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SUMCOとソシオネクストの違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。半導体・製造装置の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収はSUMCOが約486万円、ソシオネクストが約613万円。ソシオネクストのほうが約127万円高い。
  • 売上高はSUMCOが4,097億円、ソシオネクストが2,008億円で、SUMCOが約2.0倍の規模。
  • 売上に対する利益の割合はSUMCOが-0.9%、ソシオネクストが5.9%で、ソシオネクストのほうが稼ぐ力が強い。

数字で比べる

SUMCOソシオネクスト
働きやすさの点数51.8点(⁠B)57.9点(⁠B)
平均年収641万円(⁠42.7歳)959万円(⁠50.6歳)
30歳換算年収約486万円約613万円
月の平均残業未公表未公表
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数14年9.6年
売上高4,097億円2,008億円
売上に対する利益の割合-0.9%(⁠経常利益)5.9%(⁠経常利益)
売上の4年の伸び1.22倍1.72倍
従業員数(⁠単体)5,065人2,111人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上の4年の伸びはSUMCOが1.22倍、ソシオネクストが1.72倍で、勢いはソシオネクストが上。
  • 当サイトの働きやすさの点数はSUMCOが51.8点、ソシオネクストが57.9点で、ソシオネクストが上回る。

何で稼いでいるかの違い

SUMCO

SUMCOは、半導体の基板材料になるシリコンウェーハの専業メーカーです。1999年に住友金属工業と三菱マテリアルの共同出資で設立され、2002年に両社のシリコンウェーハ事業を統合しました。

半導体メーカーは、SUMCOのシリコンウェーハを基板にしてメモリーやロジックなどの半導体をつくります。ウェーハの口径が大きいほど1枚から切り出せる半導体の数が増え、周縁部の無駄も減るため、口径は100mmから300mmへと大きくなってきました。

ソシオネクスト

ソシオネクストは、自社の工場を持たないファブレスの半導体メーカーで、顧客と一緒に仕様を決めて設計する「⁠Solution SoC」というモデルで、カスタムSoC(⁠システムを1つのチップにまとめた半導体)を開発・提供しています。2015年に富士通とパナソニックのSoC事業を統合し、日本政策投資銀行の出資を受けて事業を始めました。

カスタムSoCの開発・提供が事業の中心で、セグメント別の売上・利益は、この表には載っていません。

この業界の稼ぎ方の基本

  • 半導体に関わる会社は、どこを担うかで大きく分かれます。半導体をつくる会社(⁠ルネサス、ローム)、半導体をつくる装置の会社(⁠検査のアドバンテストとレーザーテック、切る・削るのディスコ、成膜のKOKUSAI ELECTRIC、SCREEN、アルバック)、材料の会社(⁠ウェーハのSUMCO、レジストの東京応化工業)、装置の部品・消耗品の会社(⁠フェローテック)です。
  • 装置メーカーには利益率が非常に高い会社があります。経常利益で比べると、レーザーテック約46.8%、ディスコ約42.3%、SCREEN約20.5%です。一方、半導体をつくるロームは約4.0%、ウェーハのSUMCOは赤字で、税引前利益で比べるとアドバンテスト約45.8%に対しルネサスは赤字でした。
  • 半導体の需給で業績が大きく動く「⁠シリコンサイクル」の影響を受けます。ディスコやフェローテックは、この景気循環をリスクに挙げています。
  • 業界の再編も進んでいます。ロームは東芝・三菱電機の半導体事業との統合協議を始め、ルネサスはタイミング事業を米国SiTimeに譲渡する契約を結び、KOKUSAI ELECTRICは日立国際電気の事業から独立して生まれました。

会社を見分ける軸

  • 利益率:、ソシオネクスト約5.9%(⁠経常利益)です。
  • 工程のどこを担うか:材料・装置・部品・デバイスのどこを担うかで、稼ぎ方も利益率も大きく違います。
  • 自社でつくるか、委託するか:レーザーテックは製造の多くを協力会社に委託する「⁠ファブライト」型、ディスコは自社工場で装置と消耗品をつくり、無償の「⁠テストカット」を入り口にしています。
  • 何が成長の源か:多くの会社がAI・データセンター向けの半導体需要を成長の機会にしています。SUMCOは300mmウェーハ、東京応化工業は先端レジスト、KOKUSAI ELECTRICは立体化する半導体の成膜を挙げています。

歴史の違い

SUMCO

  1. 1999年住友金属工業と三菱マテリアルなどの共同出資で、300mmウェーハの開発・製造を目的に設立されます。
  2. 2001〜2002年300mmウェーハの生産を始め、両社のシリコンウェーハ事業を統合して三菱住友シリコンになります。
  3. 2005年商号をSUMCOに変え、東京証券取引所市場第一部に上場します。
  4. 2006〜2008年コマツ電子金属(⁠今のSUMCO TECHXIV)を公開買付で子会社にし、完全子会社にします。

ソシオネクスト

  1. 2014年準備会社として設立します。
  2. 2015年富士通とパナソニックのSoC事業を統合して事業を始めます。
  3. 2018年独自のSoCを求める顧客向けの「⁠Solution SoC」によるカスタムSoC事業に注力し始めます。
  4. 2022年東京証券取引所プライム市場に上場します。

いま何に賭けているか

SUMCO

経営理念は「⁠常に世界一のシリコンウェーハメーカーを目指す」です。300mmウェーハではAI関連需要に対応する技術開発と高度化投資に注力し、200mm以下は市場環境に見合った生産体制に再構築するとしています。コスト競争力を強め、需要の変化に応じて経営資源を素早く最適化できる企業体質をつくるとしています。

ソシオネクスト

Missionは「⁠Together with our global partners, we bring innovation to everyone everywhere.」です。新しいサービスや製品で差別化するために独自の先端SoCを必要とする顧客と、ファウンドリやIP・EDAツールなどのサプライヤーをつなぐパートナーになることを目指しています。

どちらを選ぶかの目安

  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きいソシオネクスト。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高いソシオネクストのほうが景気の波に強い。

よくある質問

SUMCOとソシオネクストはどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収はSUMCOが約486万円、ソシオネクストが約613万円。ソシオネクストのほうが約127万円高い。
SUMCOとソシオネクストはどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数はSUMCOが51.8点、ソシオネクストが57.9点で、ソシオネクストが上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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