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伊藤忠商事と豊田通商の違い

年収・残業・稼ぎ方・歴史を、有価証券報告書と公的データで比べました。総合商社の会社選びや、両社の面接を受けるときの企業研究に。

3行でいうと

  • 30歳に換算した年収は伊藤忠商事が約1,533万円、豊田通商が約1,071万円。伊藤忠商事のほうが約462万円高い。
  • 月の平均残業は伊藤忠商事が10.7時間、豊田通商が21.6時間。伊藤忠商事のほうが月10.9時間少ない。
  • 売上高は伊藤忠商事が14.82兆円、豊田通商が11.56兆円で、規模は近い。

数字で比べる

伊藤忠商事豊田通商
働きやすさの点数86.3点(⁠S)81.8点(⁠S)
平均年収1,991万円(⁠42歳)1,421万円(⁠43歳)
30歳換算年収約1,533万円約1,071万円
月の平均残業10.7時間21.6時間
有給取得率未公表65.1%
平均勤続年数17.8年16.6年
売上高14.82兆円11.56兆円
売上に対する利益の割合8.1%(⁠税引前利益)4.9%(⁠税引前利益)
売上の4年の伸び1.21倍1.44倍
従業員数(⁠単体)4,125人2,466人

点数・年収・残業・有休・勤続は女性の活躍推進企業データベースと有価証券報告書、売上・利益・従業員数は有価証券報告書(⁠EDINET)から。30歳換算年収は平均年齢の違う会社を比べるための目安(⁠平均年収÷1.022^(⁠平均年齢−30))。持株会社は本社の少人数の数字なので、事業会社と並べるときは注意。

  • 売上に対する利益の割合は伊藤忠商事が8.1%、豊田通商が4.9%で、伊藤忠商事のほうが稼ぐ力が強い。
  • 売上の4年の伸びは伊藤忠商事が1.21倍、豊田通商が1.44倍で、勢いは豊田通商が上。
  • 当サイトの働きやすさの点数は伊藤忠商事が86.3点、豊田通商が81.8点で、伊藤忠商事が上回る。

何で稼いでいるかの違い

伊藤忠商事

伊藤忠商事は、総合商社の中でも、衣料品・食品・コンビニ(⁠ファミリーマート)など、消費者に近い分野に強い会社です。「⁠利は川下にあり」を掲げ、最終的に物を買う人に近いところで稼ぐことを重視しています。

売上高は約14.8兆円で、卸売業で国内2位です。総合商社は、物の売り買いの仲介(⁠トレーディング)と、有望な会社に出資してその利益を取り込む「⁠事業投資」の二つで稼ぎます。伊藤忠は8つの事業部門(⁠カンパニー)で、繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融などを手がけています。

豊田通商

豊田通商は、トヨタグループの総合商社です。自動車の鋼材や部品の調達、トヨタ車の海外販売から始まり、今ではレアメタルのリサイクル、風力発電、アフリカでの事業まで手がけています。社員が最も多い部門が「⁠アフリカ」という、珍しい商社です。

売上高は約11.6兆円で、卸売業で国内4位です。事業は、メタル+(⁠自動車用の鋼板など)、サーキュラーエコノミー(⁠非鉄金属、レアアース、リサイクル)、サプライチェーン(⁠物流、部品製造)、モビリティ(⁠車の輸入・販売)、グリーンインフラ(⁠再エネなど)、デジタルソリューション、ライフスタイル、アフリカの8つの本部に分かれています。

歴史の違い

伊藤忠商事

  1. 1858年初代伊藤忠兵衛が、麻布類の卸売を始めます。
  2. 1918年伊藤忠合名会社を分けて、伊藤忠商事と伊藤忠商店(⁠のちの丸紅)が生まれます。
  3. 1949年戦後、大きすぎる会社を分ける法律で大建産業が4社に分割され、伊藤忠商事として再出発します。
  4. 1977年経営が悪化した総合商社、安宅産業を合併し、規模を大きく広げます。

豊田通商

  1. 1936年トヨタ自動車工業の車の販売を金融で支える「⁠トヨタ金融」として発足します。
  2. 1948年戦後、持株会社の解体で「⁠豊田産業」が解散し、その商事部門を引き継いで「⁠日新通商」が生まれます。
  3. 2006年総合商社のトーメンと合併し、自動車以外の分野にも大きく広がります。
  4. 2012年フランスの商社CFAOを買収し、アフリカ事業の土台を築きます。

いま何に賭けているか

伊藤忠商事

中期経営計画をやめ、長く使う経営方針「⁠The Brand-new Deal ~利は川下にあり~」を掲げています。マーケティング力を磨き、消費者に近い「⁠川下」から投資を広げていくことで、利益の成長、企業ブランドの向上、株主還元の3つを進めるとしています。

豊田通商

2025年4月発表の中期経営計画で、成長戦略・財務・人財・サステナビリティの「⁠4つの次元上昇」を掲げ、「⁠異能の総合商社」として成長することを目指しています。半導体やレアアースの安定調達とリサイクルを含むサプライチェーンの守り手になること、そしてアフリカへの投資を重点にしています。

どちらを選ぶかの目安

  • 年収・残業の両方で伊藤忠商事が上回っている。
  • 伸びている事業で任される範囲を広げたいなら、売上の伸びが大きい豊田通商。
  • 業績の安定を重視するなら、利益率の高い伊藤忠商事のほうが景気の波に強い。

よくある質問

伊藤忠商事と豊田通商はどちらが年収が高い?
30歳に換算した年収は伊藤忠商事が約1,533万円、豊田通商が約1,071万円。伊藤忠商事のほうが約462万円高い。
伊藤忠商事と豊田通商はどちらが残業が少ない?
月の平均残業は伊藤忠商事が10.7時間、豊田通商が21.6時間。伊藤忠商事のほうが月10.9時間少ない。
伊藤忠商事と豊田通商はどちらが働きやすい?
当サイトの働きやすさの点数は伊藤忠商事が86.3点、豊田通商が81.8点で、伊藤忠商事が上回る。点数は残業・有休・年収・勤続などの公的データから計算したもの。

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