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武田薬品工業と中外製薬の違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。製薬の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は武田薬品工業が約844万円、中外製薬が約1,041万円。中外製薬のほうが約197万円高い。
  • 月の平均残業は武田薬品工業が18時間、中外製薬が3.8時間。中外製薬のほうが月14.2時間少ない。
  • 売上高は武田薬品工業が4.51兆円、中外製薬が1.26兆円で、武田薬品工業が約3.6倍の規模。

数字で比べる

武田薬品工業中外製薬
働きやすさの点数66.7点(⁠A)86.8点(⁠S)
平均年収1,144万円(⁠44歳)1,351万円(⁠42歳)
30歳換算年収約844万円約1,041万円
月の平均残業18時間3.8時間
有給取得率未公表未公表
平均勤続年数13.8年13.4年
売上高4.51兆円1.26兆円
売上に対する利益の割合-3.2%(⁠税引前利益)47.5%(⁠税引前利益)
売上の4年の伸び1.26倍1.26倍
従業員数(⁠単体)4,792人5,104人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合は武田薬品工業が-3.2%、中外製薬が47.5%で、中外製薬のほうが稼ぐ力が強い。
  • 当サイトの働きやすさの点数は武田薬品工業が66.7点、中外製薬が86.8点で、中外製薬が上回る。

何で稼いでいるかの違い

武田薬品工業

武田薬品工業は、江戸時代に大阪・道修町の薬の問屋として始まった、日本最大の製薬会社です。いまは売上の多くを海外で稼ぐ「⁠グローバルなバイオ医薬品企業」を名乗り、世界中から人と研究を集めています。

売上高は約4.5兆円で、化学工業(⁠医薬品を含む)で国内1位です。お金の入り口は、病院で処方される医薬品です。患者さんが使う薬の代金は、多くの国で公的な保険から支払われます。

中外製薬

中外製薬は、スイスの製薬大手ロシュのグループに入っている日本の製薬会社です。自社で製造した医薬品を国内で販売し、一部の製品はロシュが海外で販売しています。単一事業の医薬品会社で、税引前利益率が約47.5%と非常に高いのが特徴です。

売上高は約1.26兆円です。事業は医薬品だけです。国内では自社で製造した医薬品を特約店を通じて売り、海外ではロシュが中外製薬の一部の製品を輸入して販売しています。

歴史の違い

武田薬品工業

  1. 1781年大阪で薬種商(⁠薬の問屋)として創業します。
  2. 1914〜1915年研究部門と工場をつくり、薬を「⁠売る」会社から「⁠研究してつくる」会社になっていきます。
  3. 2005〜2007年動物用医薬品、ビタミン、化学品、食品、農薬などの事業を次々に売却し、医薬品に集中します。
  4. 2008〜2011年アメリカのミレニアム(⁠がんの薬)、スイスのナイコメッドなど、海外の製薬会社を大型買収して世界に広がります。

中外製薬

  1. 1925年上野十蔵が中外新薬商会を創業し、医薬品の輸入販売を始めます。
  2. 1971〜1989年臨床検査薬の分野に進出し、1989年にはアメリカのジェン・プローブを買収します。
  3. 2002年ロシュとの戦略的アライアンスに基づき、日本ロシュと合併し、ロシュ・ホールディングが親会社になります。
  4. 2004〜2005年一般用医薬品事業をライオンに譲渡します。

いま何に賭けているか

武田薬品工業

重点の3分野に経営資源を集中し、研究開発にAIやデジタル技術を広く取り入れることで、新薬をより速く、効率よく患者さんに届けることを目指しています。薬価への圧力が強まる中でも、研究開発のパイプライン(⁠開発中の新薬の候補)を育てることが成長のカギです。

中外製薬

2021年に成長戦略「⁠TOP I 2030」を策定し、「⁠R&Dアウトプット倍増」「⁠自社グローバル品毎年上市」を目標にしています。3年ごとの中期経営計画は廃止し、長期目標から逆算した「⁠中期マイルストン」で進捗を管理しています。目指す姿は「⁠患者中心の高度で持続可能な医療を実現する、ヘルスケア産業のトップイノベーター」です。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収・残業の両方で中外製薬が上回っている。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高い中外製薬のほうが景気の波に強い。

よくある質問

武田薬品工業と中外製薬はどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は武田薬品工業が約844万円、中外製薬が約1,041万円。中外製薬のほうが約197万円高い。
武田薬品工業と中外製薬はどちらが残業が少ない?
月の平均残業は武田薬品工業が18時間、中外製薬が3.8時間。中外製薬のほうが月14.2時間少ない。
武田薬品工業と中外製薬はどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は武田薬品工業が66.7点、中外製薬が86.8点で、中外製薬が上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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