

売上で最も大きいのはビジネスソリューション事業(⁠約42%、サーバーやパソコンなどIT関連商品の企業向け販売など)で、セグメント利益率は約8%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

オービック

  1. 1968年会計機などの事務機器を販売する大阪ビジネスを大阪市に設立します。
  2. 1974年社名をオービックに変えます。
  3. 1980年オービックビジネスコンサルタントを設立します(⁠今は関連会社)。
  4. 2000年東京証券取引所市場第一部に指定されます。

システナ

  1. 1983年横浜でマイクロコンピューターのソフト開発を目的に設立します。
  2. 1996年通信系ファームウェアの知識を生かし、移動体通信端末のソフト受託開発を始めます。
  3. 2010年カテナを吸収合併し、社名をシステナに変えます。
  4. 2013年タイと米国に子会社を設立します。

いま何に賭けているか

オービック

ユーザーオリエンテッド(⁠顧客第一主義)の経営姿勢のもと、クラウドサービスなどの技術革新で顧客企業のデジタル変革を支援することを経営の基本方針にしています。既存顧客のクラウドサービス利用率を高め、AIなどを使ったデータ活用を進めるとし、「⁠製販サービス一体体制の推進」「⁠OBIC7シリーズによる生産性向上」「⁠人材の育成と活性化」を優先課題にしています。

システナ

企業のDX投資、AI活用の拡大、モビリティ分野のSDV化を成長機会とし、「⁠技術者の採用と定着の促進」「⁠各事業の強みの明確化とオールシステナによるシナジー創出」「⁠ストック型ビジネスの拡充と新たな成長領域への展開」を課題にしています。自社サービスやクラウドサービスで継続的な収益を積み上げるとしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いオービックのほうが景気の波に強い。

よくある質問

オービックとシステナはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はオービックが約995万円、システナが約506万円。オービックのほうが約489万円高い。
オービックとシステナはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はオービックが81.7点、システナが47.9点で、オービックが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

もっと詳しく