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TKCとラクスの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。SIer・ソフトウェアの会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はTKCが約736万円、ラクスが約627万円。TKCのほうが約109万円高い。
  • 売上高はTKCが835億円、ラクスが603億円で、TKCが約1.4倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合はTKCが19.9%、ラクスが28.9%で、ラクスのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

TKCラクス
働きやすさの点数76.5点(⁠S)50.1点(⁠B)
平均年収921万円(⁠40.3歳)665万円(⁠32.7歳)
30歳換算年収約736万円約627万円
月の平均残業未公表未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数17.1年3.2年
売上高835億円603億円
売上に対する利益の割合19.9%(⁠経常利益)28.9%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.26倍2.92倍
従業員数(⁠単体)2,458人2,190人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びはTKCが1.26倍、ラクスが2.92倍で、勢いはラクスが上。
  • 当サイトの働きやすさの点数はTKCが76.5点、ラクスが50.1点で、TKCが上回る。

何で稼いでいるかの違い

TKC

TKCは、税理士・公認会計士の会計事務所と、市区町村などの地方公共団体に向けて、クラウドの情報処理サービスやソフトウェアを提供する会社です。1966年に、会計事務所の職域防衛と地方公共団体の行政効率向上のための計算センターとして、栃木県宇都宮市で設立されました。

売上の約63%が会計事務所事業(⁠会計事務所とその顧問先企業向けのシステム・コンサルティングなど)で、セグメント利益率は約24%です。

ラクス

ラクスは、経費精算システム「⁠楽楽精算」や帳票発行システム「⁠楽楽明細」など、中小企業などの業務を効率化するクラウドサービスを自社で企画・開発・運用する会社です。ITエンジニアの派遣も行っています。2000年に大阪でアイティーブーストとして設立されました。

売上の約86%がクラウド事業で、セグメント利益率は約31%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • SIerやソフトウェアの会社には、顧客ごとにシステムを受託開発する会社(⁠DTS、NSD、クレスコなど)、自社製品を売る会社(⁠オービックのOBIC7、ラクスの楽楽シリーズ、TKC)、テストなど特定の工程に特化する会社(⁠SHIFT)、親会社のシステム部門から生まれた会社(⁠JFEシステムズ)などがあります。
  • 受託開発は人数と単価で売上が決まりやすく、自社製品・クラウドは一度つくれば継続課金で稼げるため、利益率に大きな差が出ます。
  • IT人材の確保は、ほぼすべての会社がリスクの上位に挙げています。

会社を見分ける軸

  • 利益率は同じ種類の利益で比べる:経常利益ではオービック約77.5%、ラクス約28.9%、TKC約19.9%、システナ約17.1%、NSD約16.4%、DTS約12.5%、SHIFT約11.7%、JFEシステムズ約11.2%、クレスコ約10.8%、都築電気約8.0%、ゼンリン約6.0%、日本ビジネスシステムズ約4.3%です。テクマトリックスは税引前利益で約11.0%です。
  • 受託か、自社製品か:オービックは自社開発のOBIC7を直接販売し、売上の半分以上が導入後のシステムサポートです。ラクスは売上の約86%がクラウド事業です。一方、日本ビジネスシステムズは売上の約71%が利益率約2%のライセンス販売です。
  • 顧客はどこか:TKCは会計事務所と自治体、NSDは金融機関、JFEシステムズはJFEグループと一般企業、ゼンリンはカーナビ・地図を使う企業が主な顧客です。

歴史の違い

TKC

  1. 1966年会計事務所と地方公共団体のための計算センターとして、宇都宮市で栃木県計算センターを設立します。
  2. 1971年TKC東京計算センターを開き、以後全国に計算センターを広げます。
  3. 1986年商号をTKCに変えます。
  4. 1996年東京証券取引所市場第一部に指定されます。

ラクス

  1. 2000年大阪市でアイティーブーストを設立します。
  2. 2001年ITエンジニアスクール事業と、メール共有システム「⁠メールディーラー」でクラウド事業を始めます。
  3. 2010年社名をラクスに変えます。
  4. 2015年東京証券取引所マザーズに上場します。

いま何に賭けているか

TKC

社是は「⁠自利利他(⁠自利トハ利他ヲイフ)」で、創業時に定款に定めた二つの事業目的を今も経営の基本方針にしています。法令に完全準拠しながらAIも取り入れたシステムを提供するとし、宇都宮大学とのAIの共同研究や、サイバーセキュリティ対策の強化を優先課題にしています。

ラクス

ミッションは「⁠ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」、ビジョンは「⁠日本を代表する企業になる」です。「⁠小さく試して大きく育てる」「⁠失敗を許容する」など11項目の行動指針を定め、生成AIを使った開発の効率化とサービスへの機能実装を進めています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいラクス。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いラクスのほうが景気の波に強い。

よくある質問

TKCとラクスはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はTKCが約736万円、ラクスが約627万円。TKCのほうが約109万円高い。
TKCとラクスはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はTKCが76.5点、ラクスが50.1点で、TKCが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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