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松田産業とサンゲツの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。専門商社の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は松田産業が約551万円、サンゲツが約662万円。サンゲツのほうが約111万円高い。
  • 売上高は松田産業が6,878億円、サンゲツが2,064億円で、松田産業が約3.3倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合は松田産業が3.4%、サンゲツが9.8%で、サンゲツのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

松田産業サンゲツ
働きやすさの点数53.2点(⁠B)66.3点(⁠A)
平均年収681万円(⁠39.7歳)788万円(⁠38歳)
30歳換算年収約551万円約662万円
月の平均残業未公表未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数12.1年15.3年
売上高6,878億円2,064億円
売上に対する利益の割合3.4%(⁠経常利益)9.8%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び2.53倍1.38倍
従業員数(⁠単体)1,238人1,345人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びは松田産業が2.53倍、サンゲツが1.38倍で、勢いは松田産業が上。
  • 当サイトの働きやすさの点数は松田産業が53.2点、サンゲツが66.3点で、サンゲツが上回る。

何で稼いでいるかの違い

松田産業

松田産業は、半導体・電子部品業界などから出る貴金属を含むスクラップを回収・製錬してリサイクルし、貴金属地金や電子材料を販売する会社です。冷凍魚や畜肉などの食品原材料の販売も手がけています。1978年に貴金属のリサイクル事業を目的としてマツダ貴金属工業を設立したのが実質的な始まりです。

売上の約83%が貴金属関連事業です。金、銀、白金、パラジウムなどを含むリサイクル原材料を仕入れ、製錬して地金や電子材料として販売するほか、産業廃棄物の収集・運搬・処理も行っています。

サンゲツ

サンゲツは、壁紙、床材、カーテン・椅子生地などのインテリア商材を企画・販売し、壁紙の製造や内装の設計・施工、門扉・フェンスなどのエクステリアも手がける会社です。1849年に表具師が名古屋で「⁠山月堂」を創業したのが始まりで、1953年に株式会社になりました。

売上の約80%が国内インテリアセグメント(⁠壁装材・床材・ファブリックの販売、空間の設計・施工)で、セグメント利益率は約12%です。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 専門商社は、特定の分野に軸足を置く商社です。鉄鋼(⁠阪和興業、神鋼商事、岡谷鋼機)、化学品・繊維(⁠長瀬産業、稲畑産業、蝶理)、エレクトロニクス(⁠加賀電子、トーメンデバイス、レスター)、医薬品(⁠スズケン)、エネルギー(⁠岩谷産業、カメイ)、貴金属リサイクル(⁠松田産業)などがあります。
  • 売上に対する利益の割合が薄い会社が多くあります。経常利益で比べると、スズケン約1.6%、神鋼商事約1.8%、阪和興業約2.0%で、大きな量を扱って稼ぐ構造です。
  • 特定のメーカーとの結びつきが強い会社もあります。神鋼商事は神戸製鋼所グループが議決権の35.9%を持ち仕入れの38.6%が同社から、蝶理は東レの連結子会社、トーメンデバイスは仕入れの82.7%がサムスングループからです。
  • 長瀬産業(⁠1832年、京都西陣)、蝶理(⁠1861年、京都西陣)、稲畑産業(⁠1890年、京都)は、いずれも京都の染料や生糸の商いから始まりました。

会社を見分ける軸

  • 売買だけか、つくる機能もあるか:長瀬産業は製造機能を注力領域にし、因幡電機産業は自社ブランドの空調部材をつくり、松田産業は貴金属を自社で製錬し、加賀電子はEMS(⁠受託生産)を行っています。自社製品を持つ因幡電機産業の経常利益率は約7.6%で、経常利益を開示するこのグループの会社の中で最も高くなっています。
  • 仕入先・親会社との関係:特定のメーカーからの仕入れが多いほど、そのメーカーの戦略や製品の動きに業績が左右されます。
  • 何の価格で業績が動くか:松田産業は貴金属価格、トーメンデバイスはメモリ価格、岩谷産業はLPガスの輸入価格、スズケンは国が毎年改定する薬価の影響を受けます。
  • 利益はどの事業で出ているか:兼松は売上最大の食料より、ICTソリューションと電子・デバイスで利益の6割強を稼ぎます。売上の大きさと利益の大きさは一致しないことがあります。このほか、サンゲツ約9.8%(⁠経常利益)です。

歴史の違い

松田産業

  1. 1956〜1957年卵白の販売を目的とした松田商店と、金属の製錬・販売を目的とした松田商店を設立します。
  2. 1978年半導体・電子部品業界を対象とした貴金属のリサイクル事業を目的に、マツダ貴金属工業を設立します。
  3. 1992年グループ各社が合併して松田産業になります。
  4. 1993〜2000年東京工業品取引所の金・銀・白金の鑑定業者に指定され、当社製の金地金・銀地金がロンドン金銀市場(⁠LBMA)の認定を受けます。

サンゲツ

  1. 1849年表具師が名古屋で「⁠山月堂」を創業します。
  2. 1953年個人商店の山月堂を株式会社にします。
  3. 1970年社名をサンゲツに変え、名古屋に初のショールームを開きます。
  4. 1996年東京証券取引所市場第一部に上場し、米国に子会社を設立します。

いま何に賭けているか

松田産業

「⁠中期経営計画2028(⁠2026-2028年度)」では、貴金属関連事業と食品関連事業の双方を成長の牽引役とし、収益基盤の強化と新規収益源の創出に取り組むとしています。貴金属関連事業では、リサイクル100%の貴金属を原料とした高付加価値材料の開発や、リチウムイオン電池などのリサイクルスキームの構築を進めてきました。

サンゲツ

1960年以来の社是「⁠誠実(⁠INTEGRITY)」を「⁠中期経営計画 2029」のスタートに合わせて改めて掲げています。インテリア事業に続く収益の核となる事業を育てることを重要な課題にしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きい松田産業。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いサンゲツのほうが景気の波に強い。

よくある質問

松田産業とサンゲツはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は松田産業が約551万円、サンゲツが約662万円。サンゲツのほうが約111万円高い。
松田産業とサンゲツはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は松田産業が53.2点、サンゲツが66.3点で、サンゲツが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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